Simple Network Management Protocol(シンプル ネットワーク マネージメント プロトコル、SNMP)は、DARPAモデルに準じたIP ネットワーク上のネットワーク機器を監視(モニタリング)・制御するための情報の通信方法を定めるプロトコルである。巨大なネットワーク上で、数多くの機器の状態を把握するためには、この規格化されたプロトコルを使い、機器からの情報を集めて監視や制御を行なう。コンピュータ等の能動的な機器以外にもルータやハブなどもSNMPを使って監視することが出来る。SNMPに関する最初のRFCは1988年に登場した。プロトコルを管理情報の構造から分離することにより、SNMPはネットワーク上の非常に多種多様なサブシステムを容易にモニターできるようになった。それはOSI参照モデルの全ての層を超えて、データベースやe-mail、J2EE参照モデルなどにまでその範囲を拡大している。SNMPのフレームワークの構造は、マスターエージェント、サブエージェント、マネージャからなる3つの主要な要素から構成されている。SNMP v1 (SNMP version 1) で、次の5つのProtocol Data Unit (PDU) が定義されている。それ以降のバージョンで、次のPDU が追加されている。SNMP は、OSI参照モデルのアプリケーション層 (第7層) に相当する。SNMP は、下位プロトコルとしてUDP を使用する。一般的に、エージェントが161番ポートを、マネージャが162番ポートを使用している。管理対象の機器をエージェントと呼ぶ (スイッチ、ルータ、ホストなど)。エージェントは、その役割から次の2つに分類される。マスター・エージェントは、1つ以上のサブ・エージェントを監視することができる。エージェントは、Management Information Base(MIB; 管理情報ベース) と呼ばれる一種のデータベースを持つ。ネットワークを管理するシステムをマネージャ (管理ステーション) と呼ぶ。これはクライアント・サーバ型のクライアントに相当する。マネージャは、主に次のような管理操作を行う。SNMP v1 は、主に次のRFCで定義されている。SNMP v1 は、パスワードに相当するコミュニティ文字列がクリア・テキストで通信されるため、セキュリティの脆弱性が指摘されている。SNMP v2、SNMP v2p (RFC 1441 - RFC 1452) は、機能性、セキュリティ、機密性が改善され、マネージャからマネージャへの通信をサポートしている。SNMP v2は、GETNEXT の代わりとしてGETBULK を導入した。しかし、SNMP v2 のセキュリティ・システムは複雑であり、広く採用されていない。SNMP v2c (RFC 1901 - RFC 1908) は、論争の多かったSNMP v2 の新しいセキュリティ・モデルを採用する代わりに、SNMP v1 のコミュニティを改善している。このドラフト案がSNMP v2 のデファクトスタンダードとなっている。SNMP v2u (RFC 1909 - RFC 1910) は、SNMP v2 の複雑さを受けないように、セキュリティに最大限の妥協を試みている。この変形はSNMP v2* として商品化され、SNMP v3 のセキュリティの枠組みとして採用されている。SNMP v3 (RFC 3411 - RFC 3418, STD0062) は、SNMP の最新版である (2004年現在)。IETF は、SNMP v3 の登場によって旧式のSNMP が不要 (Obsolete) になると考えている。実際にSNMP を実装するときは、複数のバージョンをサポートすることが多い (RFC 3584 参照)。
出典:wikipedia
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