サイヤ人(サイヤじん)は、鳥山明の漫画『ドラゴンボール』、『ネコマジンZ』、『銀河パトロール ジャコ』および『ドラゴンボール』を原作とするアニメシリーズ、コンピュータゲームに登場する架空の人種、宇宙人。「惑星ベジータ」(旧「惑星プラント」)に住んでいた宇宙最強クラスの戦闘種族。元々は「惑星サダラ」が母星だったが種族の内紛で崩壊し、惑星プラントを先住民族のツフル人から奪い取り新たな母星とした。フリーザ一味にはサイヤ人より強い戦士が数多く所属しているが、これは宇宙に住む様々な種族から戦闘に秀でた戦士を選りすぐった結果であり、サイヤ人のように種族全体の戦闘力が高い民族は少ない。古来より多くの星を襲い、財を成すという乱暴で非道な生活をしており、さらにそのサイヤ人をフリーザ一味が力により配下にしていた。銀河パトロールでも子供の時以外は太刀打ちできず、人類だけを全滅させるウイルスをばら撒く「絶滅爆弾」も効かない。彼らの文明や使用している戦闘ジャケットはフリーザ一味が開発したもので、軍に取り込まれる前のサイヤ人は異なる形状の戦闘服を着用していた。また、メディカルマシーンもフリーザ一味が開発したもの。鳥山明がアニメオリジナルエピソードのために用意した設定ではツフル人が開発したものであり、後にフリーザ軍に技術が渡ることになる。鳥山の説明ではスカウターを発明したのはツフル人で、これに目をつけたのが戦闘服や宇宙船も発明したフリーザ軍の優秀な技師ギチャムであり、改造を施して兵士たちの攻撃の運用に使い始めたという。純血のサイヤ人の名前は、全て野菜の名前から採られている。サイヤは野菜のアナグラムであり、作者いわく「戦闘民族なら肉だろ、というのを逆手に取ったもの」とのこと。土地(星)の転売屋であるサイヤ人のモデルは「地上げ屋」であり、バブルの全盛期である連載当時に連日新聞をにぎわせていたために出たアイデアだとされる。少数民族であり惑星ベジータ消滅前には全部で数千人あまりしかおらず、戦闘民族であるためにその数を大きく増やすことが難しいとされている。サイヤ人はほとんどが下級戦士で、中級戦士はわずか10人ほど、上級戦士に至っては王子であるベジータとベジータ王のみ。バーダックは下級戦士としては上位にいるが中級戦士にはなれていない。階級は持って生まれた潜在的な戦闘力で決められるが、その後に大きく戦闘力が上がれば昇級が可能。サイヤ人は程度の差はあれど基本的に生まれた時から凶暴で残忍冷酷な性格である。好戦的で戦闘そのものを好む。地球に送られた赤ん坊の孫悟空も当初は手が付けられないほどの暴れん坊だったが、頭を打った衝撃で記憶を失って良い子になり、養父である孫悟飯や師匠となる亀仙人らの教育も受けて純粋で素直な少年へと成長した。悟空は好戦的な性格により活発に暴れるが、亀仙人いわく純粋な誇り高い武道家であるため、世の平和や正義より前に強者との戦闘を楽しみたいという動機で戦い、一方で仲間や地球を思う優しさを持っており何度も地球の危機を救った。冷血で単純な思考なので、通常、恋愛や結婚という概念はあまりなく、繁殖目的以外でバーダック夫妻のように絆で結ばれることは珍しい。家族という概念はあまりないので、王族以外は血の繋がりにこだわりはない。鳥山もバーダックの家族や兄弟について質問されて「(バーダック、ギネ、ラディッツ、カカロットの家族)4人が揃ったことはありません。バーダック自身にも兄弟はいるかと思いますが、おそらくバーダック自身もよく解っていませんし興味もないでしょう」と答えている。サイヤ人には女性もいるが、ラディッツが地球に来たエイジ761の時点で男性数名しか生存しておらず、純血のサイヤ人は途絶える運命である。隔世遺伝が起こることで、一世紀もの時を経て純血サイヤ人に匹敵する戦闘力を持つ個体が生ずることもあるらしい。ヒューマノイドタイプの体形に黒髪と黒目を持ち、風貌は地球人における黄色人種に似ているが、長い尾がある。満月を見ることで大猿に変化する。これは月に照り返された太陽光に含まれる1700万ゼノを超えるブルーツ波が目を通じ、尻尾に反応することで起こるもので、大猿化後は戦闘力が通常の10倍にアップする。例え尻尾が切れてしまっても、一定期間を置けば自然に再生する。尾を強く握られると力が抜けてしまうという弱点があるが、鍛えることで克服することができる。悟空、ベジータのような例外を除けば基本的に再生可能であるため、弱点と成り得る尻尾はその気になれば自分で切断できる。ベジータの切れた尻尾はメディカルマシーンでは再生できなかった。腰に巻きつけた状態でいる者も多い。尻尾の生えてこなかった子供は高い資質を持っている。尻尾の弱点については『ドラゴンボール大全集』において、サイヤ人同士の闘いになった場合、種としては、いかに怪我をせず優越を決めるかが重要であるがゆえの、多くの動物が本能として持っている儀式的闘争のためと考えられると解説されている。純粋なサイヤ人は生まれた時にある程度髪が生えており、成人後の髪型とほとんど同じ髪型をしている。地球人のように伸び続けるといったことによる髪型の変化はなく、全て黒髪である。そのため、ベジータは地球人の伸び続ける髪について「不気味」と表現している。悟空やベジータが短髪なのに対し、ラディッツのように腰より下まで伸びる長髪を持つ長髪タイプのものもいる。サイヤ人の髪事情も地球人と同じく禿げることがあり、髪型が変わらないというわけではなく髪質が少し違うだけである。また、男は髭も生え、ナッパやベジータ王やパラガスやパンブーキンのように髭を蓄えている者もいる。『ドラゴンボール超』でも新たに作られた精神と時の部屋で、約3年の修業を終えて出てきた直後の悟空とベジータは髭が大量に伸びきっていた。また『ドラゴンボールGT』でもベジータが髭を生やしていた。鳥山明が考えていた原作では描かれていない裏設定では、サイヤ人は顔の種類が少ないというものがあり、それを聞いたアニメスタッフにより悟空と同じ顔のバーダックやターレスが作られ、劇場版『ドラゴンボールZ 地球まるごと超決戦』では階級ごとに別々の育てられ方をするため、同じ階級の者は同じ顔になるという設定が登場している。『ドラゴンボール超』に登場するパラレルワールド的な関係にある第6宇宙のサイヤ人の性格は、戦闘民族だが礼儀正しく穏やかで、第7宇宙のサイヤ人とは性格が全く異なり、雇われて悪人を倒すことを仕事としている。そのことから第6宇宙の界王神からは「正義のヒーロー」と呼ばれている。尻尾はなく、『Vジャンプ』連載の漫画版では「昔はあったらしいが今はない」と説明されている。サイヤ人は地球のおよそ10倍近い重力を持つ惑星ベジータで生まれ育ち、皆屈強な体を持つ。また、非常に大食漢で地球人の数十倍も食べる。アニメオリジナルキャラクターであるベジータの弟ターブルは非戦闘体質であり、ジャンプスーパーアニメツアー08『ドラゴンボール オッス!帰ってきた孫悟空と仲間たち!!』において、ターブルの妻であるグレが悟空やベジータ、孫悟飯の食べっぷりを見て非常に驚いていた。身体の回復力が高く、地球人より遥かに短い時間で負傷や病床から復帰できる。修行などによる戦闘力上昇のほか、瀕死状態から回復することにより戦闘力が大幅に上昇する。そのため悟空やアニメにおける戦闘力10,000近くのバーダックのように、まれに下級戦士でも激しい戦闘や修行を繰り返すとエリート戦士の戦闘力を超える場合がある。この「戦えば戦うほど強さを増していく」という特性と優れた戦闘センスこそ前述の凶暴で好戦的な性格と併せてサイヤ人が戦闘民族たりえる所以であり、サイヤ人の平均戦闘レベルを上回っているはずのフリーザ一味の戦士の中にも、そのサイヤ人の特性を把握していて自分より戦闘力が下のサイヤ人を心の底で恐れている者がいるという描写が劇中で何度かあった。寿命に関して鳥山は、戦闘民族であるために最も闘いに適した年齢に達すると老化が鈍り、長く強いパワーが保てるが、寿命は地球人と同程度であり、ある程度の年齢になると急速に衰えがくると答えたり、寿命そのものは地球人よりも長いが、戦闘民族であるサイヤ人の宿命ゆえ、寿命を迎える前に戦闘で命を落とす者がほとんどであり、平均寿命はそれほどでもないと答えたりしているが、戦闘に向いた若い時代が長いことは共通している。また『ドラゴンボール超』の作中の会話で、80歳頃までは若者のままであることが判明した。サイヤ人たちの外見が変わらないその若さに、ブルマがひがむシーンが度々ある。『銀河パトロールジャコ』ではジャコが「子供時代が長く、青年になるまで幼児体形のままで相手を油断させる。その後、一気に戦闘に向いた体形に成長し、以後ほとんど老化しない」と説明している。青年になるまで子供姿の期間が長いという特徴は、少年時代の孫悟空や『ドラゴンボール超』の頃の孫悟天やトランクスなどに、この特徴が顕著に表れている。サイヤ人は生身の状態では宇宙空間で生存することができないとされている。『ドラゴンボールZ 神と神』において、悟空が成層圏まで飛び出して戦ったことに対して鳥山明は「宇宙人なのでギリギリ息はできるのかな?」と語っている。実際、ある程度の時間であればサイヤ人が宇宙空間で活動している例があり、子供の頃の悟空が月までウサギ団を連れて行ったり、アニメ版ではベジータとナッパが宇宙空間から星を攻撃、バーダックが宇宙空間で行動したりしている。このほかベジータは悟空との初対決の際、地球を破壊しようとしていた。また、多少趣が異なるが、劇場版オリジナルキャラクターのブロリーは新生児ながらも自分と父親を覆うほどのバリアを展開し、宇宙を放浪していた。限られたサイヤ人はパワーボールを生み出すことができ、酸素との混合で人工満月を作ることができる。原作ではベジータのみが使い、アニメでは劇場版において劇場版オリジナルキャラクターであるターレス、ゲーム版ではベジータ王も使用している。3人とも「はじけて混ざれ!」の言葉と共に人工満月を作り上げる。地球の人間との交配が可能であり、それによって生まれた混血の子供は純血のサイヤ人よりも潜在的な戦闘力が高い。ただし、好戦的な本能はその限りではない。悟飯に関しては幼少期から青年期に至るまで主に怒りと自らに迫る危機によって潜在能力を爆発させることが度々あった。ベジータはラディッツ戦での孫悟飯の戦闘力を「他のサイヤ人の子供に比べ、戦闘力が異常に高い」と評していた。地球人とのハーフであるトランクスとブラは母親のブルマと同様、紫色の髪、青い目をしており、髪も伸びる。同じくハーフの悟飯や悟天、クォーターのパンは父親、母親ともに黒髪のため3人とも黒髪。幼少期の悟天は悟空と瓜二つで同じ髪型であったことから、成長とともに悟空に間違えられるようになり、それが嫌で強引に髪型を変えた。サイヤ人の特色である尻尾も遺伝するが、作中では悟飯以外に尻尾が生えている混血サイヤ人は登場しておらず、赤ん坊のトランクスについて、クリリンはブルマに尻尾を切ったのかと尋ねたが、回答は描かれていない。公式ガイドブックでは悟飯以外の尻尾については、生まれつき持たない混血サイヤ人は特に強大な戦闘力を秘めており、悟天やトランクスのように幼少の内から自然と超サイヤ人への変身も体得してしまうことが多いと解説されている場合と、生まれてすぐに切られたと解説されている場合がある。サイヤ人の血統は地球移住後には悟空とベジータしか存在せず、子孫の多くは地球人の血が濃く、特性も地球人に近い。エイジ紀元前238頃、後に伝説としてサイヤ人の間で語られることになった超サイヤ人が出現して、殺戮と破壊を行い宇宙を震え上がらせた。エイジは不明だが、惑星プラントに移住以前は惑星サダラに住んでおり、仲間割れで星が消滅したことが『ドラゴンボール超』で判明した。エイジ550頃、謎の宇宙船で宇宙を漂流していた原始サイヤ人が、スカウターなどを生み出すほどの知的で高度な文明を持ち自分たちの半分の身長しかないツフル人が住む、プラント星に漂着。プレイディアの『ドラゴンボールZ真サイヤ人絶滅計画-宇宙編-』オープニングでは原始サイヤ人が乗ってきた謎の宇宙船が不時着した様子と、原始サイヤ人を受け入れる当時のツフル人が描かれている。原始サイヤ人は一般的に獰猛で野蛮な性格をしており、獣の皮を身にまとい発達した文明を持たない粗野で原始的な生活を送っていた。農耕文明を持った経験が無く、あくまでも欲しい物は敵から奪い取る純然たる狩猟民族で、サイヤ人の種族を代々の王が治めてきた。720 - 730頃にかけ、プラント星において、ベジータの父親であるベジータ王の指揮の元でサイヤ人たちが団結し反乱を起こしたことにより、ツフル人と全面戦争になる。惑星プラントの大半を占めていたツフル人は自ら作り出した高度な武器で迎え撃つも、非常に少数の民族でありつつ好戦的で強いサイヤ人が徐々にツフル人を制圧していく。惑星プラントにおいて8年に一度迎える満月により一斉に大猿化したサイヤ人たちの侵攻が大きな脅威となり、ツフル人は決定的に大きなダメージを受ける。ツフル人の文明を取り入れ装備や服装まで一新しながら少しずつ数を増やしていったサイヤ人がツフル人を圧倒した結果、ツフル人は滅亡。ツフル人を絶滅させた後は惑星プラントを乗っ取り、惑星ベジータと名を変えて支配。その際、ただ一人の王を頂点とする専制君主国家が打ち立てられた。作中ではベジータは「惑星ベジータの名前をもらうほどの天才戦士」とナッパに評されているが、『ドラゴンボール大全集』ではサイヤ人の社会は、ベジータ王を頂点にした専制国家で王位は世襲制であり、代々の王は「ベジータ王」の名を受け継ぐとされる。王族以外の全国民が兵士で、国全体として国民たちは戦うことを主な仕事としている軍隊組織のような社会構成。生まれた直後の戦闘力で、身分が、王族、エリート、下級戦士とランク分けされる身分制度社会である。戦闘力が高いと、前線で戦うほか、王族に仕えられる場合もあるが、低いと辺境送りになる。『銀河パトロールジャコ』ではジャコが「地球のようにたいした戦力を持たない人間が支配している星には、たいてい子供を送り込みジワジワと人間を減らしていく」と言っている。『銀河パトロール ジャコ』のおまけストーリー『DRAGON BALL- 放たれた運命の子供』では、悟空は生まれてから3年近く保育機に入れられ、「飛ばし子」として宇宙ポッドで地球へ送られた。エイジ731頃にサイヤ人は宇宙進出を開始。他の異星人に対する戦闘提供を思いつき、戦いを外宇宙に求めていったが、ツフル人を絶滅させてしまった弊害により文明の発達が遅れてしまい、今のままでは更に遠い外宇宙へは行くことができないことを悟る。フリーザと同業者として友好同盟を結び宇宙の地上げ屋を始めたサイヤ人は、高文明でリッチな異星人と手を結び、その異星人の別荘用、もしくは移住用の星として環境の良い星を探しては襲撃し、他の星に住む住民を絶滅させ、乗っ取った星を他の異星人に商品として高額な値段で売り渡すことで、文明や金銭を得ることを主な仕事とした。星の地上げ行為は好戦的なサイヤ人にとって一石二鳥であり、それがどんどんエスカレートしていった結果、ついには生まれてすぐの赤ん坊までもが戦闘レベルの低い惑星に送り込まれ、赤ん坊が成長してからその星の住民を絶滅させてしまうというような、遠大な作戦までをも生み出した。生まれた直後の戦闘力の数値が低い者は孫悟空のように赤ん坊の時から強敵のいない辺境の惑星に送り込まれる。アニメでは劇場版において、戦闘力数値が高い赤ん坊は成長後に地位を脅かす可能性があるとして、劇場版オリジナルキャラクターのブロリーのように処刑されるエピソードが描かれている。エイジ731頃には妃を娶ったベジータ王を始めとするサイヤ人は、その高い戦闘能力と好戦性から全宇宙支配を目論むフリーザに重宝されており、フリーザ一味との契約の元、傭兵的役割もつとめたが、フリーザは実質、サイヤ人たちを支配下に置いたうえで星を攻めるときには傭兵のように使っていた。宇宙の傭兵として、星々を侵略することで、その星の文明を吸収し発展し繁栄してきたため、メディカルマシーン、元々はツフル人のものだった戦闘服やスカウターなど、高度な文明はサイヤ人独自のものではなく、すべて略奪物や同盟を結んだ星から戦闘に特化した技術を抽出した結果である。宇宙船技術などは地球の科学者も目を見張るほどだが、これはツフル人や漂流宇宙船を造った何者かによるもので、サイヤ人そのものの技術ではない。エイジ735頃、惑星ベジータにおいてサイヤ人同士の内乱が多発。ベジータ王も長年にわたり自分たちを奴隷のようにこき使うフリーザに対し疑念を持ちつつ、サイヤ人による全宇宙の支配を目論むようになり、ベジータ王たちサイヤ人はフリーザに反感を強め始めていく。エイジ737頃、原作ではフリーザが「サイヤ人の住む惑星ベジータに攻め込んだときに王とに戦った場合も、まったく変身する必要もなく勝ってしまった」と語っているが、アニメではベジータ王が部下数人と共に反乱を起こしフリーザを襲撃するも敗死するエピソードが挿入された。フリーザも、どんどん強くなり団結していくサイヤ人を危険視し、伝説の超サイヤ人が出現することを恐れていたこともあり、フリーザにとって使えそうなベジータや他の惑星に送り込まれた一部のサイヤ人を除き、惑星ベジータはフリーザの手によってサイヤ人ごと消滅させられた。『ドラゴンボールZ 神と神』では、破壊神ビルスがフリーザに惑星ベジータ消滅を指示したかのような発言をしている。『DRAGON BALL- 放たれた運命の子供』では惑星ベジータ消滅の1ヶ月前が描かれており、超サイヤ人や超サイヤ人神の伝説に不安を覚えたフリーザが、星ごと滅ぼすためにサイヤ人たちに惑星ベジータへ戻るよう招集命令を下していた。エイジ730頃のサイヤ人による惑星征服からエイジ737における滅亡までの期間は短かった。生き残ったのはわずかにベジータ、ナッパ、ラディッツ、そしてフリーザが把握していなかったカカロット(孫悟空)の4人だけだった。ベジータたちには、惑星ベジータの消滅は巨大隕石の衝突によるものと伝えられていた。ラディッツが語ったサイヤ人が環境のよい星に乗り込んでそこの住民を絶滅させる行為を、クリリンはピッコロより極悪という趣旨のことを述べ、悟空はフリーザとの戦いにおいて、罪のない者たちを数多く殺した点ではサイヤ人も同罪の筈という趣旨のことを言われるが、そのために滅びたという趣旨で答えている。原作でフリーザが登場する前に放送されたアニメ『ドラゴンボールZ』20話「よみがえるサイヤ人伝説! 悟空のルーツ」では界王がサイヤ人の歴史を語るアニメオリジナルエピソードが挿入されているが、サイヤ人の悪行を止めるために惑星ベジータの神が天変地異を起こして惑星を破壊したと語られていた。エイジ550頃に原始サイヤ人が謎の宇宙船で漂着したサイヤ人の故郷である惑星。巨大隕石の衝突が原因で消滅したと伝えられていたが、フリーザによって破壊されたというのが真実。後に破壊神ビルスが「惑星ベジータを消滅させるように」とフリーザに命令したことが判明した。旧名は惑星プラント。惑星ベジータの重力は地球の10倍もあり、この星で体を鍛えていたことも、サイヤ人が強力な戦闘力を持つ要因の一つとなった。悟空は赤ん坊の頃から地球で育っているため、10倍の重力でも苦戦していた。アニメのエピソード向けに鳥山明が用意した設定では、ベジータ王率いるサイヤ人が高度な科学力をもった先住民族のツフル人を滅ぼしたのちに惑星プラントを惑星ベジータに改名、自らの母星としたことになっており、これに準じてオリジナルエピソードが製作されている。またこの星では、満月は8年に一度しか来ない。原作では惑星ベジータの様子が描かれていないが、ラディッツやフリーザの回想シーンに宇宙から見た惑星ベジータが描かれている。『DRAGON BALL- 放たれた運命の子供』では星の様子が描かれており、サイヤ人の生活や悟空の母ギネが働く肉の配給所も描写された。アニメで放映された『Z』TVスペシャル『たった一人の最終決戦』では惑星ベジータの様子が描かれ、国土の様子は詳細に描かれていないものの、フリーザ一味の宇宙基地が多く設置されていた。『Z』17話では、神殿にある時の部屋から時間旅行に出た場所に過去のサイヤ人が登場しており、そこは国土が荒廃し、あちこちに尻尾がある白骨死体が群がっている状態だった。宇宙には謎の宇宙船で原始サイヤ人が惑星ベジータ(惑星プラント)にたどり着く以前の、真の故郷が存在している可能性が示唆されている。コミカライズ版『超』で本来サイヤ人は惑星サダラに住まう者であったことが判明した。作中でベジータが、惑星サダラが仲間割れで消滅したあと違う星を奪い、そこを惑星ベジータと名付けたが、結局その星も陰謀によって無くなったと語った。第6宇宙には惑星ベジータは存在しておらず、第6宇宙のサイヤ人は惑星サダラを拠点として活動をしている。サイヤ人は、満月、もしくは作り出したパワーボールを見ると1700万ゼノ以上のブルーツ波により大猿に変身し、戦闘力が10倍に上がる。ラディッツいわく、大猿の状態こそがサイヤ人の本領を発揮する時であると言っている。原作で大猿に変身したのは孫悟空、孫悟飯、ベジータの3人。アニメでは例外として、『ドラゴンボールZ』において悟飯が宇宙ポッドから作られた月の幻影で変身している。また、『ドラゴンボールGT』においては悟空が究極ドラゴンボールによって誕生したツフル星から見た地球を満月と見立てたことにより、大猿化している。通常の大猿とは違い、体毛が本来の茶色でなく金色で覆われていることから、黄金の大猿と呼ばれることが多い。黄金の大猿に変身するには従来の大猿同様に1700万ゼノのブルーツ波を浴びる必要があり、悟空やベジータなどの鍛錬を積んだ超サイヤ人のみ変身することが可能。悟空、ベジータはこの形態を経て超サイヤ人4に変身している。また、悟空のみ一度超サイヤ人4に覚醒して以降は、黄金の大猿を経ることなく一瞬で変身が可能となっている。ベジータは再度ブルーツ波を浴びる必要があったらしいが、ブルーツ波発生装置を破壊されてしまったため再変身は叶わなかった。尾を切断されると大猿に変身することはできなくなり、大猿状態から元に戻る。悟空は神殿での修行の際、その力を恐れ、月を元に戻したい神によって尻尾を切断され、何らかの処置をされたために尻尾は再生しなくなり、大猿化ができなくなった。また悟天やトランクス、パンらは作中で尻尾が確認されておらず、大猿になることはなかった。大猿化すると悟空、悟飯は理性が保てずに無差別に周囲を攻撃する。悟空はベジータとの闘いを通じて初めて自身が満月の夜に大猿に変身することを自覚する。クリリンは、実際は理性を失うのではなく、大猿化するとサイヤ人本来の凶暴な性格に戻るのだと推測した。地球人との混血である悟飯はわずかに地球人としての心が残っており、悟空とクリリンの声に反応し、ベジータのみに対して攻撃をした。『ドラゴンボールZ 地球まるごと超決戦』では親しくなったハイヤードラゴンを攻撃せず、逆にターレスに襲い掛かるシーンもある。エリート戦士であるベジータは理性を失わずに大猿化が可能。悟空との闘いにおいて自ら小型の月を作り出すことで変身し、パワーやスピードをコントロールした。会話やエネルギー砲を撃つこともできるため、ほとんど正常と変わらない状態と言える。ゲーム中ではラディッツ、バーダック、ターレス、セリパといった下級戦士は大猿化すると理性を失う。それに対し、ベジータ、ナッパ、ベジータ王などのエリート戦士は理性を保つことができる。サイヤ人は元々は大猿だったが、知性を得て人間になったという説もある。『ドラゴンボール』の2代目担当編集である近藤裕によると、大猿が登場した話は原作・アニメ共に全く人気がなく、大きすぎるとリアリティがなく見ている側がピンとこないという理由で、敵キャラクターを作るときは大きくしないという大前提ができたという。変身したキャラクターゲーム作品のみで変身したキャラクター超サイヤ人(スーパーサイヤじん)とは、サイヤ人が戦闘力上昇のために変身した姿。「スーパーサイヤ人」とも表記される。変身に必要とされる条件は、一定以上の戦闘能力と穏やかで純粋な心、あるいは純粋な悪の心を兼ね備え、極端な危機感や強い怒り、悲しみに苛まれていること。エイジ762以降に孫悟空たちが超サイヤ人に次々と覚醒するまでは、一千年にひとりあらわれるという言い伝えの伝説がサイヤ人の間で浸透しており、ベジータもそう口にしていた。どんな天才でも越えられない壁を越えてしまう、あらゆる種族の戦闘力を超越するサイヤ人、血と戦闘を好む全宇宙最強の戦士と呼ばれる。超サイヤ人が多発したのは、サイヤ人の個体数が少数化したことにより種そのものが絶滅の危機にあることも関係している。実際は、一定水準以上の高い戦闘力を持ったサイヤ人であれば誰でも超サイヤ人になれるという説明もある。実際に第6宇宙のサイヤ人は特に絶滅の危機にも陥っていないが、キャベは通常状態のベジータと互角程度の力を持っていたため、ベジータに対する怒りで超サイヤ人に覚醒している。第6宇宙では超サイヤ人の存在は知られていないらしく、超サイヤ人に変身した悟空を見てシャンパやキャベが驚いていた。変身といっても、満月を見て変身する時のように体格が極端に大きくなったり獣のようになったりするわけではなく、髪の毛が逆立って金髪と緑色の目、また眉も金色、そして黄金の気のオーラを纏うのが特徴である。変身時の戦闘力は通常時と比べて格段に上昇する。原作で超サイヤ人になれるのは、孫悟空と孫悟飯、ベジータ、トランクス、孫悟天の5人。地球人との混血のサイヤ人は生まれながら高い才能を持っていることが多く、純血のサイヤ人で超サイヤ人になれるのは原作では悟空とベジータの2人だけであり、純血の超サイヤ人は非常に希少な存在である。作品の後半、トランクスと悟天が簡単に超サイヤ人になったのを知って、ベジータが「超サイヤ人のバーゲンセール」と評した。原作以外の登場人物としてはブロリー、『ドラゴンボールGT』に登場した孫悟空の子孫の孫悟空Jrやベジータの子孫、『ネコマジンZ』に登場するオニオが覚醒しているほか、スピンオフ作品ではバーダックも覚醒している。ブロリーは超サイヤ人になった時、コントロール装置が付けられた劇場版『ドラゴンボールZ 燃えつきろ!!熱戦・烈戦・超激戦』では髪の色が青色だったが、2回目の登場である劇場版『ドラゴンボールZ 危険なふたり!超戦士はねむれない』では金髪になっている。『超』では更に第6宇宙のサイヤ人であるキャベも覚醒している。前述した条件の一つ感情面では、悟空のように何らかの経験による怒りで覚醒することもあれば、ベジータのように悟空を超えることができずにいる自分自身に対する怒りであったり、悟飯のように頭の中で想像する怒りなどで覚醒するパターンもある。また、アニメでの悟天のようにチチとの組み手の際になんとなくなれたというケース、アニメでの未来のトランクスの悲しみと怒りによる覚醒、ブロリーの怒りではなく悲しみによる覚醒もあり、パターンはそれぞれである。超サイヤ人は一定の壁を超えることで、超サイヤ人2、超サイヤ人3へと段階的に発展するが、それに比例するように気の消費が激しくなっていくため、状況に応じて使い分けている。また、老界王神により、体に負担がかかりすぎて寿命を縮める要素も指摘されている。アニメでは『ドラゴンボールGT』で超サイヤ人4へ覚醒したことより、それらの弱点は全て解消された。地球襲来前のナッパはサイヤ人と地球人との血が混じり合った、強力なパワーを持つ雑種のことを「スーパーサイヤ人…ってとこか」と表していた。また、アニメ『ドラゴンボールZ』ではフリーザが「超(ちょう)サイヤ人」と呼んだこともある。超サイヤ人のように、戦う時に変身するというアイデアは鳥山が当時子供と一緒に見ていた特撮テレビ番組からヒントを得たもの。超サイヤ人に完全に覚醒しきっておらず、悟空が無意識のうちに超サイヤ人の力を瞬間的に発揮した形態。悟空自身、それが超サイヤ人の力であるとは気付いていない。劇場版『ドラゴンボールZ 超サイヤ人だ孫悟空』のスラッグとの戦いにおいて、悟空が変身している。原作でも、ベジータやフリーザが「超サイヤ人」の存在を示唆しているような場面がある程度だった時期に公開された劇場版で登場した形態。この時に頭髪が逆立つというアイデアを出したのは、原作者である鳥山明。髪を逆立て、黄金の気を纏い、戦闘力が大幅に上がるところこそ超サイヤ人と同じであるが、金髪にならず目も白目をむき、理性は失われる。また、この変身を長時間保つことはできない。劇中ではスラッグを一時圧倒したが、スラッグの正体が明かされた直後に状態が解かれてしまっている。アニメ『ドラゴンボールZ』の「あの世一武道会編」においても、悟空が毛髪や瞳の色が変化しない黒髪黒目の状態のままで、超サイヤ人のような輪郭線のある鋭い目つきと逆立った頭髪に変身するシーンがある。この形態の時は、オーラと共に発生する効果音が本来の超サイヤ人とは異なり、界王拳を発動した際の効果音と同じであった。また、次回予告の時点での該当シーンでは、従来の金色の超サイヤ人で描写されていた。TVスペシャル『ドラゴンボールZ 絶望への反抗!!残された超戦士・悟飯とトランクス』では、孫悟飯の指導の下で未来のトランクスが超サイヤ人へと変身する修業の際、擬似超サイヤ人に似た状態に変化している。だが修業では、その状態を維持することすらやっとで、超サイヤ人への変身には至らず全て途中で力尽きてしまっていた。原作およびアニメ『ドラゴンボールZ』に登場する、超サイヤ人の最初かつ基本的な形態。軽い興奮状態になり、好戦的になる。髪が金髪に変わり瞳が緑色になる。黄金色(黄色い)オーラをまとうようになる。『ネコマジンZ』において変身したオニオ、ベジータ、悟空の3人は超サイヤ人2と同じくスパークが常時周囲に発生している。この時、悟空の毛は超サイヤ人2の状態ほど激しく逆立ってはいないが、作中では超サイヤ人1か2なのか説明は特にない。元々好戦的であるベジータやバーダックは性格の変化が目立たないが、悟空の場合は普段は「オラ」である一人称が、超サイヤ人になると「オレ」に変わっていた(精神と時の部屋での修行後は変身後も「オラ」と言うようになる)。悟空やトランクスのように正しい心を持ったまま変身した者に関して、争いを好むかどうかはもともとの性格によるという解説もある。後述の超サイヤ人第2段階よりは少ないものの体に負担がかかる模様で、悟空は心臓病が一気に進行している。戦闘力は通常時の約50倍に跳ね上がり、作中に登場する戦闘力測定装置スカウターでは、超サイヤ人悟空の戦闘能力は初期段階で1億5千万であるとされている。ただし、後に鳥山明は「当時50倍の強さとされていたがちょっと大袈裟で、作者の気持ちとしては今までの10倍ぐらいの変化という感じで描いていたと思う」と語っている。原作内には50倍になるという説明は出てこない。後述の超サイヤ人第2段階および超サイヤ人第3段階との対比で「超サイヤ人第1段階」と呼ばれることや、超サイヤ人2および超サイヤ人3との対比で超サイヤ人フルパワー共々「超サイヤ人1」と呼ばれることもある。サイヤ人ではないが、ミスター・サタンも超サイヤ人のような金髪の姿になるという妄想を何度かしており、この姿は『ICカードダス ドラゴンボール』で「スーパーミスター・サタン」と名付けられている。変身したキャラクターゲーム作品のみで変身したキャラクター超サイヤ人を超えるという観念の元に生み出された。超サイヤ人フルパワーとは異なり、第1段階から派生した別ベクトルの変身形態。筋肉が大きく膨れ上がり、身体に纏うオーラがバーナーの炎のような激しいものへと変わる。パワーとスピードが第1段階から大きく増す。第1段階よりエネルギーを消費し、体への負担も大きくなる。悟空は精神と時の部屋で実験的にこの形態になったが、それ以外で使うことはなかった。作中にて最初にこの形態に変身したのはベジータで、自らを「超(スーパー)ベジータ」と呼んだ。書籍などでは他の2人も超悟空、超トランクスと表記されていることがある。変身したキャラクタートランクスがセルとの戦いで変身した姿。トランクスはベジータがセルに痛めつけられたことからこの形態に変身した。悟空も精神と時の部屋の修行中に悟飯の前で変身している。筋肉が第2段階よりも、さらに大きく膨れ上がり、髪の毛が第1段階や第2段階の超サイヤ人よりも、さらに広がる。トランクスが変身した際には完全体のセルから、「パワーだけは私を十分に超えている」と評され、通常の超サイヤ人を遙かに超えたパワーだったため、トランクスはこれが超サイヤ人を超えた姿と思いこんでいた。だが、あまりにも膨れ上がった筋肉のせいでスピードが殺されてしまっているためセルには一切攻撃が当たらず、エネルギーの消費が第2段階よりもさらに激しいためにすぐに息を切らしてしまい、逆に弱点を指摘されるだけの結果になった。悟空は精神と時の部屋の修行中に変身したときに「こんなにふくれあがった筋肉ではパワーは大きく上がってもスピードが殺されてしまう。でかいパワーも相手にあたらなければなんにもならない」と指摘し、この弱点を把握した後に修行の方針を変更している。セルから弱点を指摘されたトランクスは「父さんはだからあえてこの変身をしなかったんだ。こうなるのがわかっていて」と発言しており、このことからベジータがこの変身を作中披露するシーンはなかった。しかし、この形態の欠点を指摘していたセル自身も、超サイヤ人2の悟飯に追い込まれた際、逆上するあまりパワーに傾倒しすぎて動きを鈍らせてしまうという同様の失敗を犯している。アニメ版「超」ではトランクスがベジータとの修行であえてこの形態に変身し、油断と隙を作ると言う使い方がされた。変身したキャラクター名称はドラゴンボール大全集の記述より。「超サイヤ人第4段階」とも呼ばれる。この形態は第1段階の姿のまま、体や精神に大きな負担をかけずに超サイヤ人としての真の実力を発揮することができる。第2段階と第3段階はエネルギーを非常に激しく消費し、体の負担も大きくなることから総合的なバランスを考えた上では第1段階が一番安定していることを踏まえ、悟空と悟飯は精神と時の部屋での修行や、その後の日常で常に超サイヤ人の状態を維持することで普段から第1段階の状態に体を慣れさせることにより、超サイヤ人になったときの落ち着かない気分を消して興奮状態を克服した。同時に、パワーアップしても体への負担をごく小さくすることにも成功しており、気を高めることで高い戦闘力を発揮し、第1段階の姿のまま第2段階のベジータや第2段階と第3段階のトランクス(未来)をも上回る強さを見せている。落ち着かない気分を消し興奮状態を克服したため、変身後の悟空も一人称がそれまでの第1段階時の「オレ」から通常状態時と同じ「オラ」になっている。アニメで行われたあの世一武道会では、この状態で後述のブルー同様、一瞬だが界王拳の上乗せができる。悟空はブウ(純粋)との最終決戦にて、通常状態で元気玉を作って放ったが、ドラゴンボールによる体力全快後はこの形態に変身して元気玉を押し戻しブウ(純粋)にとどめを刺した。なお、この形態の時は通常時や驚いた時などにおいて、超サイヤ人の特徴である鋭い目が丸く描かれており、魔人ブウ編ではベジータや悟天とトランクス(現代)も同様の描写がなされている。また、この状態はプレイディア版サイヤ人絶滅計画では「超サイヤ人の壁を越えた超サイヤ人」と呼ばれている。劇場版『極限バトル!!三大超サイヤ人』では、通常状態で元気玉をつくり超サイヤ人に変身した悟空に対しクリリンが「超サイヤ人(第1段階)じゃ元気玉はつくれない。邪悪な心では元気玉はつくれないぞ」と発言しており、変身後に崩壊した元気玉を吸収して合体13号に勝利した悟空について、クリリンは「悟空は超サイヤ人(第1段階)に変身したと同時に無意識の内に消えていく元気玉のエネルギーを自分の中に取り込んだんだよ、きっと」と解説していた。プレイディア版サイヤ人絶滅計画ではパワーアップしたハッチヒャックに対して、超サイヤ人(第4段階)の悟空が「今のオラは超サイヤ人の壁を越えた超サイヤ人だ。心までは悪に染まっていないつもりだ」と述べ、この状態のまま元気玉を作り放っている。当初は「超サイヤ人第5段階(最強形態)」。「超サイヤ人2」という呼称自体は悟空が魔人ブウ編にて、後述の超サイヤ人3の説明をするために便宜上のものとして付けた。容姿は超サイヤ人とそれほど変わりはないが、前髪などがさらに逆立ち、全身に常時稲妻状の火花が散るのが特徴(アニメではカットによりスパークの描写が省略され常時ではない)。超サイヤ人第4段階の良好な身体バランスを保ったまま、全てにおいて超サイヤ人を超越する力を持てるが、体への負担も大きくなる。性格も超サイヤ人第1段階以上に好戦的になるが、これは精神力で抑えることが可能。強さは超サイヤ人の2倍。セルゲームにて孫悟飯が超サイヤ人から変身する形で覚醒したのが初登場。登場当初は超サイヤ人を遥かに超えた戦闘力を持つ最強の形態として描かれた。セルゲーム終了後の厳しい修行により、悟空とベジータも魔人ブウ編までに変身を会得した。亜種を除けば、初めて覚醒したのが悟空以外であった唯一の形態。原作にて超サイヤ人2に変身したのは、悟飯と悟空、ベジータの3人。レイジングブラスト2ではプラズマオーラを装着して、擬似超サイヤ人2の作成が可能。連載終了後、原作者の鳥山は超サイヤ人2のことを忘れており、「自分で描いているのに、長髪になっている超サイヤ人3をずっと超サイヤ人2だと思っていた」と語っている。変身したキャラクターゲーム作品のみで変身したキャラクター原作と『ドラゴンボールZ』のテレビシリーズ(およびそのデジタルリマスター版『ドラゴンボール改』)における超サイヤ人の最強形態。悟空が魔人ブウ(無邪気)との戦いで初披露。悟空いわく、「時間のあるこの世では使うエネルギーが多すぎるため、あの世でしか使ってはいけない技」とのこと。現代の少年トランクスはこの形態を「ウルトラ超サイヤ人」と呼称している。身体的特徴は逆立った髪がそのまま腰の辺りまで長く伸びる他、それまでの超サイヤ人と異なり、眉毛が縮退し、眼窩上隆起(がんかじょうりゅうき)が起こる。変身を解くとこれらの身体的変化は元に戻る。超サイヤ人2同様、常時、体の周りをスパークが飛び交う。悟空においてのみ、前髪が一束垂れ、さらに瞳に瞳孔が黒く現れる。初めて悟空が披露した時は変身に慣れていなかったため、変身を完了するまでにやや時間が掛かった。変身の際は周囲の建物が破壊されたり、雲の状態が変わるなど、驚異的なエネルギーの増大を示唆する何らかの影響が周囲に現れる。悟空の初変身の時に地球全体が揺れるなど、その凄まじさが強調され、原作では珍しくスクリーントーンも使われた。後の変身では比較的簡易な演出で変身していたが、アニメの変身では画面全体が揺れ動き、雷鳴や地鳴りが起こり、さらに大猿化のカットも入るなど変身描写が強調されている。なお、変身を解除すれば髪や眉は元に戻る。その強さは超サイヤ人2の4倍。魔人ブウ(無邪気)と互角のハイレベルな戦いを見せ、その戦闘が悟飯、悟天、トランクスら新世代をさらなるレベルへの修行に鼓舞させることにもなった。それでも、悟空は悟飯ら若い世代に魔人ブウを倒してほしかったため、この時はまだ全力ではなく、魔人ブウ(無邪気)を本当は倒せていたと後に発言している。それまで最強を誇った超サイヤ人2を更に超越したパワーを発揮できるものの、エネルギー消費が著しいため生きている状態では短時間しかこの形態を維持できない。一時期の悟空のように死者である場合はその制限がないが、死者の悟空がこの世に1日だけ帰ってきていた時に、この形態に変身した際には、その異常な力から現世にいられる時間が大幅に減った。フュージョンにより基礎能力が大幅に向上したゴテンクスは、精神と時の部屋での修行により比較的短期間で習得した。変身時は、その驚異的な戦闘力で魔人ブウ(悪)を追い詰めたが、膨大なエネルギー消費という欠点ゆえ、変身時間が終了してしまい窮地に陥った。ゴテンクスが超サイヤ人3でいられる時間は5分。悟空は魔人ブウ(純粋)との最終決戦にて、生きている状態で初めて超サイヤ人3のフルパワーを出して戦った。1分間、気を溜め続けることに専念できれば、魔人ブウを完全に消し去ることができる域にまで気を高められるはずと推測したが、生きている状態での気の膨大な消費量と、魔人ブウ(純粋)の戦闘力が想像以上でダメージも大きく、1分間以上気を溜め続けるも、実際はそこまで気を高めることができずに変身時間も終了した。だが、以前の魔人ブウ(無邪気)戦もあの世で見ていたベジータが、この時の超サイヤ人3のフルパワーの戦闘を見て「魔人ブウ(純粋)と闘えるのはお前だけ」「想像以上の強さ」と発言し、初めて悟空を「お前がナンバー1だ」と素直に認めさせるほどの強さを見せた。魔人ブウ編と原作のエピローグの間を描いた劇場版『神と神』およびテレビシリーズ『超』にて、この形態のフルパワーで破壊神ビルスに挑むも、全く歯が立たずビルスの2発の攻撃で敗れた。『GT』ではベジータに憑依したベビーとの初戦で変身するも身体が小さくなっていた為にただでさえ短い変身時間が更に短くなっていた。原作にて超サイヤ人3に変身したのは、悟空とゴテンクス。変身したキャラクターゲーム作品のみで変身したキャラクター劇場版『ドラゴンボールZ 燃えつきろ!!熱戦・烈戦・超激戦』他劇場版2作品において登場した劇場版オリジナルキャラクターであるブロリーのみが変身する形態。1000年に一人あらわれるというサイヤ人の伝説にあるように、破壊と殺戮を好むことから伝説の超サイヤ人と呼ばれている。悟空たちが変身する超サイヤ人とは異なる進化を遂げた存在であり、超サイヤ人の本来の姿である最も血と殺戮を好むサイヤ人そのものというコンセプトで生み出された。ブロリーは通常の超サイヤ人になることが可能だが、それからさらにこの形態へと変身することができる。変身すると、通常の超サイヤ人から更に髪は逆立ち、目は白目になって、身体は超サイヤ人第3段階のように筋肉が膨れあがる。なお、変身時には全身から閃光を発する。変身したキャラクターゲーム作品のみで変身したキャラクター『ドラゴンボールGT』に登場する形態で、同作における超サイヤ人の最終形態。大猿に変身して理性を保てた超サイヤ人である悟空とベジータだけが変身できた、大猿の力がベースの最強の戦士。黄金大猿の強大なパワーと、大猿にはない超スピードを併せ持つ。これまでの超サイヤ人とは違い黒髪で、全身が赤い体毛に覆われていること、大猿の面影を残した容貌、そして瞳の色や眼の周りが赤く縁取られている点が特徴。性格は冷静かつ好戦的になり、悟空の一人称は「オラ」より「オレ」が多い。また、従来の超サイヤ人、特に超サイヤ人3の欠点であった激しいエネルギー消耗による体への負担とそれに伴う変身時間の減少は、超サイヤ人4への覚醒によって解消された。各種書籍では、「最強を超えた存在」、「究極の戦闘フォーム」、「超サイヤ人の究極形態」、「完全最強モード」、「悟空とベジータだけが到達できた最強モード」、「サイヤ人のパワーを極限まで引き出した姿」、「サイヤ人の持っている戦闘力を極限まで引き出した姿」、「最強の戦士」と評されている。回復については不明な点があり、劇中では第37話で老界王神がキビト界王神に「お前の力では超サイヤ人4の悟空を復活させられない」と発言しており、仙豆やデンデの回復は全話において触れられていない。劇中で悟空を急速回復させる際は、悟飯たちのサイヤパワーを取り込む手段のみが行われた。悟空は一星龍との戦いで、フルパワーに回復後も危険ながらサイヤパワーを限界以上に取り込み、超サイヤ人4の限界を超えることに成功。「超(ちょう)フルパワーサイヤ人4」と名乗り、通常の超サイヤ人4では敵わない一星龍を圧倒する力を得た。究極ドラゴンボールによって子供の姿になった悟空は、超サイヤ人4に変身している間は大人の姿に戻ることができる。本来は尻尾が生えている状態で月を見るか、ブルーツ波を浴びないと変身できないが、悟空は自由に超サイヤ人4に変身できる特異体質らしく、1度、黄金の大猿になった後の2回目以降の変身は、意識の中だけで、大猿に変身する過程を経過して飛ばすことが可能。尻尾がないベジータが変身するには、ブルマが開発した超ブルーツ波発生装置により、満月状態のブルーツ波を千倍にして一点に集め照射されたブルーツ波を浴びる必要がある。デザインはアニメーターの中鶴勝祥。『GT』中盤のストーリーを練っているうちに出てきた流れから考え出され、サイヤとツフルのパワーが融合した敵であるベビーとの決戦には、超サイヤ人3を凌ぐ戦士が必要という考えや、敵の邪悪龍を通じてドラゴンボールの存在意義を考えるというテーマから、物語の幹であるドラゴンボールが敵なら悟空も究極の形になるべきという考えから、潜在能力を更に開放させる変身として4を登場させるしかないという結論に到り、超サイヤ人4こそが1000年に一度現れる伝説の超サイヤ人ではないかというコンセプトでデザインされ、物語への登場となった。上半身が上着を着ていないのは、赤い体毛を目立たせることで野生を強調するという演出の狙いからであり、悟空が大猿になるという話を聞いた中鶴により野性をコンセプトにしてデザインされた。悟空が変身後、大人の姿で描かれているのは、これまでのシリーズを通して最強の形態にあたるため、子供の姿のままでは説得力に欠けることから、強さを最優先で強調させるためビジュアル的なインパクトで勝負すべきという判断から。中鶴が超サイヤ人4のラフを描いて鳥山にチェックしてもらうという流れだったが、少し修正が入っただけでアイデア自体の変更はなかった。後に『ドラゴンボールGT DVD-BOX』のブックレットには、中鶴勝祥のデザイン画を見て鳥山明が描き下ろした超サイヤ人4孫悟空の似顔絵が掲載された。変身したキャラクターゲーム作品のみで変身したキャラクター劇場版『ドラゴンボールZ 神と神』およびテレビシリーズ『ドラゴンボール超』において悟空が変身した「伝説の救世主」と言われる最強のサイヤ人。本作の前日談「銀河パトロール ジャコ DRAGON BALL- 放たれた運命の子供」においてフリーザがその存在を語った際には、「超サイヤ人神」と表記されていた。破壊神ビルスと渡り合えるほどの戦闘力を誇る。神のような質の高いクリアな気を持っており、その力は神の域に達していない者には感じ取ることすらできない。伝説の中の伝説の存在と言われており、神龍のみがその詳細を知っていた。過去にも一度だけ、悪しきサイヤ人を倒すため正しい心を持つ少数のサイヤ人の中から現れたが、反乱途中で変身が解け力尽きたという。正しい心を持った5人のサイヤ人が手を携え、その正しい心の光をもう1人に注ぎ込む、という超サイヤ人ゴッドへの変身条件を聞いた悟空は、孫悟飯、孫悟天、ベジータ、トランクス、そしてビーデルが身ごもっていた悟飯の子(のちのパン)ら5人の光をその身に受け、超サイヤ人ゴッドに覚醒する。これ以外の単純なエネルギー(気)の譲渡については、単なるパワーアップでしかなく、神の域の力に達することはできないと、作中ピッコロやビルス(『ドラゴンボール超』ではウイス)が指摘している。漫画版『超』にて悟空は、第6・第7宇宙破壊神選抜格闘試合でのヒットとの対戦で、この手順を踏まずに独力でこの形態に変身している。その容姿は、全身を炎のようなオーラが包み、頭髪も炎のように赤色に変化。目は輪郭線があるものに変わり、瞳孔は黒・虹彩は赤の二色の瞳となる。体格は通常時より若干スリムになった。悟空は変身後、初めて体感するその驚異的な力に「こんな世界があったなんてよ」と感動するも、自分自身の力でその域に辿り着けたわけではないことに不満を見せる。基本的に闘いを試合としてしか考えていないので、5人の力を借りるというのはフェアではなく抵抗があったが、さらに先の世界への好奇心が勝っていた。その力をもってしてもビルスを倒すには至らない上に効果時間が切れてしまうが、悟空はそのことに気付くことなく闘い続けた。超サイヤ人ゴッドの変身が解けて通常の超サイヤ人へと変化しても大幅には戦闘力が下がることが無かったが、これについてビルスは、天才的な格闘センスを持つ悟空が超サイヤ人ゴッドの世界を体験したことで、それを身体が吸収してしまったと考えている。その後、悟空は追い詰められながらも、気まぐれに破壊を行おうとするビルスに激怒し、チチの祈りと、これまで共に戦ってきた仲間たちの声援を受け、無意識に一瞬だけ再度変身。ビルスが放った巨大な光球を相殺して地球と仲間たちを守り、彼を驚愕させた。再度変身したことについてビルスから一体何が起こったのかを尋ねられたが、無我夢中だった悟空は「知らねえよ」と答えている。この本来の手順を踏まずに再変身できた詳細は不明だが、鳥山明によると「悟空はもうゴッドの力を吸収して自分のものにしたので、ゴッドに変身する必要はない」とのこと。また、ビルスと比較しての強さは「ビルスの強さが“10”だとしたら、超サイヤ人ゴッドの悟空の強さは“6”といったところでしょうか。ただ、サイヤ人は強い相手との闘いで強さをドンドン増しますので、長く戦うほどその差は縮まり、やがて逆転することも可能かもしれません」と述べている。条件を満たしているならば他のサイヤ人も超サイヤ人ゴッドへ変身可能だが、変身するサイヤ人自身の戦闘力によって強さは変わってくる。超サイヤ人ゴッドの力を手に入れた悟空とベジータは、通常状態のままか超サイヤ人(1)で戦うか、後々変身できるようになった超サイヤ人ゴッドSSに変身して戦闘している。鳥山明は「超サイヤ人2、3は超サイヤ人のパワーアップしたバリエーションに過ぎず、ビルスとの闘いの後、平常時と超サイヤ人(1)を極めたほうがレベルを上げられて体力の消耗も少ないと悟った悟空は、おそらくもう2や3に変身することはない」と語っている。だが『ドラゴンボール超』では、本形態へ覚醒して以降も、超サイヤ人1~3いずれにも変身している。しかし、いずれの場合も全力で闘う場面ではなく、体力の温存や、敵の実力を探る時や、修行中の変身となる。『神と神』での破壊神ビルスとの闘い終盤の、外観は超サイヤ人1でも神の域に近しい戦闘力を保っていた時のように、神の域の力を手に入れた後に変身する超サイヤ人1~3が、神の次元に近い戦闘力を持っているのか、それともそれ以前と同じ戦闘力のままなのかは言及されていない。企画当初、山室直儀の案ではマントを付けているゴツいデザインだったが、鳥山明によってデザインし直された。そのデザインについて鳥山明は「超サイヤ人が(進化するにつれ)どんどん派手になっていき、超サイヤ人3では髪も伸びていた。なのでできるだけ削ぎ落とし、サイヤ人の神様ということで、逆に限界までシンプルにした」「どんどんマッチョになりはじめた悟空、ハデに変身する悟空に抵抗があったので、軌道修正をしたかった」「キャラクターが変身を重ねるごとにマッチョになっていったので、今回の変身はスリムにしたいという思いがあった」と語っている。髪色が赤いのは、鳥山によると「単に強そうだから。金色は使ったし、青だとあまり強そうではないし、ビジュアル的に赤がわかりやすい」という理由から。変身したキャラクターゲーム作品のみで変身したキャラクター劇場版『ドラゴンボールZ 復活の「F」』およびテレビシリーズ『ドラゴンボール超』に登場する“超サイヤ人ゴッドのパワーを持ったサイヤ人の超サイヤ人”。どういった形態なのかは前述のように悟空が劇中で説明していたが、初登場時に作中では正式な名称についての言及は無く、原作者の鳥山明による設定画や関連書籍や各種ゲームなどでは「超サイヤ人ゴッド超サイヤ人(スーパーサイヤじんゴッドスーパーサイヤじん)」と呼称されている。ゲームなどでは「超サイヤ人ゴッドSS」と省略表記が用いられることもある。ゴールデンフリーザ戦後に当たる漫画版『超』第5話では、悟空とベジータが修行中に「超サイヤ人ゴッド超サイヤ人」の呼称を用いていたが、名称が長くて言い辛く舌を噛んでしまっていたため、それを見ていたウイスが「超サイヤ人ブルー」という略称の使用を提案していた。この会話はアニメ版『超』では存在しないが、アニメ版でもその後の破
出典:wikipedia
LINEスタンプ制作に興味がある場合は、
下記よりスタンプファクトリーのホームページをご覧ください。