旋頭歌(せどうか)は、奈良時代における和歌の一形式。『古事記』『日本書紀』『万葉集』などに作品が見られる。五七七を2回繰り返した6句からなり、上三句と下三句とで詠み手の立場がことなる歌が多い。頭句(第一句)を再び旋(めぐ)らすことから、旋頭歌と呼ばれる。五七七の片歌を2人で唱和または問答したことから発生したと考えられている。国文学者の久松潜一は『上代日本文学の研究』において、旋頭歌の本質は問答的に口誦するところにあるとの考えを示し、他の研究者もこれを支持している。一人で詠作する歌体もあるが、これは柿本人麻呂によって創造されたとの説がある。『万葉集』には62首の旋頭歌がおさめられ、そのうち35首までが「柿本人麻呂歌集」からのものである。『万葉集』以後は急速に衰え、『古今和歌集』以下の勅撰和歌集ではまれである。『古事記』では伊須氣余理比賣(いすけよりひめ)と大久米命(おほくめのみこと)との問答として次の歌が収録されている。『万葉集』からも例を挙げる。次は旋頭歌本来の問答・唱和形式のものである。次の例は問答歌ではないが、第三句と第六句とが共通であり、うたわれたものと考えられている。(参考文献 稲岡耕二 「人麻呂歌集旋頭歌の文学的意義」 久松潜一 『上代日本文学の研究』からの引用部より)
出典:wikipedia
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