香櫨園駅(こうろえんえき)は、兵庫県西宮市松下町にある、阪神電気鉄道本線の駅。駅番号はHS 18。2001年までは「香枦園」と表記した。当駅は近畿の駅百選に選ばれている(第4回選定)。ここから苦楽園に至る区間で阪神電鉄傘下の摂津電気自動車によるトロリーバス敷設計画も立案されたが、それに対抗する形で阪神急行電鉄(現在の阪急電鉄)は甲陽線を建設した。結局、阪神の計画は頓挫した。下り線が高架化された際、駅名標の漢字表記は将来の改称を先取りするように「香櫨園」に改められ、その下にカッコ書きで(枦)と注記されていた。上り線が高架化されたときの駅名標は「香櫨園」だけで、のちに下り線の駅名標からもカッコ書きの注記が取り除かれた。2006年10月28日のダイヤ改正で、区間特急の停車駅となった。ただし区間特急は平日朝ラッシュ時の梅田行きのみの運転のため、平日の朝ラッシュ時以降、および土休日に停車する優等列車は設定されていない。これに伴いそれまで停車していた準急は通過扱いとなった。この改正により梅田方面への所要時間は大幅に短縮された。その反面、区間特急の次の停車駅である甲子園駅以西の下り準急の運転は中止されたため、神戸方面へは昼間時は10分毎であるのに対して朝ラッシュ時は14分毎となっている。これは当駅の利用者の多くが大阪方面へ向かう通勤客であり、神戸方面行きの通勤需要および昼間時の利用が比較的少ないことが関係しているものとされる。このダイヤ改正により、香櫨園駅が区間特急以外の全ての優等列車が通過するのに対し、隣の西宮駅は区間特急以外の全ての優等列車が停車するという、全く逆の停車パターンとなった。同日に、阪急電鉄では近接する夙川駅に特急を停車させるダイヤ改正が実施された。経営統合した阪急・阪神がともに、JR神戸線のさくら夙川駅の開業に向けた対策をとったことによるものである。1908年に『鉄道唱歌』の作詞者である大和田建樹が阪神の依頼を受けて作成した『阪神電車唱歌』(全22番)では、以下のように香櫨園が歌われた。香櫨園という駅名は、大阪の商人である香野蔵治と櫨山慶次郎によって、1907年に造作された遊園地「香櫨園」の最寄駅であったことから名付けられた。遊園地の詳細については「香櫨園遊園地」を参照。このため、香櫨園というのは元々の地名ではないが、西宮七園を構成する高級邸宅街としてのブランド性が高いため、マンション名などには盛んに用いられている。そのために1990年代以降はマンションが目立ち、かつてと比べると邸宅は減少しつつあるが、灘五郷の酒造家などの邸宅は今なお見ることができる。西宮市大谷記念美術館もその名の示すとおり、個人の邸宅とコレクションを基にする美術館である。相対式ホーム2面2線のホームを有する高架駅である。分岐器や絶対信号機を持たないため、停留所に分類される。改札口は、1階に1か所のみあり、ホームは2階にある。駅舎やホームは、地上駅時代の駅舎をそのまま保存、活用してほしいという周辺住民の声に配慮し、明治時代を思わせるレトロな装飾がなされている。ホームは夙川を跨ぐ構造である。川の真上の部分には上下ホームに扉で仕切られた、通称「お立ち台」があり、乗客は自由に出入りできる。北側の上りホームのお立ち台からは、夙川の堤防に植えられている桜並木を眺めることができる。この部分の屋根は、高架化前の旧駅の改札口上屋を模した形状となっている。ホーム有効長は19m級の阪神車両6両編成に対応した120m。現行ダイヤでは神戸方面行きの優等列車は停車しないので、下りホームは4両編成分のみが使用されている。実際には構内に上記ののりば番号表記はないが、公式サイトの構内図では上りホームが1番のりば、下りホームが2番のりばとされている。2010年度の1日の乗降客数は9,737人で、さくら夙川駅開業等の影響により減少し1万人を割り込んでいる。1日の乗降客数の推移駅周辺の一帯は香櫨園と呼ばれ、西宮七園の一つに数えられる邸宅街である。ホーム下を流れる夙川の河川敷には夙川公園が整備されている。阪急バスに「阪神香櫨園」という名前のバス停が存在するが、駅からは東に離れている。2012年現在は土曜日に1本発着するのみ。
出典:wikipedia
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