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知床 (世界遺産)

知床(しれとこ)は、日本にある世界遺産登録地域。2005年(平成17年)7月17日、南アフリカ共和国ダーバンで行われた『第29回ユネスコ世界遺産委員会』で「自然遺産」登録が決まった。北海道東部に位置する知床半島は、北半球における流氷の南限とされ、流氷下のアイスアルジー(氷に付着した藻類)や流氷形成時の鉛直混合により作られる栄養塩の豊かな中層水がもたらす植物性のプランクトンの大増殖を基礎とした食物網を通して、多種多様な生物が生息・生育する地域となっている。知床に生息するシロザケ(サケ)、カラフトマス、サクラマス、オショロコマが、海と川を行き来し、これらを重要な餌資源とするヒグマやシマフクロウ、オオワシ、オジロワシといった大型の哺乳類や絶滅のおそれのある猛禽類をはじめ海棲哺乳類(海獣)、海鳥など様々な生きものが生息し、北方系と南方系の野生生物が混生するなど、海域と陸域の自然環境が密接に影響し合い、多様な生物相と生物間相互作用に支えられた豊かな生態系を形成している。また、火山活動により形成された急峻な知床連山、山麓を覆う原生的な森林、切り立つ海岸断崖、多様な湿原・湖沼など様々な景観が凝縮され、優れた自然美を有している。 また、遺産地域は環境省及び林野庁により各種の保護地域(遠音別岳原生自然環境保全地域、知床国立公園、知床森林生態系保護地域、国指定知床鳥獣保護区)に指定されており、自然環境の保全が担保され、原生的な自然環境が人為により破壊されることなく残されている。さらに、遺産地域内において過去に農業開拓が行なわれた岩尾別地区については、斜里町による「しれとこ100平方メートル運動」(現在の「100平方メートル運動の森・トラスト」)によって民有地を公有地化して保全し、かつての自然を復元する取組が行なわれている。 自然遺産登録の対象は、知床半島とその沿岸海域となっており、日本国内で初めて海洋を含む自然遺産の登録となった。当時は文化遺産基準、自然遺産基準とクライテリア(登録基準)が分けられていたが、2005年に2つの基準を統一することが決まり、2007年の『第31回世界遺産委員会』から適用している。具体的には、新基準の(1) - (6)は旧文化遺産基準(1) - (6)に対応しており、新基準(7)、(8)、(9)、(10)は順に旧自然遺産基準(3)、(1)、(2)、(4)に対応している。(1) - (6)のクライテリアに1つ以上適用されれば文化遺産、(7) - (10)のクライテリアに1つ以上適用されれば自然遺産、いずれかのクライテリアに1つ以上適用されれば複合遺産となる。 ※なお、日本から提案していた「自然景観」は登録基準に合致しないとされた。 知床独特の食物連鎖があり、冬に知床の海を覆いつくす流氷とともに運ばれてくる栄養分はプランクトンを養い、知床の海を豊かにする。それは、アザラシなどの海獣、海鳥やオオワシなど鳥類の命がつながる糧となる。回遊してきたサケはふるさとの川に遡上し、そこで山の生き物の餌となり死体は土に返って知床の森を豊かにする。これら海と山の命の循環が知床の価値を高めている。また、知床にはシマフクロウやシレトコスミレといった絶滅危惧種や希少な動植物が分布しているほか、ヒグマやエゾシカ、トドやアザラシなど大型の哺乳類が高密度で生息している。さらに、オジロワシやケイマフリなど国際的に希少な海鳥が繁殖するとともに、オオワシのような渡り鳥にとっても重要な地域になっている。このように、知床は多様な生息環境と餌資源を提供している。自然保護活動については、動植物の保全や生息域である森林や海、川の管理計画策定のご意見番として「知床世界自然遺産地域科学委員会」を設置、人の利用と自然の保全の両立を目指す「知床国立公園利用適正化検討会議」や「知床エコツーリズム推進協議会」などを設置し、遺産地域の管理計画を自然科学・社会科学の視点から練り上げて立案している。これらが世界遺産としてふさわしい保護管理ができるとの評価が、遺産登録へと結びついた。『第29回世界遺産委員会』決議では、知床の「世界自然遺産」登録決定と同時に次のような措置を実施することを勧告した。2008年(平成20年)2月19日から22日にかけて世界遺産センター次長と国際自然保護連合(IUCN)保護地域事業部長が来日して現地調査を実施。調査に際して、以下の進捗状況を報告した。1.に関しては、2005年(平成17年)12月22日に知床国立公園の区域を距岸1kmから3kmに拡張し、拡張後の遺産地域図面を同年12月26日に世界遺産センターに報告した。2.に関しては、2007年(平成19年)12月に「知床世界自然遺産地域多利用型統合的海域管理計画」(以下「海域管理計画」)策定。「海域管理計画」は遺産地域の海域における持続的な水産資源利用による安定的な漁業の営みと海洋生物や海洋生態系の保全の両立を目的としている。3.に関して、流域全体または流域の大部分が遺産地域に含まれる44河川について、サケ科魚類の遡上や産卵が見られる河川の範囲を把握するとともに、河川工作物が設置されている14河川個々の河川工作物についてサケ科魚類に及ぼす影響の評価を行い、評価結果に基づき地域住民の生活に深刻な危険を及ぼさない範囲で河川工作物の改良を行うことにした。2005年(平成17)7月から2007年(平成19年)12月までに11回の会合を開催して100基の河川工作物についての影響評価を行った。「改良の検討を行うことが適当」と評価した河川工作物は、順次改良を進めるとともに、改良効果を検証するためのモニタリングを実施することにしている。4.に関しては、2006年(平成18年)11月に知床半島に生息するエゾシカを科学的に保護管理するための「知床半島エゾシカ保護管理計画」を策定。北海道が策定した特定鳥獣保護管理計画「エゾシカ保護管理計画」の地域計画として位置づけられており、北海道などと連携しながら、計画の実施に務めている。5.に関しては、エコツーリズムの推進や知床半島先端部地区及び知床半島中央部地区の「利用適正化基本計画」を策定。知床半島中央部地区においては、2007年(平成19年)から年度ごとの『利用適正化実施計画』を策定している。6.に関しては、関係する行政機関や地方公共団体、地域の関係団体や研究者などが連携して調査研究を実施し、科学的知見の集積に努めている。調査結果を選定して長期的なモニタリングを実施し、その成果は今後の各種計画に活用するとともに、環境省などのウェブサイトを通じて一般にも情報提供していく。調査の結果、日本は勧告に対して良好な進捗を遂げていると確認。特に、すべての知床遺産関係者が遺産の顕著で普遍的な価値を確実に維持し、次の世代へそのままの形で引き継ごうとする強い責任感に感銘を受けたとしている。また、科学的知識を遺産管理に効果的に応用していることを賞賛し、他の世界自然遺産地域管理のモデルを提示していると評価した。同時に今後の知床の保全管理に対する助言として、17の勧告を報告書に盛り込んでいる。2008年(平成20年)7月に開催された『第32回世界遺産委員会』では先の勧告のうち、以下の9項目について重点的に取り組むよう要請し、実施状況を2012年(平成24年)2月1日までに世界遺産センターへ報告するよう求めた。2012年(平成24年)1月に実施状況に関する報告(「第2期知床半島エゾシカ保護管理計画」「知床半島ヒグマ保護管理方針」「長期モニタリング計画」)を世界遺産センターへ提出。同年6月から7月にかけて開催された『第36回世界遺産委員会』では進行中の資産の保全に関する問題に対して引き続き努力を継続するよう勧めるとともに、トドの年間捕獲割り当て数及び捕獲数の情報のアップデート及び資産内の個体数の動向の報告、サケ科魚類の移動と産卵の状況のモニタリングを継続し、サケ科魚類の移動と産卵を確保するために、ルシャ川において必要に応じて、他の適切な手段を含む河川工作物のさらなる改良を行うことを検討するよう要請。さらに、資産内のサケ科魚類の移動と産卵の改善及び漁業者とトドの摩擦対応における進捗状況を含めた資産の保全状況報告を世界遺産センターに 2015年(平成27年)2月1日まで提出することを求めた。2005年(平成17年)に知床の世界遺産登録に関して国際自然保護連合(IUCN)がまとめた評価書において「知床と近隣の諸島(北方四島)には環境や生態系に類似性が認められる」こと、「関係国が遺産の保護推進に合意できれば『世界遺産平和公園』(World Heritage Peace Park)として発展させる」という可能性について言及している。ウトロ - 羅臼間は国道334号の知床峠(知床横断道路)経由により車で約30分、バスで約50分であるが、冬期は通行止めとなるため国道244号の根北峠経由により約2時間20分のアクセスとなる。「知床へのアクセス」参照「アクセス」参照

出典:wikipedia

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