三遠南信自動車道(さんえんなんしんじどうしゃどう)は、長野県飯田市の中央自動車道・飯田山本インターチェンジ (IC) から愛知県を経由して静岡県浜松市北区の新東名高速道路・浜松いなさジャンクション (JCT) に至る、総延長約100kmの高規格幹線道路である。国道474号の自動車専用道路(国土交通大臣指定に基づく高規格幹線道路(一般国道の自動車専用道路))に指定されている。中央構造線や赤石山脈(南アルプス)を中心とした険しい山岳地帯を通る。特に静岡県浜松市天竜区水窪町と長野県飯田市南信濃の県境を結ぶ青崩峠は地盤が脆弱でありながら地下水位が高く出水しやすいため、青崩トンネルの掘削は三遠南信道全体の工事の中でも最難関とされている。およびに基づく国道474号の概要は以下の通り。一般国道の路線を指定する政令はいわゆる平成の大合併以前の市町村名で記述されており、合併にあわせた改正などは行われていない。合併により上村は飯田市の一部に、水窪町および佐久間町は浜松市天竜区の一部に、鳳来町は新城市の一部に、引佐町は浜松市北区の一部になっているため、現在の市町村名による通過市町村は以下のとおりである。長野県飯田市の中央自動車道から分岐し同市内を横断し長野県下伊那郡喬木村まで至る、現在建設中の自動車専用道路である。基本計画・整備計画では起点を長野県飯田市山本(飯田山本IC)、終点を長野県飯田市上久堅(飯田東IC)とする延長約14.6kmの道路とされている。飯田東IC-喬木ICの7.5km区間は2004年度(平成16年度)小川路峠道路から飯喬道路に編入されたが、2014年5月、飯田市龍江で建設中の19号橋工事において、施工業者の測量にミスがあり、設計図と実際に建設された橋の上部位置が最大で41.5cmずれていることが判明した。飯田国道事務所は延滞損害金を徴収するとともに工期を2015年3月20日まで延期することを認めた。建設工事の全体工程に影響はないとしているものの、道路構造令の基準不適合により是正工事が必要となった。長野県飯田市から長野県下伊那郡喬木村を経て長野県飯田市上村に至る道路である。延長6.0kmのうち起点寄り4.8kmの区間が供用済みであるが、矢筈トンネル東側坑口付近で国道152号に接続する暫定出入口から程野ICへ至る1.2kmは現道活用区間(後述)のため着工しない予定。基本計画・整備計画では起点を長野県飯田市上久堅(飯田東IC)、終点を長野県飯田市上村程野(程野IC)とする延長13.5kmの道路とされている。飯田東IC-喬木ICの7.5km区間は2004年度(平成16年度)小川路峠道路から飯喬道路に編入されたが、小川路峠道路終点から青崩峠道路起点へ至る区間は約12kmに亘る南信濃道路を調査中としつつ、概ね並行する国道152号の区間を長野県が改良整備しており現道活用区間として当面利用するとされた。三遠南信自動車道の全線整備に際して国土交通省は、現道を活用するなどなるべく短期間で整備及び開通効果を上げる方針のためとしている。急峻な地形のため急カーブが多いほか浦の沢トンネルが交互通行となっているなど幅員狭小個所が多く、落石による被害や通行止もあったため、線形を改良するとともに完全2車線化する事業。1977年(昭和52年)に着手、2011年(平成23年)7月3日に上中郷工区(豆嵐トンネルとその前後)1.162km が供用開始され、全線開通。向井万場拡幅終点から小道木バイパス起点へ至る6.6kmの区間は、1972年(昭和47年)から1995年(平成7年)にかけて上町小道木拡幅として整備された。急峻な地形により急カーブが多く幅員狭小のため、2車線のバイパスを建設する事業。渓谷沿いの現道を2本のトンネルと2つの橋梁により短絡する。2008年度(平成20年度)に着手し、2015年(平成27年度)10月17日に全線供用された。渓谷に開けた住宅密集地を通過するため幅員狭小でカーブが多いので、住宅地を避ける形で2車線のバイパスを建設する事業。現道を2本のトンネルと3つの橋梁により付け替える。1998年度(平成10年度)に着手し、2010年度(平成22年度)までに林道千遠線交点からかぐら大橋南詰現道交点の間(約2.1km)、2015年(平成27年)3月23日に下市場トンネル(仮称)周辺を除いた区間(約1.4km)の約3.5kmが開通済み。青崩峠へ 向かっての幅員狭小かつ急カーブが連続する急勾配の道路で、大型車両の通行が特に困難であるため、これを改築する事業。現道の改良が主だが、兵越林道分岐の北約500m付近地点で現道から逸れて南南西に向かい、谷を越えた所で青崩峠道路に接続する。2007年度(平成19年度)着手、2015年(平成27年)3月23日に和田バイパス終点から現道交点の間、約0.4kmが開通。国道152号の不通区間である青崩峠の西側を、青崩トンネル(仮称・4,998m)等によって迂回する道路である。延長13.1kmのうち、長野県飯田市南信濃和田(南信濃IC)から長野県飯田市南信濃八重河内(小嵐IC)まで7.2kmについては当面国道152号現道を活用し、小嵐ICから終点である静岡県浜松市天竜区水窪町奥領家(水窪北IC)までの5.9kmのみ早期供用を目指して先行整備する事としている。当初は国道152号の東側に沿って兵越峠直下を通過する計画で、そのルートに従って草木トンネル(草木IC-水窪北IC間)が建設・供用された。しかし同トンネル供用後の1997年(平成9年)に、兵越峠直下にあたる地盤が脆弱なことが判明し、2008年(平成20年)までに計画が地盤のやや硬い青崩峠西側を通るルートに変更された。そのため、草木トンネルは三遠南信自動車道のルートから外れて一般道路へ格下げされる事となり、高速道路規格から一般道路規格に格下げされた別途新設される事となった青崩トンネルについては、2009年の民主党への政権交代の煽りを受け事業費圧縮を目的とした規格変更(右表)をしており、計画自体が当初のものより縮小されている。トンネルのルート周囲の地盤が脆く地下水位が高いため難工事が予想され、整備に相応の期間を要する事が懸念されたため沿線自治体である飯田市・浜松市・豊橋市は連携して早期着工に関する中央要望を行っていた。2014年3月9日に調査坑の起工式が開催されると、牧野光朗飯田市長や鈴木康友浜松市長、国道交通省中部地方整備局長のほか地元選出の国会議員ら約130人が駆け付け、早期開通を祈願した。2017年3月までに飯田市側から1,544m、浜松市側から1,364mを掘削して地質調査を行い、その後本坑を着工する計画である(飯田国道事務所によれば“ある程度調査坑の掘削が進んだ段階で、本坑に着手する可能性もある”としている)。青崩峠道路終点の水窪北ICから佐久間道路起点の佐久間ICに至る約21kmについては長い間計画中とされており、三遠南信道約100kmの中で唯一の未事業化区間として残っている。ルート選定にあたっては、(1)全線で道路を新設する案、(2)佐久間IC寄りの14kmのみ道路を新設し、残りの7km間は国道152号現道を活用する案、(3)全線で現道を活用する案、の3案が検討され、道路と中央構造線との位置関係や有識者による自然環境への影響検証結果、2013年4月から5月にかけて実施された沿線住民らを対象とするアンケートの回答などを踏まえ、2013年12月26日開催の社会資本整備審議会(道路分科会中部地方小委員会)において(2)案を採用する方針を固めた。開通見込時期は未定ながらも三遠南信道の全線供用の目途が付いた事に対し沿線自治体や住民からは歓迎の声が相次いぐ一方、早期の事業化・着工を求める声も聞かれた。2014年10月より環境影響評価(アセスメント)縦覧が開始され、今後は費用便益分析など新規事業採択時評価を経て事業着手し、インターチェンジの位置等を含めたルートの詳細設計が行われる事となる。静岡県浜松市から愛知県北設楽郡東栄町に至る、全長約7kmの事業中の自動車専用道路である。愛知県北設楽郡東栄町から静岡県浜松市北区の新東名高速道路に至る、全長約21kmの事業中の自動車専用道路である。事業着手当初、2007年度(平成19年度)末には鳳来峡IC-浜松いなさJCT間の開通が予定されていたが、三遠トンネル(4,520m)の建設が予想以上に難航し、2012年(平成24年)3月4日に鳳来峡IC-浜松いなさ北IC間が開通、また2012年(平成24年)4月14日には浜松いなさ北IC-浜松いなさJCT間が開通し、新東名高速道路と接続した。愛知・静岡県境付近で中央構造線を横切るため地形が険しく、その付近には三遠トンネルをはじめ大小様々なトンネル・高架橋が建設された。これにより浜松市北区引佐町東黒田から東栄町三輪まで国道257号および国道151号を利用するのに比べ30分程度短縮される。24時間交通量(平成17年度道路交通センサス)
出典:wikipedia
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