Google マップ(グーグル マップ、)は、Googleがインターネットを通して提供している地図、ローカル(地域)検索サービス。広義で「GIS」という分野のソフト・サービスであり、その中のWebGISにあたる。地図、航空写真、地形の3つの表示方式が用意され、各々で縮尺を調節し全世界を俯瞰することができる。航空写真はEarthモードと言われる3Dマップ表示され、視点の傾斜や回転ができる。対応地域であれば地形や建物、道路などを3D立体表示する事が可能。店舗や施設を検索するGoogle プレイスや、ルート検索機能などを備える。また道路上から撮影したパノラマ写真を閲覧できるストリートビューという機能を提供している。ウェブ版に加え、AndroidとiOS向けのモバイルアプリケーションが提供されている。Google マップは初め、デンマーク人の兄弟 と がシドニーに設立した企業 Where 2 Technologies によって開発された。元々はC++言語で記述されたダウンロード型のソフトウェアだった。Google が Where 2 Technologies を買収したことで、二人のチームが Webベースのサービスとして再開発したものが Google マップになった。2005年2月にベータ版としてサービス開始し、同年7月に日本語版が提供された。2007年にはストリートビューが公開され、日本でも2008年8月に公開された。2010年8月6日は、5周年を機にベータ版を卒業して正式版へと移行した。一部の国では渋滞情報を含む交通状況の表示ができ、日本でも2011年12月10日からサービスが開始された。2013年8月に13カ国にてGoogleが2013年6月に買収したWazeのアプリユーザからの投稿内容も表示する機能を追加した。北朝鮮など地図情報が入手困難な地域については、その場所だけ真っ白に表示される問題がサービス開始以来長く続いた。Googleはそれらの問題を解決するためにGoogle マップメーカーと呼ばれる地図作成ツールを公開し、地図作成愛好家の協力を得て北朝鮮の地図作成を開始した。2013年1月29日に、マップメーカーで作り上げた北朝鮮の地図がGoogleマップへ加わった。2014年2月20日、「Google マップ」を「新しいGoogle マップ」にリニューアルした。UIを刷新し、3DマップやEarthビューなどに対応した。航空写真の3D建物は、かつてはSketchUpやGoogle ビルディング メーカーなどのソフトウェアを用いて、一つ一つの建物を手動で作っていたため、大量の建物を3D化するには膨大な時間がかかっていた。しかし2010年代に入ってからは、航空写真を斜め45度で複数方向から撮影し、そのデータを元に3D建物をコンピューターで自動生成するようになった。これにより3D建物作成はかなり効率化されている。アメリカ合衆国・イギリス・フランスなど大半の地域ではGoogleが測量したデータ(オーストラリアなどGoogle単独ではなく他社との協力で製作された国・地域もある)やGoogle マップメーカー()にてユーザーが作成したデータが使用されている。以下の国・地域では他社のデータを使用している。なお、領土問題や表記問題がある地域の地名は、中立を保つため表示されないか併記されている(例外有り)。 ただし、竹島やパレスチナなど一部は一方の国側の領土と連想させる表現がある。日本語版で表示される日本以外の国や地域の日本語による地名表記は、平凡社地図出版から提供を受けたデータを使用している。2007年に開始された、町並みの写真を表示するサービス。ストリートビュー機能は、黄色い人型のアイコン(ペグマン)を地図上へドラッグすることで、専用のビューアへ切り替わり表示される。ビューアでは、東や西などの方位を変えるボタンのほか、拡大や縮小、マウスによる視点の操作が可能である。利用可能な地域は、ペグマンをドラッグする際に表示される、青色で塗りつぶされている地域で利用可能。2012年6月6日、ストリートビュー撮影車が走った総距離は、500万マイル(800万キロメートル)、そのデータ量は20ペタバイト、39カ国、3000都市を走り回った事をGoogleのイベントで言及した。故に現在は、主要都市のみならず、地方都市や人口の少ない地域などにも範囲が広がった。当初はアメリカの主要都市のみ対応していたが、現在はパリ、ロンドン、シドニー、日本など世界各国もカバーしている。日本国内ではトヨタ・プリウスの上、地上から245cmに付けられたカメラで撮影を行っている。パートナープログラムは、ストリートビューを商業施設や観光地向けに撮影を行うサービス。小中規模のレストランやジムなどの商業施設向けに、インドアビューがある。インドアビューとは別に、大学キャンパスやショッピングモール、遊園地などの大型施設向けの撮影サービスも行っている。Googleは、ストリートビューを自作、公開できるサービスを提供している。Photo Sphereは2012年11月13日よりGoogleが提供開始したモバイル端末向けカメラアプリの機能である。全方向球体パノラマが撮影でき、撮影した写真はストリートビューと同様の操作が可能である。これをGoogleの画像共有サービスGoogle+にアップロードしていくつかの手順を踏むと、Googleマップ上でストリートビューと同様に公開することができる。いわゆる自作ストリートビューの作成サービスである。
Photo Sphereは公式アプリのGoogleカメラで提供されているが、Googleカメラ以外で撮影したパノラマについても、規定のメタデータを埋め込めばGoogleマップに公開可能である。ストリートビューを公開した各国で「プライバシーの侵害ではないか」という声が上がり、アメリカペンシルベニア州の住民がストリートビューで自宅内部を勝手に公開されたとして、Googleを相手に裁判を行っているが、その中でGoogleが答弁として「現代では完全なプライバシーなどは存在しない(ゆえに許される行為だ)」と反論を述べた。Google側は、肖像権については自動認識プログラムでぼかしを入れて修整することで解決する、とコメントしている。現在のところ顔やカーナンバーが表示されている箇所や誤認識されている箇所などが報告され、完全には解決していない。また、私有地内の道路、関係者以外進入禁止と明記されている道路や、女子高校敷地内の道路までも撮影を行っていること、さらには横浜市の条例に違反する行為や自動車通行止めを無視して進入した事例も報告されている。人間の死体が映り込んでしまった実例もある。2009年、カリフォルニア州リッチモンドで14歳の少年が何者かに射殺される事件が発生。ところが、Googleがこの近辺の衛星写真を公開した際、偶然にも射殺された少年の遺体が映り込んでしまい、被害者の父親がGoogle側に当該衛星写真の削除と写真の差し替えを求め、Google側は衛星写真を削除して新しい画像に差し替えた。新しいGoogleマップは3D表示やEarthビューなどがあり、比較的に処理能力が高いグラフィックハードウェアが要求される。システム要件を満たしていない場合は、3D表示やEarthビューが使えないライトモードに切り替わる。新しいGoogleマップと、旧Googleマップのシステム要件は以下の通り。いずれかの最新バージョンのブラウザいずれかのオペレーティングシステム以上に加え、ハイエンドなグラフィックハードウェアとドライバが必要となる。グラフィックの処理能力が低いパソコンの場合は、3D建物やEarthモードがオフになる。モバイル Googleマップとは、モバイル端末向けのGoogleマップである。Android端末とiOS端末で使用できる。デスクトップ版同様に、スムーズな地図スクロール、店舗や施設の検索、航空写真の表示、ストリートビューの表示、ルート検索などが可能。またモバイル版の特徴として、Google Nowとの連携、音声での検索、店舗や施設を検索して直接電話をかける機能がある。
位置情報は、GPSに加えて無線LANのビーコン信号からの取得に対応しているため、GPSが使えない環境でもWi-Fiの電波があれば位置情報を表示できる。Android端末は、Android 4.3以降であればWi-Fiをオフにしていても無線LANのビーコン信号のみを受信する機能を持つため、Wi-Fiを切っていても即時に位置情報取得が可能になっている。カーナビ機能としてGoogleマップナビが搭載されており、カーナビの代替として使用できる(徒歩ルートでも使用可能)。ナビモードでは安全運転の支障とならないよう、細かい道路は省略されシンプルな表示となり、音声で案内を開始する。これに加えて目的地までの時間、距離、次に曲がる交差点名など必要最低限のみの情報が太字で表示される。また多くの国でナビモードが利用可能であることが特徴。2014年現在、日本、台湾、香港、オーストラリア、米国、英国など、全部で99の国と地域で利用できる。当初はフィーチャーフォン版が存在し、当時の主流であった。フィーチャーフォン版では、主にSymbian OS、Palm OS、Java、webOS、BlackBerry OS向けに提供されていた。
日本では、NTTドコモのN905i・N905iμ・F905iにiアプリとしてプリインストールされており、通常に配布されているバージョンより広い範囲の地図が表示できる。またNTTドコモの2008-2009年モデル以降標準搭載される機種が増えた。なお現在フィーチャーフォンの衰退に伴い、フィーチャーフォン版のGoogleマップモバイルアプリはダウンロードが出来ず、利用不可となっている。Google Map では、地名は「現地語」を中心に表記され、英語が並記されることがある。ただし、一部の言語版では、特定の地名を「現地語」で表記せず、利用者の言語で使われる慣用表記に置き換える措置が取られるものもある。(例: 英語版で München が Munich に置き換えられるなど。)また、紛争地域の地名は、英語版で中立的な表記をしたり、各国語版で異なる表記をするように配慮されている。2009年8月、日本語版 Google マップは平凡社地図出版からデータの提供を受けて日本国外の地名の日本語での表示に「路地の名称」に至るまで広範囲に対応した。これは、日本チームが独自に開発した地名専用の翻字システムによって可能になったものであり、現地語地名のほとんどを日本語のカタカナ表記へ自動で翻訳している。ただし、この翻字システムは中国語と韓国語に対応していないため、漢字圏(中華人民共和国、香港、マカオ、台湾、北朝鮮、韓国)の地名は、現地語(簡体字、繁体字、ハングル)のみでしか表示できない問題がある。なお、日本語版以外では、これらの地域の地名の英語表記を並記する設定にすることができる。当該地域の英語表記を確認するには、日本語版以外の Google Map を使う必要がある。大韓民国では政治または法的な問題で、国外への地図データの輸出が禁止されているため、Googleマップで正常に表示できない問題がある。韓国の「測量・水路調査指摘に関する法律」と、「国家情報セキュリティ管理規程の法律」においては、地図データの開示によって国家の安全が脅かされるなどの国家安全保障を理由に、国土交通部長官の許可なしに地図データを国外に輸出することが禁止されている。これに関して、Googleは2008年から韓国側に地図データライセンスを申請しており、2016年6月2日にも韓国の地図データの使用許可を請求したが、却下されている。Google マップ上での韓国は、単純な地図が表示されるものの、都市部等の一部を除いて解像度が低く、道路情報やルート検索なども機能しない。世界中で大ヒットした位置情報ゲームのPokémon GOが韓国で提供されないのも、この問題が関係しているためである。ユーザーがGoogleマップ上に目印や線などを書き込み、写真やコメントなどを貼り付けられる機能で、2007年に開始されたサービス。自分だけの地図を作成して共有・公開できる。標準では公開される設定だったが、それに気づかなかった利用者のマップから個人情報が流出した。Googleでは「公開/非公開」としていた表記を「公開/限定公開」に変更するとともに、設定の確認や情報の削除を呼びかけたが、削除したはずの情報が残っていたり検索エンジンにヒットした、アカウントを削除したユーザーのマイマップが削除できないなどの問題が指摘された。2007年7月11日、Googleマップ上にレイヤーを追加するツールとして「Google Mapplet(グーグル マップレット)」が公開された。ただしMapplets APIは2010年5月19日にサポートが終了している。Googleマップは単体での利用のほかに、公開されているAPIを利用することで、一般のWebページの中にGoogleマップによる地図を組み込むこともできる。APIの利用には、Googleアカウントの他に事前に申請して発行されたAPIキーが必要である。APIを利用した地図の表示は、原則としてエンドユーザーが無料で自由にアクセスできるページでの利用に限られており、有料コンテンツや企業の社内システムなどアクセス制限がかかったページでの利用には、別途有料のGoogle Maps API Premierの契約が必要である。前記の条件を満たしたページにおけるAPIの利用は、従来無料とされてきたが(1日50万回以上のアクセスがある場合には事前に連絡することを推奨していた)、2012年初頭より1日のAPI使用回数が25,000回以上(Styled Mapsの場合は1日2,500回以上)の場合有料化された。住所→緯度・経度への変換を行う「Geocoder」は、元々1日あたりの利用回数制限(1日2,500回以内)が設けられている。Googleでは、毎年4月1日のエイプリルフールの日に、Googleマップの特別機能が提供されている。Googleマップでは、地図にない物件などの情報をユーザーが登録申請できる機能がある。これを悪用し、著名な建築物(ホワイトハウスや皇居など)にいたずらで物件名を付ける行為が世界的に流行した。Googleでのチェック体制が不十分であったことに起因するものであり、いたずらで投稿されたものについては既に大半が修正されている。ユーザーによる登録申請機能については、今後も制限などを設けない方針としている。
出典:wikipedia
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