焼岳(やけだけ)は飛騨山脈の主稜線上にあり、長野県と岐阜県にまたがる標高2,455 mの活火山で、別名は硫黄岳。常時観測対象の火山に指定され、日本百名山に選定されている。焼岳は隣接する白谷山、アカンダナ山、割谷山と共に焼岳火山群を構成する。この火山群中で現在も活動をしているのが焼岳である。有史後の噴火活動は水蒸気爆発がほとんどで泥流を生じやすい。焼岳は飛騨山脈の中では最も活動の激しい活火山で、約2000年前には最新のマグマ噴火を起こしている。焼岳の溶岩は、粘性が強い安山岩からデイサイト質の溶岩ドームおよび溶岩流とそれに伴う火山灰と火山岩の堆積物で構成される。水蒸気噴火に伴い泥流として土砂を流すことがある。最近では1968年、1990年、1998年、2011年、2014年などたびたび地震群発を観測している。山域は1934年(昭和9年)12月4日に、中部山岳国立公園の特別保護区に指定された。なお、火山群のうちアカンダナ山は2003年(平成15年)気象庁の活火山見直し作業において、焼岳とは別に単独で活火山に指定された。焼岳山頂には独標「焼岳北峰山頂 標高2,393m」が置かれているが、実はこの場所の標高ではないしここは焼岳の最高点でもない。火山である焼岳には、山頂付近にいくつかの火山火口とその周囲に峰が残る。現在火口湖になっている正賀池挟んで真南に岩峰の南峰、真東に北峰、北側には池の水面よりも深く抉れた爆裂火口がある。南峰には国土地理院の標高2,455.4mの二等三角点がおかれ、これが焼岳の最高点だが岩が崩れやすく登攀禁止になっている。北峰には西側山腹に硫黄の噴出を伴う噴気口が現在も活動中であり、標高点は置かれていないが登山道はここを目指して通っており独標が置かれている。この独標が示す標高は、実は爆裂火口の北縁の小さな岩峰に置かれた2,393mの標高点であり、北峰山頂からは北西に約200m離れている。北峰は実際にはこの標高より50mほど高く、国土地理院が刊行している火山基本図では、北峰の標高は2,444.3 mとされている。北峰山頂に立つと南峰がわずかに高いことが実感できる。明治以前の噴火については、信頼性の高い資料が不足しており活動史の解明は不十分である。1907年から1939年にかけてと、1962年から1963年にかけては水蒸気爆発や泥流の噴出を伴う活発な活動をしている。また、現在までに降下軽石やスコリアを噴出するような爆発的な噴火は行わなかったと考えられている。主な活動は、周辺には気象庁、防災科学技術研究所、国土交通省、京都大学防災研究所、名古屋大学などの観測点が配置され、高感度地震計、空振計、傾斜計、監視カメラなどにより24時間体制で観測が行われている。北峰と南峰(主峰)の2峰があり、北峰と南峰の間には火山湖がある。各方面からの登山道があり、穂高岳からの主稜線上に北アルプス縦走路がある。1928年(昭和3年)に旧中尾峠に旧焼岳小屋が建設された焼岳小屋は、1962年の大噴火で倒壊した。1968年(昭和43年)秋に、新中尾峠に焼岳小屋が新築され翌年から営業を開始した。最寄りの山小屋は焼岳小屋である。上高地周辺には、ホテル、旅館などの宿泊施設がある。夏山診療所が、西穂山荘、上高地バスターミナルなどにある。飛騨山脈(北アルプス)主稜線の南部の山で、北側には旧中尾峠及び新中尾峠があり、南側には安房峠がある。山腹の東側には大正池があり、以下の源流となる河川は日本海へ流れる。
出典:wikipedia
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