京都市営地下鉄(きょうとしえいちかてつ)は、京都市交通局が運営する地下鉄。烏丸線・東西線の2つの路線があり、西京区を除く京都市内10区と宇治市を通っている。条例上は「京都市高速鉄道」と呼ばれている。1968年に市が設置した諮問機関である交通対策協議会がその年の11月に出した答申が、京都における地下鉄建設計画の始まりである。その後、1972年に事業免許を取得し、1974年に工事を始め、1981年に開業した。開業当時の京都地下鉄の特色は主要4駅にエレベーターを備えたことで、当時の日本の地下鉄では先進的であった。バリアフリーなる用語が広まる前の1972年頃から車椅子常用者、障害者支援団体などが運動をおこして市に請願し、京都市会と舩橋求己市長を動かした成果である。市は、そのために当初相対式で設計されていた駅を急遽島式に変更し、将来は全駅にエレベーターを設置することにした。普通旅客運賃は下表の通り。切符だけでなく、回数券・昼間割引回数券・団体券・市営地下鉄1Dayフリーチケットそして、身体・知的障害者(第1種・第2種)向けの特定割引乗車券・特定割引回数券も発売されている。烏丸線の車両は20 m級車体に両開き4扉を備え、ラインカラーの緑色の帯が巻かれている。東西線の車両は16 m級車体に両開き3扉を備える準小型車両で、オレンジ色のラインカラーの帯が車体に巻かれている。今後、開業当初から運用している10系電車9編成をATOに対応した新型車両への置き換えを予定している。2015年度決算は補助金を含む8億円の経常黒字であり、269億円の営業収益に対し支払利息などの営業外費用に78億円を計上している。東西線開業後の収支は改善傾向で現金収支は2009年度に黒字化したが、経営健全化団体に該当し、企業債などの残高は3,911億円に上る。この経営の厳しさの一因には、地下鉄建設の計画時の予算に比べ、実際の建設費が大幅に増大したことが挙げられる。また、烏丸・東西の両線とも古都と言う土地柄ゆえに、開削工法を採用した工区の多くで文化財保護法に基づく工事着工前の埋蔵文化財(遺跡)発掘調査が義務づけられ、そのための経費と期間が必要となった。埋蔵文化財の存在するような浅い地層に手をつけないことが可能なトンネル工法であれば発掘調査は不要だったが、開削工法に比べて格段の費用がかかるため、埋蔵文化財が存在する場所の多くで開削工法が採られている。その他、東西線ではフルスクリーンタイプのホームドアが採用されており、これも建設費を増大させた要因の一つとなったが、ホームドアは安全面から採用の中止を免れた。このような問題に対して京都市交通局では、駅業務の一部民間委託や高金利企業債の借換え、京都高速鉄道の直営化などによる各種コストの削減を進めている。また、駅ナカビジネスの展開などによる収益増にも取り組んでいる。なお、この一環で2010年4月より駅に掲示している駅名標付近に「駅名表示板下広告」の掲示を開始した。平成20年度半ば以降、乗客数の大幅な増加が続いている。
出典:wikipedia
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