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M1エイブラムス

M1 エイブラムス(M1 Abrams)は、アメリカ合衆国が開発した主力戦車である。エイブラムスの名は、開発を推進した人物であり、バルジの戦いの英雄でもあるクレイトン・エイブラムス大将に由来する。M60パットンの後継として1970年代に西ドイツと共同開発を進めていたMBT-70計画の頓挫により、新たにアメリカ単独で開発し、1980年に正式採用された戦後第3世代主力戦車である。主に、アメリカ陸軍およびアメリカ海兵隊が採用した。特徴として、当時主流であったディーゼルエンジンではなく、ガスタービンエンジンを採用している点が挙げられる。また、当時としては最先端機器を用いた高度な射撃管制装置(FCS)を採用した事で、高い命中率を誇る。主砲は西側第2世代主力戦車の標準装備と言える51口径105mm ライフル砲M68A1を採用した。M1は、従来のアメリカ戦車と同様に発展余裕に富んだ設計で、制式化後も度重なる改良が施された事も特筆すべき点である。今日では44口径120mm滑腔砲M256を搭載したM1A1や、更に改修を加え第3.5世代主力戦車に分類されるM1A2が運用されている。湾岸戦争やイラク戦争といった実戦も経験し、現在でも世界最高水準の戦車であると評価されている。1970年代初頭、アメリカ陸軍はM60パットンの後継種を必要としていた。M60は、戦後第2世代戦車であり、近代化を図った「M60A2」を保有していたものの、やはり、第2世代戦車の域を出ないものであった。また、ソビエト連邦が115mm滑腔砲を有するT-62の配備を進めていることが確認された事で、質・量共に劣勢にあると強い危機感を抱いた。当初は、ベトナム戦争での敗北やそれに伴う戦費、MBT-70計画の頓挫からアメリカ議会は予算の承認を渋る声も聞かれたが、1973年1月に新型戦車の要求仕様が決定し、同年6月にクライスラー社(現ジェネラル・ダイナミクス社)とゼネラルモーターズに試作車の発注が行われた。3年後の1976年に試作車「XM815」が完成し、アメリカ陸軍による試験評価が行われた。時を同じくして第四次中東戦争が勃発し、RPG-7や対戦車ミサイルが使用され、通常装甲のイスラエル国防軍の戦車が多数撃破された事を受けて、チョバム・アーマーや複合装甲の研究も並行して進められた。1976年に比較検討の結果、クライスラー社の試作車に開発を一本化させる事が決定され、名称を「XM1」と改める。同時に試作車11両が追加発注され、1978年中に全車が完成し、各種運用試験が行われた。1979年には先行量産車110両が発注・製作され、各部隊での最終試験がなされ、1981年に「M1 エイブラムス」として制式採用された。M1 エイブラムスの砲塔前面装甲は、避弾経始を考慮しているものの、それまでの第2世代主力戦車に見られた流線型の砲塔ではなく、傾斜を施した平面で構成されている。装甲材は、M1が対HEAT対応の空間装甲、M1A1が対HEAT・対鉄弾芯APFSDS対応の無拘束セラミックス、M1A1(HA)/M1A2が対タングステン/劣化ウラン弾芯APFSDS対応の劣化ウランプレートと、徐々に向上強化されている(M1A2戦車の全周の装甲防御能力の推定)。M1A1の導入は1985年から始まり、1987年初めからM1A1向けの(砲塔正面と車体正面の装甲内に網状の劣化ウランを組み込む)装甲強化パッケージの提供が始まった。1991年の湾岸戦争においては、未改修のM1A1の大多数に対して、この劣化ウランプレート(劣化ウラン装甲材)を装着する改修が急遽実施されている。このウランプレートを装着する改修を受けた車両はM1A1(HA)に分類され、区別される。M1A1をさらに改良したM1A2は、さらに防御力の強化が図られ、アメリカ軍向けには試作車両を含む77輛が生産された。改修計画SEP(System Enhanced Package)は1999年から始まっており、旧型となった一部のM1やM1A1は、M1A2やM1A2 SEPに改修されている。各国の戦車用動力機関はディーゼルエンジンが主流であるが、M1 エイブラムスではハネウェル AGT1500 ガスタービンエンジンを採用している。トランスミッション他、補器類も含めてパッケージ化されており、通称「パワーパック」と呼ばれる。燃料はディーゼル燃料ではなく、航空機用ジェットエンジンと同じJP-8を使用している。ガスタービンエンジンは小型軽量、高出力で信頼性、加速性能、登坂能力も高く、燃料の許容範囲が広い、動作温度範囲が広い、冷却水が不要など多くの長所もあるが、燃料消費率が悪く、1マイル(1.6キロメートル)走行に1ガロン(3.8リットル)以上を消費(1リットルあたり425m)するだけでなく、停車状態でもエンジンが動いているだけで毎時12ガロン(45.4リットル)を消費する。そのため、搭載燃料の容量を各国の第3世代主力戦車に比べて2倍近い500ガロン(1892.7リットル)にしている。低速/停車時の燃費が極めて悪いため、アメリカ陸軍では停車時の電力供給を目的に補助動力装置(APU)を内蔵するようにした。また、ガスタービンの高温排気が真後ろに噴出するため、市街戦などで歩兵が戦車の後ろに隠れていることができない。地上を走る戦車は、吸気により塵砂を吸い込んで故障の原因となり、吸気フィルターを強化するなど手を加えねばならず、燃料タンクの拡大と合わせるとエンジン小型化の利点は相殺されている。湾岸戦争では、8時間の作戦行動で燃料が無くなるため、1日に3回の給油を必要とした。2,500ガロン(9,500リットル)を一度に運べるM978 重機動タンカーを動員して大量の燃料を供給し続けることで燃費の悪さを補ったが、これは、兵站上の負担であり、M1の他にガスタービンエンジンを戦車で採用しているのはソ連製のT-80、スウェーデンのStrv.103だけである。M1 エイブラムスには4名の乗員が搭乗する。開発当時は自動装填装置の搭載も可能とされていたが、乗員の減少に伴う負担増加が懸念された事から採用が見送られた。車長は、砲塔の右後方で砲塔上から周囲警戒したり車内から画像によって索敵を行い、攻撃目標を砲手に指示する。砲手は、砲塔の右側で車長の足元前方に座り、戦闘中はほとんど移動しない。装填手は、砲塔の左側で比較的広い空間を占有し、装填以外にも車長を補佐して周囲警戒や無線通信を担当することもある。操縦士は、車体前方中央の4名の中では最も狭い空間に、戦闘中は仰向けに近い姿勢で座り、操縦に専念する。乗員は、耐火性能の高いつなぎを着用し、CVC ヘルメット、通信と騒音遮断用のヘッドセット、ゴーグルを頭部に装着する。また、ボディアーマーは、爆発時に発生した破片に対処するためにCVC アーマーを着用する場合が多かったが、現在ではより高性能なOTVやIOTVを着用している。M1とM1A1の価格は235-430万USドル(8,800両製造された各種仕様の異なるM1 シリーズの価格)。M1A2の価格は不明。M1A1(HA)とM1A2 SEPの重量に関しては、"General Dynamics Landsystems"社公式HP記載のショートトンからメートルトンに換算メーカー側が生産を終了してしまったため、アメリカ軍の場合、基本はリサイクル車両を利用することにしている。戦場で修理が必要になった車両、または甚大なダメージによりスクラップになった車両をアラバマ州のアニストン陸軍工廠に戻し分解と洗浄が行われ、その後オハイオ州のライマ陸軍戦車工場で再組み立てとアップデートパーツの組み付けが行われる(ナショナルジオグラフィックDVD M1エイブラムスより)。M1A1は、1991年の湾岸戦争において初めて戦場に投入され、サウジアラビアに展開した。M1A1は、イラク軍が配備していたソ連製戦車のT-55、T-62、T-72に比べて性能で大幅に勝り、敵側の射程を上回る3,000m以上の遠距離からアウトレンジ攻撃することができた。そのため、あまり反撃を受けず、M1A1の損害は十数両といわれている。しかし、激しく砂塵の舞う砂漠の戦いで熱映像装置(サーマルサイト)が十分動作しなかったために同士討ちが多発し、この十数両の損害の半数は同士討ちによるものといわれている。この反省から、コソボ紛争以降に投入されるM1A1/A2にはCIP(敵味方識別パネル)と呼ばれる装備が導入された。2003年のイラク戦争にも投入され、一定の戦果を上げたが、戦争後は至近上方からラジエーターグリルなどの脆弱箇所を狙う武装勢力の対戦車擲弾発射器などによる攻撃や、対戦車地雷、IEDなどによる被害が目立った。とくにIEDは、炸薬量に上限が無いため、さしものM1も砲塔部を吹き飛ばされるなど大きな被害を受けている。これらの戦訓も考慮されて、前述の TUSK(Tank Urban Survival Kit)が開発され、実運用される事となった。2009年頃には、海兵隊がM1A1をアフガニスタンのヘルマンド州に派遣したことで再度実戦投入された。これらの車両にはERAブロックこそ装備されていなかったものの、対地雷用の底部装甲(ベリーアーマー)、対IED用のDUKEアンテナ、機銃シールドなど、TUSKの装備が追加されていた。主砲弾や一部の装甲に使用されている劣化ウランは、戦地から帰還した将兵の間に発生した「湾岸戦争症候群」「バルカン症候群」と呼ばれる病気の原因物質ではないかと一部で疑われているが、因果関係ははっきりしない。またシリア内戦ではイラク軍に提供された一部がISILに鹵獲された可能性がある。性能を限定したM1A2は、クウェート・サウジアラビア、M1A1はエジプト・オーストラリアに輸出された。

出典:wikipedia

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