『ブリンギング・イット・オール・バック・ホーム』()は、1965年にリリースされたボブ・ディラン5作目のスタジオ・アルバム。ビルボード・トップ LP's チャートで最高6位を記録し、ディランのアルバムで初めてトップ10入りした。その年の春には全英アルバム・チャートで1位を記録した。RIAAによりプラチナ・ディスクに認定されている。2006年、グラミーの殿堂入りを果たした。ローリング・ストーン誌の大規模なアンケート『オールタイム・ベストアルバム500』に於いて、31位にランクイン。ディランが初めてエレクトリック・バンドをバックにつけるようになったアルバムで、しばしば最初の「フォーク・ロック」アルバムと見なされる。これについては諸説があり、前年に発表されたアニマルズの「朝日のあたる家」を最初のフォーク・ロックとする説もある。アンソニー・スカデュトの『ボブ・ディラン』(小林宏明訳・二見書房)によると、ディランもこれに刺激を受けたと言う発言をしている。但し、伝承曲のカバーでなく完全なオリジナルのフォーク・ロックを創造したという点ではディランが最初である。A面はエレクトリック・バンド、B面はアコースティックを主体とした曲で構成されている。シングル・カットされた「サブタレニアン・ホームシック・ブルース」は、ディラン自身のシングルで初めてチャート入りし、39位を記録した。同曲の「You don't need a weather man to know which way the wind blows(風向きを知るのに予報官は要らない)」や、「シー・ビロングズ・トゥ・ミー」の「Don't look back」という一節は若い世代のスローガンとなり、後者は1967年に制作されたドキュメンタリー映画『ドント・ルック・バック』のタイトルとなった。「ミスター・タンブリン・マン」は、バーズによってシングルとしてリリースされ、ディランの曲として初めてビルボード・チャートで1位を記録した(ピーター、ポール&マリーの「風に吹かれて」は最高2位)。「イッツ・オールライト・マ」は1974年のツアー(『偉大なる復活』収録)で歌われたとき、ちょうどウォーターゲート事件が問題になっていたため、「But even the president of the United States Sometimes must haveTo stand naked.(アメリカ大統領でさえ、時には裸で立たなくてはならない)」という一節が大喝采を浴びた。また、「マギーズ・ファーム」は1980年にイギリスのブルース・バンドがカバーしたとき、当時のマーガレット・サッチャー首相(愛称マギー)の政策に不満を持つ人々の間で、彼女に対する批判として歌われた。「イッツ・オール・オーヴァー・ナウ、ベイビー・ブルー」は1965年のニューポート・フォーク・フェスティバルで、古いフォーク・ファンから非難を浴びて退場したディランが、アコースティック・ギター一本で再登場し、涙を流しながら過去との決別をこめて歌ったという逸話で有名である。ダニエル・クレイマーによって撮影されたアルバム・ジャケットは、ディランのマネージャー、アルバート・グロスマンの妻サリー・グロスマンがディランの後ろに座り、ロバート・ジョンソンや エリック・フォン・シュミットのLPを含む色々な物が散在している。(一部の記事に、ディランの背後の女性を、彼の妻となるサラ・ラウンズだとするものが あるが、誤りである)本作は収録曲のリストが表ジャケットに表記されなかった初めてのコロンビアのLPであり、それは当時の業界の慣習から逸脱した物で あった。全曲、作詞・作曲: ボブ・ディラン『バイオグラフ』(1985年)に「アイル・キープ・イット・ウィズ・マイン」が収録、『ブートレッグ・シリーズ第1〜3集』(1991年)に、「フェアウェル・アンジェリーナ」、「イフ・ユー・ガッタ・ゴナ・ゴー・ゴー・ナウ」、「サブタレニアン・ホームシック・ブルース(アコースティック・バージョン)」が収録、『』(2005年)に「イッツ・オール・オーヴァー・ナウ・ベイビー・ブルー」、「シー・ビロングズ・トゥ・ミー」のオルタネイト・テイクが収録されている。「イフ・ユー・ガッタ・ゴー、ゴー・ナウ()」(Alternate)は1965年に"Columbia Miami Convention Message promo, May 65, recorded in UK:"というプロモシングルに一部分抜粋収録された後、1967年ベネルクス三国で地元バンド(Il Etait Une Fois)のバックコーラスをオーバーダビングしたバージョンがリリースされた。アーウィン・シルバーはフォーク雑誌『シング・アウト!』誌で、このアルバムに非難を浴びせた。しかしディランは新しいファン層を獲得し、アルバムは『ビルボード』誌「トップ LP's」チャートで最高6位を記録して、ディランのアルバムで初めてトップ10入りした。その年の春には全英アルバム・チャートで1位を記録した。アメリカ・レコード協会 RIAA により、1967年8月25日にゴールド・ディスク、2001年12月20日にプラチナ・ディスクに認定されている。雑誌『ローリング・ストーン』誌が2003年に選んだ「オールタイム・ベストアルバム500」では31位にランクされている。。2006年、グラミーの殿堂()入りを果たしている2004年、再発CDがオリコン・チャートで最高183位を記録した。
出典:wikipedia
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