SN比(エスエヌひ)は、通信理論ないし情報理論あるいは電子工学などで扱われる値で、信号 () と雑音 () の比である。信号雑音比 () または 信号対雑音比 () の略。S/N比、SNR、S/Nとも略す。、 ともいう。SN比が高ければ伝送における雑音の影響が小さく、SN比が小さければ影響が大きい。SN比が大きいことをSN比がよい、小さいことを悪いとも言う。SN比は、信号の分散を雑音の分散で割った値である。SN比で考える信号と雑音の定義は、何に着目しているかによる。見方によっては、通常「雑音」とされている成分に着目する場合など、逆転することさえありうる。雑音は確率過程とも限らない。また、考えるのは、真の信号"S" と真の雑音"N" の分散である。真の値が得られず測定値しかない場合は、不偏分散で代用する必要がある(データ数が多い場合はほとんど影響しないが)。実測されるのは "S" +"N" であり、これと "S" を混同しない注意も必要である。数式ではと表される。分散は電気工学では交流成分の電力(パワー)となるので、"P" で表している。平均値に相当する直流成分を除いた、交流成分のみを考慮する。"A" は偏差の実効値(二乗平均平方根)で、電気工学では交流成分の電流または電圧になる。分野や物理量に関わらず電力やパワーと呼び "P" で表すことが多いが、実際は電力とは限らず、たとえば映像では輝度であり、測定では長さや質量などさまざまな物理量でありうる。多くの信号はダイナミックレンジが非常に広いので、通常SN比は常用対数(10を底にした対数)で表現される。ただし、単位にはデシベル (dB) を使うので、常用対数の10倍の数値になる。電流比率で考えれば20倍である。伝送路の通信路容量は、ノイズが正規分布の場合、シャノン=ハートレーの定理よりで表される。"B" は帯域幅である。等号は通信方式が理想的な場合に成り立つ。SN比が高いほど通信効率がよくなる。また formula_8 ならばと表せ、通信効率はSN比をデシベルで表した値に比例する。SN比以外にも、信号と雑音の比率を表す方法がある。「信号」を搬送波とした場合は、あるいは C/N (シーエヌ、CN比、CNR とも)といい、デジタル信号伝送では主にこちらを使う。搬送波と干渉波の比率をと呼ぶ。ラジオなどの無線通信において、他のチャネルをノイズ源(干渉波)とするときなどに使われる。最大電力と雑音の比率をピーク信号対雑音比(PSNR: )と呼ぶ。1ビット当たりの信号電力と雑音密度の比を () と呼ぶ。SN比の計算式において、雑音電力の項に機器が生じる歪み電力を加えたものをSINADと呼ぶ。受信機(特にFM)の出力雑音を表すために用いる。
出典:wikipedia
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