豆豉(トウチ、)は黒豆(黒大豆、こくだいず)に塩を加えて、発酵させて、水分を減らした食品。別名に蔭豉、幽菽、嗜などがある。方言名に豆豉顆(貴陽)、豆発(雷州)、豆鹹(厦門)などがある。なお、「トウチ」の語は多くの中華食材と同様、中国語の発音をそのまま音写したもの。日本語の音読みに拠った読みかたは「トウシ」または「ズシ(ヅシ)」であり、とくに生薬としてはこちらの呼称を用いる。日本では「豉」という漢字になじみがなく、また日本で広く流通しているJIS X 0208に含まれていない文字であるためか、形の似ている「鼓」という別字が当てられ、「豆鼓」と書かれることが少なくない。しかし、この二つの漢字に音韻上・意味上の関連はなく、まったくの別字である。作り方としては、黒大豆を水で戻してから、蒸し、塩、麹と酵母の混ざったものを加え、発酵させた後、日陰で水分を減らして仕上げる。現代の日本の浜納豆や大徳寺納豆などの寺納豆によく似ており、これらは中国の豆豉が奈良時代に日本に伝わったものとされている。産地によって、麹カビの作用が強いものと、酵母菌の作用が強いものなどの違いがあり、風味も異なる。塩辛く風味が強いが、アミノ酸などのうまみ成分を多く含み、まろやかなコクとふくよかな香りもあわせ持つため、料理の味に奥行きを持たせることができる。刻んだものを回鍋肉や魚介類の炒め物などに用い、また、素材と合わせて蒸し、味と香りを付けるのにも用いられる。広東料理、四川料理、湖南料理などの調味料として多用される。代表的なレシピ/商品には次のようなものがある。生薬としては、陶弘景校定による『名医別録』には「豉」として収載され、『傷寒論』を出典とする漢方薬梔子豉湯などには「香豉」の生薬名にて配合されている。また、塩分を減らして作ったものが淡豆豉(たんとうし)と呼ばれ、中国漢方の風邪薬や外用薬によく配合されている。これに対して、調味用の普通のものは鹹豆豉(かんとうし)と呼ぶ。
出典:wikipedia
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