クレーン(crane)とは、巨大なものや重いものを吊り上げて運ぶ機械。起重機。日本では、クレーン等安全規則により「クレーンとは、次の2つの条件を満たす機械装置のうち、移動式クレーンおよびデリック以外のもの」と定められている。したがって、荷のつり上げのみを行う機械装置はクレーンではない。荷のつり上げを人力で行う機械装置は、荷の水平移動が動力であってもクレーンではない。荷のつり上げを動力で行う機械装置は、荷の水平移動が人力であってもクレーンである。広義には移動式やデリックを含むものをクレーンと呼び、狭義には固定式のみのものクレーンと呼ぶ。呼称の範囲に注意が必要である。"以下は固定式クレーンに関する記述です。荷のつり上げのみを行う機械装置については「ウインチ」および「ロングリフト」、「エレベータ」を、本項で解説しないクレーンについては「移動式クレーン」および「デリック」を参照ください。"※以下には、現代の日本の定義ではクレーンに含まれないものも記載する。古代の建造物としてはエジプトのピラミッドが知られているが、当時はまだクレーンは存在せず、ゆるやかに作ったスロープからコロを使って巨石を頂上まで運んでいた。クレーンが登場するのは、紀元前450年頃のギリシアであると言われ、当然ながら人力である。古代ギリシアの石造建築は、この人力クレーンによって造られた。シチリアのアルキメデスは(当時としては)巨大なクレーンを製作して、ローマ軍の軍船を吊り上げ、転覆させたと言われている。日本においては貞観9年(867年)頃、東大寺大仏修復作業において斎部文山が「雲梯之機」なるクレーンを使用したことが、日本三代実録に記載されている。雲梯とは本来は古代中国の攻城用の折りたたみ式の梯子車のことであるが、その梯子の先に滑車を取り付け、綱をかけて、轆轤で綱を手繰り寄せ、大地震で落下した大仏の頭を引っ張り上げたと書かれている。1797年にドイツで製作されたクレーンは、今もハノーバー州リューネブルクに現存しており、大きな車輪がついており、その中に人間が入って歩くことにより車輪が回転して、鎖を巻き取って吊り上げる構造になっている。固定式のクレーンは移動範囲が限られているため、動力源として電力の供給が容易である電動機を主に使用する。給電は分電盤よりトロリーを通じて行われるか、電線をとりつけて行われる。荷重を支えるための構造体は鉄製が一般的であり、天井クレーンの場合、走行に必要なサドルの上にガーターを渡し、さらにそのガーターに巻き上げのための装置を取り付ける。荷とともに移動するタイプの天井クレーンは、ぶら下げられた有線コントローラーで操作する。あるいは、無線でのコントローラでラジコン操作される場合がある。大型のものには運転台があり、運転士がそこから操作する。上位の資格があれば下位のクレーンを運転できる。これらの資格では移動式クレーンを運転できない。移動式クレーンを運転するには別の資格が必要。つり上げ荷重が1トン以上のクレーンにかかわる玉掛け作業は玉掛け技能講習が必要。荷物が1トン未満でも、クレーンが1トン以上なら技能講習が必要。1978年(昭和53年)9月30日以前のクレーン運転士免許は、玉掛け技能講習を受けているものと見なされる。つり上げ荷重3トン以上(スタッカー式クレーンにあっては1トン以上)のクレーンを製造しようとする者は、あらかじめ都道府県労働局長の許可を受けなければならず(労働安全衛生法第37条))、また設置したとき、主要構造部分に変更を加えたとき、使用を休止したものを再び使用しようとするときには、労働基準監督署長の検査を受けなければならない(労働安全衛生法第38条3項)。この検査に合格した場合、検査証の交付又は既に交付されている検査証に裏書が行われる(労働安全衛生法第39条2項、3項)。建設現場ではクレーンが複数台あったりすると、愛称をつけて区別することがある。例えば、2003年に東京新宿駅で稼動していた2台のクレーンは、同駅を始発駅として運行している中央本線特急列車の愛称とそれにちなんだ歌謡曲から、「かいじ1号」と「あずさ2号」と呼ばれていた。
出典:wikipedia
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