『GANTZ』(ガンツ)は、奥浩哉による日本の漫画作品。漫画雑誌『週刊ヤングジャンプ』(集英社)において2000年7月13日発売の31号から連載を開始し、2006年から隔週で連載、2013年6月20日発売の29号で完結した。累計発行部数は2000万部以上。作者が高校時代から暖めていた、『必殺仕事人』にSFテイストを加えた「夜にみんなで集まって殺しに行く」物語を描いた青年漫画。石森章太郎原作のTV番組『がんばれ!!ロボコン』のガンツ先生がGANTZの名称の由来であり、ガンツの採点シーンもガンツ先生がロボコン達の行動を採点するシチュエーションのパロディである。「日本人に馴染むSF」を目指した、現実と非現実が交錯する世界観、不条理とも言える死と隣り合わせの緊張感、個性溢れる登場人物などが人気を集めている。作者は「正義とは何なのか?」「正義はあるのか?」というストーリーの図式は『GANTZ』のテーマでもあるという。前作『01 ZERO ONE』に引き続き、原稿はCGによって制作されており、作者は「3D漫画」と称している。ShadeやPhotoshop等のグラフィックソフトを駆使して背景や効果が精密に描画されている。2004年にテレビアニメ化され、2011年には実写映画が二部作として公開された。2016年10月14日にはフル3DCGアニメーション映画が公開された。ある日、玄野計は地下鉄のホームで小学生時代の親友だった加藤勝を見かける。正義感の強い加藤は線路上に落ちた酔っ払いを助けようとするが、助けに入った玄野と共に、進入してきた電車に轢かれて死んでしまう。次の瞬間、彼らはマンションの一室にいた。そこには、同じ様に死んだはずの人々が集められていた。部屋の中央にある謎の大きな黒い球。彼らは、その「ガンツ」と呼ばれる球に、星人を「やっつける」ように指示され、別の場所へと転送されていく。謎の物体「ガンツ」に集められた死んだはずの人々は理由もわからないまま、その素質の有無に関わらず、謎の星人と戦わなくてはいけない。玄野はその中で、戦いに生き延びながら成長し、「ガンツ」の世界に触れていく。キャラクターの一部は、実在の有名人や映画の主人公をモデルにしている。世界各地に存在し、その正体、目的が一切不明の直径1mの謎の黒い球体。各地で呼び名が異なり、東京では「ガンツ」、大阪では「黒アメちゃん」、ガンツ制御者たち(通称「財閥チーム」)は「ブラックボール」などと呼ぶ。本項では便宜上「ガンツ」で統一する。球体内には人工呼吸器に似た器具を取り付けられた全裸の男性が座っており、この人物をガンツと呼称する場合もある(こちらは「玉男」と呼ばれる場合もあるが)。通常の音声会話などのコミュニケーションを取ることは不可能だが、一定の要望に対しては応答が得られることがあり、男に音声で要請し耳孔に指で刺激を加えると、今までの戦死者のリストや100点獲得時の特典を見ることができる。なお、この男に対するXガンによる射撃その他の物理的な攻撃は、一切の効果を持たない。死んだ人間・動物を蘇らせ、「星人」と呼ばれる正体不明の怪物と戦う任務(ミッション)に強制的に参加させる。なお、ガンツの招集を受けた人間は、厳密には蘇っている訳ではなく、死亡した人間(オリジナル)を元に複製されたコピー体である。ゆえにオリジナルの個体とは別人であり、オリジナルの方は既に死亡している。これはミッションにより死亡・再生した人間も同じである。登場人物の西はこれを「ファックスから出てきたコピー」と表現している。ごく稀にオリジナルが生きていて、同一人物が2人存在するという現象が起こる場合もある。ミッション参加者は「あだ名」で表記される。あだ名は主に身体的特徴や行動、職業、名前や雰囲気で付けられる。ミッション中、一般人がガンツミッションの存在を感知した場合、その人間を標的とするミッションが新たに追加されることがある。そのミッションで抹殺された人間はメモリーに加えられ、後に再生することもできる。再生した場合、ミッションメンバーだった場合は以降のミッションにメンバーとして加えることができ、ガンツにターゲットとして指定されていた一般人(作中における小島多恵)の場合は記憶を消された上で再生させられる。ガンツに要請する事で、世界各地に点在しているガンツを通じ、他の地域で活動しているチームと通信を行う事が可能。互いの同意があれば、他地域へメンバーを転送、もしくは他地域からメンバーを転送させて連れてくることも可能である。なお、オニ星人のミッションの途中から、時間制限と一般人に対する不可視効果が解除され、ミッションをクリアするには星人を全滅させることが絶対条件となっている。また、ぬらりひょんのミッション後半ではミッションフィールドが縮小され、それにより敵との交戦が不可避となった。星人を1体倒す、もしくは転送させるごとに点数が加算される。1体あたりの点数は一定ではなく、種族や個体によって広範な格差がある。累積点が100点に到達すると以下の3つの特典が提示され、100点分の得点と引き換えにいずれかを選ぶことができる。ガンツに表示されるメッセージに使われる手法。基本的に丁寧語と乱暴な言葉を繋げている他、「り」「ス」など一部の仮名文字は左右に反転した鏡文字になっていたり、明朝体と手書き文字が混じっていたりする。この手法に使われる法則は以下の通り。また、大阪では関西弁表記のメッセージが表示される。ドイツにある大企業。会長はハインツ・ベルンシュタイン。黒い玉の製造工場を所有し、フリーライターの菊地がこの人物と会見したことにより、ガンツが人間の手によって作られていることが判明した。通訳のセバスチャンが菊池に語ったガンツの概要は、「今まで行われたガンツのミッションは、世界各地の会員(有名な政治家、俳優、王族などがいる)に映像としてリアルタイムで配信され、賭けの対象になっていた」というものであった。ベルンシュタインには脳に障害を持つ娘がおり、3歳まで音を発しなかった。だが、ある日突然謎の数字の羅列を発し始め、ベルンシュタインが学者や暗号解読のプロフェッショナルに解読させたところ、それが1つの言語であることが判明した。ベルンシュタインは傾きかけていた会社を立て直す方法を示していることを見出だし、その後この数式を元に傾いていた会社は危機を脱し、会社の規模を10倍以上へと拡大させていった。そして、娘が示した数式を元に学者達に作らせたものがガンツおよびガンツウェポンであり、それは世界各国の各地に配備された。このガンツやその目的(異星人を迎え撃つため)は隠す必要が無いとしてマスコミに情報を開示したが、CNNと英国放送協会(BBC)が取材に来たものの、CNNは取材をやめ、BBCは「エイプリルフールに流す」と言っていたとのこと。ガンツは巨人族(異星人)の侵略に備え、マイエルバッハの工場で量産製造された兵器のひとつであり、正式名称は単純に「ブラックボール」。この呼称は世界中の財閥に属する中枢メンバーに共通する。ブラックボールは日本や世界各国の各地に配備されており、玄野たち東京チームが「ガンツ」と呼んでいる黒い球体は、世界中に存在するブラックボールの一個体にすぎない。その未知なるテクノロジーは宇宙の彼方で巨人族の侵略を受け、これを撃退した異星人が地球に向けて発信したメッセージから齎されたものだった。異星人のメッセージには自分達が撃退した巨人族が地球に向かっていること、およびそれに立ち向かうための兵器と転送システムの設計図が含まれていた。なお、ガンツ(ブラックボール)の中に入っている人間は全て、そのテクノロジーを地球に発信した異星人の「通訳」として、ランダムに選ばれた人間の複製(クローン)である。ミッションの標的となる、人間以上の身体能力を持つ正体不明の生物。ガンツのミッションでは「○○星人」というような名称が付けられている。言語を解する星人は、人間を指して「現地の生物」と呼ぶ。中には吸血鬼達のように、元は人間だったものも含まれている。異種星人同士が互いの存在を感知している場合があり、種に関係なく星人間でのコミュニケーションが可能な、「共通言語」と呼ばれる音声に依らない特殊な意思疎通法が存在する。カタストロフィ編では、他の惑星から移住してきた異星人であることが示唆されている。場所は多摩市一ノ宮。メンバーは10人。その内、新メンバーは8人。場所は板橋区住宅街。メンバーは13人、その内、新メンバーは8人。場所は文京区羅鼎院(実在しない)。メンバーは15人、内、新メンバーは9人。場所は中野区ビル街の屋上。メンバーは1人。場所は千葉市美浜区幕張。メンバーは25人、内、新メンバーは24人。場所は港区六本木ヒルズ。メンバーは15人、その内、新メンバーは6人。場所は小島多恵宅近辺。メンバーは14人。ゆびわ星人ミッション完了直後に急遽追加された特殊ミッションで、標的は星人ではない。場所は豊島区池袋駅周辺。メンバーは17人、その内、新メンバーは5人。本ミッション中盤以降、制限時間や一般人に対する不可視効果がキャンセルされる。場所は大阪市中央区道頓堀。東京メンバーは15人。内、新メンバーは5人。オニ星人編に続き、一般人に対する不可視状態が無効となっている。制限時間は無いが時間経過でエリアが狭まって行き、必然的に星人との交戦を迫られる。第2部最初のミッションであり、また、東京ガンツチーム初の東京近郊以外でのミッションである。伝承などに伝えられる妖怪によく似た姿をしている。最後のミッション。場所はイタリア。東京メンバーは12人。大阪でのミッションと同様、他のガンツチームも参加。外国からの参加チームも多数あり、多国籍入り乱れる乱戦状態となった。ガンツはバグを起こした様に文字化けし、ミッション開始前の音楽もぶつ切り、部屋の電気は消えている等、今までのミッションとは違う様相を見せる。また、このミッションは最後まで行われず強制終了となった。採点も最後まで行われる事は無く、100点クリア者への報酬も途中でガンツがダウンしたため全員には行き渡らなかった。場所はどこかにある10階立ての雑居ビル。メンバーは7人、その内、新メンバーは6人。特徴などの内容は、基本的に原文からそのまま抜粋して記載する。ラストミッション終了後、空が一面血のように赤く染まり、世界各地に謎の飛行物体が出現。上空から次々と降下する巨大兵器群と空を覆う飛行物体によって、アメリカ合衆国、中国が壊滅する。その脅威は日本にも到来し、東京、大阪、福岡、広島など日本各地で攻撃が始まる。圧倒的な戦力を持つ文明の前に自衛隊も一方的な敗北を喫する。侵略の理由は、彼らの住む惑星が何世代も昔に消滅し、スペースコロニー内の都市での生活を強いられていた為、それを解決する為に地球へ移住してきたとされている。カタストロフィとは、彼ら巨人達による全世界同時襲撃、すなわち「地球への侵略戦争」の事である。一旦は圧倒的な軍事力で地球を蹂躙し尽すも、ガンツチームが対抗して彼らのコロニーに乗り込んでいる隙に地球人と和解したかのようなプロパガンダを放送し、以後表向きは攻撃しない姿勢を取っている。これにより全ガンツチームは風評被害の的にされ、大多数の地球人をも敵に回す事になってしまう。メンバー全員に無条件で提供される装備で、ガンツスーツ、コントローラー、Xガン、Xショットガン、Yガン、ガンツバイクがこれに該当する。ミッション内容の提示がなされた後にガンツ本体の左右と背面が勢いよく開くとそこはウェポンラックとなっており、左右ラックには武器、背面ラックには、そのミッションに召喚された死者達の着用するスーツの入ったアタッシェケースが収納されている。スーツは全員分が用意されているが、武器は全員フル装備で賄えるだけの数は無い。なお、これらのアイテムはミッション終了後にガンツの部屋から持ち出す事が可能だが、ミッションへの転送時に所持していなければ丸裸での戦いを強いられることとなり、それは死を意味する。また日常生活においての使用も、ガンツの機密保持に関わらない限り可能である。銃はいずれもトリガーが2つあり、上のトリガーがロックオン用、下のトリガーは発射用となっている。100点メニューの2を選ぶことで提供される殺傷力や機動性の高い装備。劇中では「より強力な武器」と呼ばれる。。桜井弘斗・坂田研三が使用する能力。能力は能力者から伝授される形で身につく。謎が多く、作中では力の原理は解明されていない。また、伝授の際には能力者の脳の一部を移植する必要があり、桜井もいつの間にか「視床下部と大脳基底核の一部をちょっぴり」移植されていた(坂田の発言より)。彼らの能力は、手を触れずに対象物を浮遊・移動させたり、対象物の内部を透視・破壊するものがある。ミッションにおいては星人の心臓を握りつぶしたり、人間や人型の星人は脳血管を切ったりして倒している。ただし、超能力を使う度に鼻などから血が出る描写が多く、超能力を使えば使うほど内臓に負担がかかり、自分の内臓はもはや老人と同じであると坂田が説明している。また、ガンツの転送でも超能力による内臓へのダメージを消去することは出来ない。カタストロフィ編では桜井が巨人への復讐心に芽生えたのを皮切りに、ガンツスーツでも防げない巨人の電撃をバリアのようなもので防いだり、巨人族の巨大な身体をノーモーションで捩じ切ったり、数人の巨人族を一度に殺害するなど劇的な能力向上を果たした。さらに、巨大ロボットに乗せられた際には、その手を介して敵の巨大歩行兵器をバラバラに破壊していた。スピンオフ作品『』が2015年11月、ミラクルジャンプに連載されている。原作の奥浩哉がストーリーとネームを描き下ろし、イイヅカケイタが作画を担当する。既刊1巻。『週刊ヤングジャンプ』公式サイトにてVOMIC化され、2011年1月17日から順次公開、配信中である。「VOMIC」とは、漫画の絵に画面効果を加えた映像に声優が声をあてたラジオドラマの事である。2004年に放送され、第1期はネギ星人篇・鈴木星人(田中星人)篇をフジテレビで、第2期は仏像篇とアニメオリジナルストーリーの玄野星人篇をAT-Xで放送した。なお、第2期は放送局を変えて再開されている。監督の意向により、ガンツの方針が変遷してゆくチビ星人編とそれ以降は省かれており、ストーリーの細部を変えつつオリジナルシナリオを追加して締めくくった形となっている。また、原作者の要望により、登場人物達の内面を掘り下げる試みもなされていて、その点でもストーリーの細部が変えられている。2004年4月10日から2004年6月22日の間、フジテレビで放送された。全11話。フジテレビの規制により一部シーンがカットされ、本来の13話分を11話に再編集されており、一部、残酷シーンなども修正が施されている。それらはDVD化の際に補完された。DVD版は、全13話ノーカットバージョン。監督の板野はトークショーなどで、「自分の表現したかったことは、DVDを見ればわかる」とコメントしていた。2004年8月26日から同年11月の間、AT-Xで放送された。全13話。同じ『週刊ヤングジャンプ』連載作品である『エルフェンリート』とAT-Xで同時期に放送されており、残酷表現の多い作品同士としてよく比較された。残酷描写などが第1期より増えているため視聴年齢制限が掛けられた。『GANTZ:O』(ガンツ オー)は、2016年10月14日に公開されたフル3DCGアニメ映画。本作は、原作の「大阪編」を中心に描かれる。英語吹替版は第29回東京国際映画祭でのみの上映。
出典:wikipedia
LINEスタンプ制作に興味がある場合は、
下記よりスタンプファクトリーのホームページをご覧ください。