グフ("GOUF")は、「ガンダムシリーズ」に登場する架空の兵器。有人操縦式の人型ロボット兵器「モビルスーツ 」(MS)の一つ。初出は、1979年放送のテレビアニメ『機動戦士ガンダム』。作中の敵側勢力である「ジオン公国軍」の量産機で、「ザクII(陸戦型仕様)」の格闘能力を強化した改良型。劇中ではジオン軍大尉「ランバ・ラル」が搭乗する試作機が先行して登場し、「ザクとは違う」性能をもって主人公「アムロ・レイ」が搭乗する「ガンダム」を苦しめる。ラル機はパーソナルカラーである濃淡の青に塗装され、これはのちに登場する量産機の制式カラーにもなった。メカニックデザインは大河原邦男。プラモデル(ガンプラ)の商品展開に端を発する『モビルスーツバリエーション』(MSV)、およびその他メディアミックス企画においても、「飛行試験型」といったさまざまなバリエーションが生み出されている。当記事では、それらバリエーション機の解説も併記する。一年戦争時、ジオン公国軍は地球侵攻用の主力機として「MS-06F ザクII」の陸戦仕様である「MS-06J 陸戦型ザクII」を投入した。しかし、本来宇宙用に開発された機体の改修には限界があったため、ジオニック社は新たに純陸戦用の機体である「グフ」を開発した。さらに、重爆撃機兼輸送機である「ドダイYS」に積載されての移動や空中戦を考慮し、ザクでは指揮官機用だった頭部通信アンテナ(ブレードアンテナ)を標準装備とすることで、ドダイとの連携能力を強化している。開発は地球降下後に制圧した北米キャリフォルニア基地で行われ、やがてMS-06JをベースとしたYMS-07 プロトタイプグフが完成した。当初はMS-07 グフとMS-08の二つのプランが並行して進められたが、MS-08プランはYMS-08A 高機動型試験機の5機をもってYMS-07A グフのプランへ統合された。ただし、のちにMS-08の型式番号を継承したMS-08TX イフリートが製作されている。YMS-07Bは対MS戦用の固定武装を追加装備したYMS-07の3号機以降の機体を実戦投入したもので、この機体の仕様が本格量産型の基となった。ランバ・ラルが搭乗したのはこのタイプである。ラル機はチューンナップが施されており、のちの量産型よりも高い性能を誇ったという。ラル機のほかには1機がMS-07Hの開発母体として流用されたことが記録されている。ラルのパーソナルカラーである青の機体色は、その後の一般量産機にも採用されている。実際の開発にあたっては連邦軍のMS開発を考慮して格闘戦を想定している。胸部装甲の強化、ザクIIでは右肩に固定されていたシールドを取り回しの良い左腕部に設置、機体本体への固定武装の追加、両肩に大型化したスパイクアーマーを備えるなどの改良がなされた。ザクIIで問題となっていた装甲強度や運動性の向上もあわせ、ザクとは違う機体となった。特に胴体装甲は強靭で、ラル機はホワイトベース隊のガンキャノンの砲撃を盾越しに直撃しながらも問題なく戦闘を継続した。量産型でも、ガンダムの60mmバルカン砲の直撃に十分耐える装甲を持つ。ラジエターの大型化とともに機体の軽量化が図られ、YMS-08A 高機動型試験機を基に製作された新型バックパックによって機動性も向上している。これによってグフはザクIIより20パーセント以上の性能向上を果たした。量産化にあたり試作型からの主な変更点はモノアイスリットを前方のみとしたこと、脚部の動力パイプを内装式としたこと、脛部にスラスターを追加したことなどである。本体は予定されていた固定武装の開発よりも先行して製造されたため、通常のマニピュレーターを装備した試験型テストタイプ (YMS-07A) がドダイYSとの連動テストや局地での可動データ収集をおこなった。この機体のテストデータを基に初期生産型 (MS-07A) 32機が先行生産されている。両腕の固定武装は試作型 (YMS-07B) で標準化され、その後に標準装備型 (MS-07B) として本格的に量産化されている。試作型は標準装備型と基本的に同一の仕様だが、ファインチューニングを施されていたため好成績を挙げている。陸戦用ザクIIの生産ラインに替わって量産化されたグフは、ザクの後継機として量産が進められ、オデッサやジャブローでの戦闘に大量に投入された。白兵戦を重視した本機は高性能で、熟練パイロットに特に好まれたが、一般パイロットには扱いづらく、操縦性に難点があった。また、接近戦用に特化しすぎた内蔵式の武装は汎用性に欠けたため、改良型のMS-07B-3では通常型マニピュレーターに戻されている。本機を母体にMSを飛行させる計画が進められていたが、計画は芳しい結果を出さずに終わった。しかし、副産物としてMSのホバー走行にめどが立ち、ツィマッド社のドムで「MSの行動半径拡大」という目的は達成されることになる。以後陸戦用MSの生産の主体はドムに移ったが、一部の熟練パイロットはその後も、垂直方向への機動力の高いグフを好んでいたようである。両腕に専用の固定兵装を持つが、基本的にはザクなどの武装をおおむね流用することができる。初登場はテレビアニメ『機動戦士ガンダム』第12話。それまで登場していたザクとは、塗装のみならず外形や武装も異なっている。これ以前のザクとは違う機体は、旧ザクとシャア専用ザク(ザクIIS型)しかなかったが、前者は1回限りの登場であり、後者はツノと塗装以外の外見はザクと同じであった。第12話では、「グフ」という名前が使用されていない(ただし、搭乗者のラル自身が「ザクとは違う」という、例の有名なセリフを口にしている。また、アムロ・レイも「ザクと違う」と認識していた)。「グフ」という名称が劇中で初使用されたのは、2度目の登場となる第16話であり、Bパートでラル本人が「モビルスーツのグフ」と口にしている(これに先行し、第15話の終了時に流れる次回予告で、「ギャロップとグフ」とナレーションで明言している)。機体の武装や能力、さらにランバ・ラルの操縦技能をもってアムロの乗るガンダムを苦しめる。第17話で3度目の登場をし、4度目となる第19話(サーベルを使用した唯一の例)で撃破される。なお、のちにランバ・ラルの乗った機体は「YMS-07B 先行量産型グフ」と設定されている。第22話冒頭には再びグフが登場し、ザクと同様にこの機体も量産されている兵器であることが明示された。同話後半には、グフが8機登場。ザクマシンガンとグフシールドを持つだけでなく、ヒートロッドとヒートホークも使用した。このグフ部隊は半数がガンダムとガンキャノンに撃破されるも、両機体を弾薬・エネルギー切れに追い込み、マ・クベの計画どおりホワイトベースに撤退させる。第23話では、前話で大破着底したホワイトベース隊に対するレビルによる補給を阻止するために、マ・クベが3機のグフと重爆撃機ドダイYS戦隊に出撃を命じる。ドダイYSはグフを上部に搭載し、ドップと共にマチルダ・アジャン率いるミデア隊を襲撃。当初、アムロはコア・ファイターでマチルダ隊救出に向かった。この交戦で、グフ1機がミサイルの集中攻撃で撃破される。続いてヘイブとマーチの操縦するグフが空中換装したガンダムと交戦。ヒート・ロッドでガンダムの電子回路に損傷を与えるが、最終的にはGファイターに搭乗して協同作戦を展開するガンダムに敗れる。この後、第29話のジャブロー攻防戦でガウ攻撃空母より降下するグフ数機が描写されるが、活躍シーンは描かれていない。テレビ版当初の全52話構想を監督の富野喜幸が記した「トミノメモ」と呼ばれるシノプシスにおいて、キシリア艦隊の偵察部隊の中にガッシャの随伴機として登場が想定されていた。漫画『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』では、ランバ・ラル機は、ヒート・ロッドを収納する右腕が太く丸い形状になり、バルカン砲を装備している左腕は角ばった形状になるなど、アニメ版以上に左右非対称が強調された腕部に変更されている。武装に関してはヒート・ロッドの先端に展開式のアンカーロックが付けられ、左胸に三門の小型バルカン砲(本編未使用)を装備している以外は基本性能は同じである。その他に形状記憶型(ビーム)サーベルを多用し、ガンタンクを一刀で切り裂くなど接近戦において高い性能を発揮している。「オデッサ編」では、マ・クベのギャンに率いられ集団で登場した。その中の大半が角の付いていないタイプだったが、性能的に差があるのかどうかは不明。なお、実剣タイプのサーベルを装備していた。テレビ版『機動戦士ガンダム』の放送終了直後に朝日ソノラマから出版された児童向けのアニメ絵本『主題歌のソノシート付き絵本 機動戦士ガンダム』第2集では、シャア・アズナブルがジャブロー攻略戦に際して赤いグフに搭乗する場面も描かれていた。全体的なフォルムはザクIIとの共通点が多いが、アニメの設定でも模型でも、面構成はかなり異なる。外見的な主な違いは以下のとおり。現在のデザインに至る前に、大河原邦男はザクの後継機案をもうひとつ描いている。口のダクトが長く伸び、ドムのそれと似たヒート・サーベルを肩から斜めに装着、ゲルググのそれに似たシールドを装備、ギャンのように肩アーマーを廃した肩を露出させているという、その後のデザインに活かされた特徴を持つ機体である。結果的にもう一案の方が採用され、グフと名づけられるに至ったことは、MSのバリエーションを広げることに一役買っている。初出は『機動戦士ガンダム』用に大河原邦男が描いた準備稿。陸戦型ザクIIを基に複数製造された試作機。3号機以降の機体は5連装マシンガン、ヒートロッドなどの固定装備が増設された。この時点で外観の整理が行われ、すでに量産型と外観上の差異もない。2号機までの仕様をYMS-07A、3号機以降はYMS-07Bとされるが、3号機以降も1〜2号機に加えYMS-07A仕様の機体は少なくとも1機以上が増産されている(後述するMS-07H グフ飛行試験型の設定から)。これらの機体は量産化前のテスト運用を終えると共に、次なる開発プランの母体として使用されたり、実戦装備が施され前線に投入されていった。MS-07Hの開発には3機のYMS-07Aと1機のYMS-07Bがベース機として流用された。実戦投入された例としては、ゲーム『ジオニックフロント 機動戦士ガンダム0079』に登場した闇夜のフェンリル小隊(MS-07Aとも表記されるが、各部の外観的特徴が示す通り、YMS-07Aに実戦装備を施したものである)などがある。一般的に公開されている画稿ではカーキ色・黒・白の3色で塗られており、腹部・シールド・左足には「2」のナンバーが入っていることから試作2号機と推測できる。モノアイレールはMS-07Bでは前方のみだが、YMS-07Aは後方にもあり、全周型になっている。背部のメインスラスターノズルは3基搭載されている。両手が通常のマニュピレーターとなっており、ザク・マシンガンとヒートホーク、シールドを使用できる。コクピットブロックは角ばった形状で、ザクと同じく両脚の動力パイプが露出している。目次へ移動するオリジン版MSVであるメカニックデザイン企画『機動戦士ガンダム THE ORIGIN Mobile Suit Discovery 』(MSD)用に、一部設定の追加・改変が行われた機体。駆動部・動力系のテストのために試作された機体。両腕がザクIIと同型のマニピュレーターになっており、独自形状のマシンガンと、ヒート・ホークを収納したシールドを装備する。ダーク・コロニーでの試験後、重力下での最終試験のために地球に降ろされた。カラーリングはMSV版と同様のカーキ系のサンドカラータイプと、青・白に塗り分けられた機体の2種類が存在する。前者に関しては、デザイン、塗装共にMSV版とほぼ同様の外見となっている。デザインはカトキハジメ。目次へ移動する『MSD』に登場。『MSV』にて文書設定のみ存在していた3号機以降の機体と考えられている。機動実証機のテストと並行して行われていた「試作型ヒート・ロッド」と、「フィンガーバルカン」の試作型にあたる「三連装マシンガン」を装備した試験機。カラーリングは青と紺で、頭部アンテナや肩部スパイクなどに白いラインが入っている。完成機では右腕にマニピュレーターとヒート・ロッドを両方搭載しているが、本機の場合はマニピュレーターがなく、腕部先端がヒート・ロッドの射出口となっている。左腕のマシンガンも完成機は五連装だが、本機は親指部分がセンサーとなった三連装式を採用しており、関節がないため指を曲げることができない。前腕部は「モビルワーカー MW-01 01式後期型」と同規格のアタッチメント式になっていて、通常のマニピュレーターに換装することも可能である。ランバ・ラルがテストパイロットだったとされているが、その理由はラルが搭乗していたMW-01後期型の青い塗装と識別番号「31」が戦術実証機と同一なことと、ジオニック社でグフの開発を行っていた技師の証言からである。その説によると、ラルはガンタンク初期型と模擬戦を行い、ヒート・ロッドで行動不能にしたといわれる。目次へ移動する『機動戦士ガンダム』に登場。先行量産型。5連装マシンガンやヒート・ロッドの装備生産が間に合わず、両腕を通常のマニピュレーターとした機体。生産数は32機。『機動戦士ガンダム』第22話「マ・クベ包囲網を破れ!」に登場したものの一部を指す。本放送当時は特にランバ・ラル機との区分は明確にされていなかったが、のちに『MSV』において本編中の描写(両腕が通常のマニピュレーターであり、ザクの装備を使用している)を肯定するかたちで、このような解釈が加えられた。肝心の劇中での登場シーンは短い。デザインは大河原邦男。初期量産型の名称はSDガンダムシールおよび「SDクラブ」機体解説記事より。ゲーム『ジオニックフロント 機動戦士ガンダム0079』に登場するA型は、プロトタイプグフとB型グフの中間的なデザインをしている。ゲーム『機動戦士ガンダム ギレンの野望』に登場するA型は120mmマシンガンとヒート・ホークを携帯し、ブレードアンテナとヒート・ロッドを持たない。また、ゲーム中ではドダイへの搭載ができない。目次へ移動する(型式番号:MS-07A)ホビージャパン刊行の書籍『GUNDAM GAMES TACTICS別冊』に登場。連邦軍の対空火器の射程を越える高高度からの空挺降下を目的とした仕様で、背部にパラシュートを内蔵したバックパックを、両脚部にバーニアを追加装備しており、これらは降下後に切り離される。マ・クベ指揮下の第四MS降下猟兵旅団などに配備されていた。目次へ移動する(型式番号:MS-07B)『機動戦士ガンダム』に登場。YMS-07Bの量産仕様で、ジャブロー攻略戦等各地の戦線に参加。有名な「グフレディ」をパーソナルエンブレムとした東南アジア戦線の猛者サイラス・ロック中尉のほか、パーソナルカラーで彩られたマルロ・ガイム中尉、トーマス・クルツ中尉らエースパイロットの愛機として名を馳せた。デザインは大河原邦男。後期生産型の名称はSDガンダムシールおよび「SDクラブ」機体解説記事より。プラモデル企画『MSV』に登場。マ・クベ専用の儀仗用カスタム機。ギャンに似た頭部形状とカラーリング、各部に施された金色のエングレーブ風の装飾が特徴。なお、マ・クベ本人はこの機体に乗らなかったらしい。デザインは大河原邦男。茶色と緑の迷彩塗装がされている。ゲーム『機動戦士ガンダム外伝 コロニーの落ちた地で…』に登場。「荒野の迅雷」と呼ばれたヴィッシュ・ドナヒュー中尉の専用機。右腕をマニュピレーターに換装し、グフカスタムのヒートロッドと3連装35mmガトリング砲を搭載した現地改修機。カラーリングは青で、ブレードアンテナと両肩のスパイクに白いラインが入っている。また、シールドには隻眼のドクロのエンブレムがマーキングされている。目次へ移動するOVA『機動戦士ガンダム 第08MS小隊』に登場。型式番号から設定資料によってはB3グフと呼称することもある。著名な搭乗者はノリス・パッカード。名称表記は公式HPでは「グフカスタム」とあるが、「グフ・カスタム」と中黒が入る表記がされる書籍も多数ある。従来のグフの欠点であった両腕の固定武装による汎用性の低さを見直し、装備のオプション化と中近距離射撃能力を向上させた再設計機。飛行型のMS-07H-8 グフフライトタイプと同じパーツを用いて行われたとも言われ、外観にも共通点が多く見られる。左手のフィンガーバルカンを通常のマニピュレーターに戻し、前腕に3連装35mmガトリング砲を外付けすることで汎用性を維持している。ガトリング砲上部にはシールドを装備可能で、そのシールドに6銃身75mmガトリング砲を追加することで中距離の射撃能力を強化するとともに、近接戦時には排除することで白兵能力の低下を補った。右腕のヒート・ロッドは、材質強化と小径化を図ったワイヤー型とすることで射程距離を最長17.5mに延長。この変更により「ヒート・ワイヤー」とも呼ばれる。溶断機能を廃し放電のみとしたことで直接的な打撃力は低下したが、先端を鈎爪(アンカー)状とすることで敵機の捕縛や自機の懸架・牽引が容易となっている。シールド裏にはラル機と同じくサーベルを収納しているが、本機に装備されているのは明確な実体剣であり、発熱させずとも斬撃使用が可能である。目次へ移動する(型式番号:MS-07C-1)『機動戦士ガンダム』に登場。右腕のヒートロッドを廃し、両腕ともにマシンガン装備とした機体。本来は『機動戦士ガンダム』第23話における描写ミス(マシンガンとヒートロッドの両方が右腕に描かれている)が元ネタだが、のちに『MSV』で設定に組み込まれた。重装型 (MS-07C-3) の前段階として位置づけられる。一部の資料では誤植なのか、「後期回復型」と記しているものもある。なお、07C系列は局地戦用と位置づけられており、投入される状況に応じて固定武装の仕様を各個変更したものとされる。後述するC-3、C-5のほかにC-2とC-4が設定上存在したということになっている。C-4に関しては文字設定上において脚部補助推進器に大幅な改修を施したとされているが、C-2に関しては外観はおろか、どのような仕様であったのか等の詳細も不明である。目次へ移動する『MSV』に登場。C-1型をベースに火力と装甲を増強したタイプ。火力の増強は歩兵支援任務のためであり、「機動力を持つ装甲砲」という従来の機動兵器と違うコンセプトで開発された。主にヨーロッパ戦線に投入されたため、ヨーロッパ戦線用グフとして紹介されることも多いが、ジャブロー侵攻の際にも2機が確認されたという情報も残っている。C-1型と同様に右腕のヒートロッドを廃し、両手にフィンガーバルカンを装備しているのが特徴で、このマシンガンは従来の75mmから85mmに換装されている。また、前腕部に箱型弾倉が外付けされて交換可能となっており、腰部左右に1基ずつ予備弾倉を備えている。頭部とアンテナの形状も変更され、左側頭部にロッドアンテナを装備している。この変更は火器管制能力向上のためとも言われているが、生産性向上のためとの説もあり、詳細は不明。肩のスパイクアーマー形状は、ザクⅡと同様のスパイクに反りのないものが採用されている。グフ用のシールドも使用可能であったが、全体の装甲強度が増していることから、実際に使用されることはなかった。画稿の機体の上腕部には第29機甲中隊(ブリッツ中隊)のキツネをモチーフとしたエンブレムが描かれている。デザインは大河原邦男。目次へ移動する『MSV』に登場。頭部のモノアイを十文字型に換装した、グフとドムの中間的な外見の試作機。実験データはドムに生かされている。ツィマッド社がライセンス生産したグフをベースとして開発された機体で、型式番号の「C-5」も軍による便宜的なものとされる。C-1〜4までの機体とは一線を画す異色の機体であり、1機が建造されたのみである。運用も北米の試験場でのテストのみで、実戦には参加していない。初出は1981年6月30日発行の講談社『TV版 機動戦士ガンダム ストーリーブック(2)』掲載の大河原邦男によるイラスト。1982年1月発行の『講談社のポケットカード(8) 機動戦士ガンダム モビルスーツカード』には「ドム試作タイプ」の名称で収録。デザインされた当時はジオニック社やツィマッド社といったMSを開発した企業の設定が(二次創作のムックである『ガンダムセンチュリー』の記事のみで、公式には)存在しなかったため、メーカーの開発系統を意識しない外見となった。目次へ移動する(型式番号:MS-07F)メカニックデザイン企画『F.M.S.』(福地モビルスーツステーション)に登場。ジャングルにおけるゲリラ戦を目的として開発されたグフのバリエーション機で、フィンガーバルカンやヒート・サーベルといった従来の武装のほか、ゲル弾やトリモチを発射可能なハンドガンやグレネードなどを装備している。アジア方面の部隊に配備されており、宇宙世紀0079年12月2日にボルネオ島で連邦軍第17機甲海兵師団第2特務小隊と交戦しているのが確認されている。デザインは福地仁。目次へ移動するメカニックデザイン企画『MSV-R』に登場。グフのさらなる機動性向上を図った機体。当初は機動性と火力の双方を向上した機体の開発を意図していたが、設計段階で躓き、機動性能を向上した機体と火力を向上した機体の2機をセットとして運用する形となり、前者がグフ・ヴィジャンタ、後者が後述のグフ戦術強攻型となった。試作機には開発ナンバー「YMS-07G-1」が与えられている。高い崖などの登坂を目的としたシザー・ワイヤー射出機を右腕に装備。複数の高性能炸薬を鞭状に繋いだマインズ・ロッドを左腕に装備。先端にカートリッジ式の高性能炸薬を装備したリムーヴァル・メイスという特殊棍棒を対MS戦や障害物除去に用いている。22機生産され、全機が前線に送られたが、MS部隊に受領されないまま終戦を迎えた機体もあった。デザインは大河原邦男。目次へ移動する『MSV-R』に登場。グフの機動性を生かしつつ、火力向上を図った機体。2機建造された試作機には開発ナンバー「YMS-07G-2」が与えられ、そのデータを元に量産機が生産されている。ランドセル側面に長砲身のガトリング砲(120mm機銃×6門)を装備。左腕をマシンガン、中距離射程ランチャー、火炎放射器、小型ロケット砲の4種をまとめた大型ガンパックに換装。脚部へのスラスターの追加によって、兵装追加による機動性能の低下を防いでいる。右腕のヒート・ロッドはそのまま残され、グフ・シールド、ヒート・サーベルも使用可能となっている。36機生産され、全機が実戦配備されている。デザインは大河原邦男。目次へ移動する『MSV』に登場。地球上におけるMSの航続距離の短さを克服するため、機体そのものに飛行能力を持たせるべく開発された試験機。飛行とはいっても、のちの可変MSなどのように航空機的な形態をとるわけではなく、脚部に強力な熱核ロケット・エンジンを搭載し、大推力により飛翔させるという半ば強引ともいえる手段であった。3機のYMS-07A、1機のYMS-07Bを開発母体にサイド3で改装が施され、キャリフォルニアベースに移送後ビリー・ウォン・ダイク大尉の指揮の下でテストが繰り返された。YMS-07AがH型1〜3号機、YMS-07Bが4号機として生まれ変わった。コクピットハッチの形状にはYMS-07A、B型それぞれの特徴がそのまま残っている。中でも3号機が比較的好調を示し、テスト開始後まもなく、燃料増加のため背部にドロップタンクを取り付けた07H-2型に再改修、その後も数回の改良と試行錯誤が繰り返されている。固定武装としてMS-07C-1型と同じく両腕にマシンガンを装備し、グフ重装型と類似した箱型弾倉を外付けするシステムとなっているが、あくまで試験機であるため実戦を想定した武装ではなく、C型系列の展開を見越した試験的な採用と考えられる。しかし、総重量80tを越す自重が災いしたことと、加えて構造の複雑な新型エンジンのコントロール系統の動作不調、搭載燃料の限界により航続距離が短いなど問題点が多い。結局はドダイGA爆撃機を利用したドダイYSプランに譲る事となったが、後に飛行を諦め熱核ジェットホバーによる滑走を行うことで実用化され、結果的にドムの開発へと繋がることとなる。デザインは大河原邦男。プラモデル化もされた一般的に知られるタイプは、コクピット周辺の形状からYMS-07Aを母体とした個体であると判別できる。目次へ移動する(型式番号:MS-07H)テレビアニメ『機動戦士Ζガンダム』に登場。H型は一年戦争後に連邦軍に接収され、少数が連邦軍によって生産されている。脚部は熱核ジェット・エンジンに換装され、コクピットはリニアシート方式に改められ、ジャイアント・バズで武装している。宇宙世紀0087年5月にエゥーゴによるジャブロー攻撃に対して4機が防衛の任に就いている姿が目撃されている。カラーリングはダークブルー。ジャブロー基地上の湿地帯やアマゾン川の水上をホバー走行しており、ドム的な運用がなされていた。目次へ移動する『MSV』に登場。YMS-07Bをベースに建造されたH型の4号機に通算4度目の改装を施した機体。脚部エンジンを換装、フィンの大型化が図られた。肩アーマーは肉弾戦用スパイクが廃されて直線的デザインとなっている。一部の資料では「空戦型」とも記されているが、あくまでも飛行試験を目的に開発されたものである為、武装も両腕のフィンガーバルカンのみとなっている。フランク・ベルナール少尉がパイロットを務め飛行試験にて優秀な成績を収めたが、エンジンの調整は難航し、最終テスト中に空中爆発を起こしてパイロットのフランクも死亡している。しかし、貴重なデータが取れたのは事実であり、それを元にした事で、グフ・フライトタイプの開発に大きく役立っている。デザインは大河原邦男。目次へ移動する『機動戦士ガンダム 第08MS小隊』に登場。MS-07B-3 グフカスタムの部材や施設を利用し、MS-07H-4を再設計した機体で、H型シリーズの完成型として少数が量産された。H-4型と同じく肩アーマーのスパイクがなく、武器はグフカスタムに準じガトリング砲付きシールドを使用する。名称表記は公式HPでは「グフフライトタイプ」とあるが、「グフ・フライトタイプ」と中黒が入る表記の書籍も多数ある。目次へ移動する(型式番号:MS-07HX)漫画『機動戦士ガンダム バニシングマシン』に登場。07H型のバリエーションの一つで、義勇軍部隊「ヤーコブ隊」の隊長であるヤーコブ大尉の乗機。名称はH型と同一だが、両腕がマニピュレーターとなっている点や機体形状などはH-8型やB-3型と類似している。作中では飛行は行わず、専らドム同様のホバリングを行うに止まっていた。戦闘の中で現地改造が行われており、ホバリング用エンジンがドム用のTM901に換装されたため、機体重量に対してエンジンのパワーが大きすぎるピーキーな機体となっている。また、盾としても使用できる通常の二倍のサイズの試作型ヒートサーベル「エクスキャリバー」を新たに装備している。デザインは近藤和久。他作品のグフよりも細身に描かれている。目次へ移動する『MSV-R』に登場。一年戦争後期、キャルフォルニアベースにて連邦軍に発見されたMS。胸部に専用のドップ(リトル・ドップ)を収納可能となっており、このリトル・ドップがコックピット兼脱出ポッドとなっている。そのためRXシリーズのコア・ブロック・システムの模倣機といわれているが、グフからの離脱はできても、その逆は不可能であり、リトル・ドップ自体はあくまでも脱出ポットである。その他、腕部のシールドにバーニアが搭載されており、オリジナルより機動力は大きく向上しており、なんらかのテストベッド機であるのは確かなようであるが、いずれにせよ実戦投入が確認されていないことから、本機はパイロットの生還率向上のための実験機であったと思われる。本機が発見された時に、リトル・ドップとは別に、MSのコックピット機能を持ったシーランスに似た小型潜水艇が製作途中で発見されている。これらから、本機はコックピットの換装によって水陸両用MSとしても運用可能にしたと推定されている。漫画『機動戦士ガンダム MSV-R ジョニー・ライデンの帰還』において、「ニューヤーク市解放10周年記念展」にザクIIFS型と共に展示されている。デザインは「ガンダムエース」誌上から一般公募されたうちの大賞作である「ガルマ専用グフ」をもとに、大河原邦男がクリンアップしたもの。そのためカラーリングはガルマ専用機を思わせるものとなっている。目次へ移動する『MSV』に登場。陸戦型ザクIIの後継機として開発された試作機。競合機であるYMS-07 グフが陸戦型MSとしての完成度を主眼に開発されたのとは対照的に、重力下での機動性を主眼に開発され、軽量化や動力系の強化を図っている。機動性はYMS-07を上回っていたが、推進系の欠陥が発覚し不採用となり開発計画はグフに統合された。厳密に言えばグフのバリエーションではないが、開発データなどがグフに反映されているため、グフの原型機の1つと位置付けられている。 当初は製造元が設定されていなかったが、後にツィマッド社製と設定された。コンセプト的には「ヅダ」の陸戦バージョンというべきMSであり、不採用の経緯もヅダと同じ轍を踏んだ形となっている。しかしながら「高機動陸戦MS」というコンセプトは最終的に名機ドムに昇華されることになる。生産数は5機といわれているが詳細は不明。後に改良された機体がゲリラ討伐戦に投入されたといわれている。MS-08TX イフリートがそれに相当するのではないかという説があるが、関連は不明。画稿の初出は1981年6月30日発行の講談社『TV版 機動戦士ガンダム ストーリーブック(2)』で、「ザクからグフへの改良過程の試作機」と記載され、1982年1月発行の『講談社のポケットカード(8) 機動戦士ガンダム モビルスーツカード』にも「ザク→グフ発展型」の名称で収録されていた。『機動戦士Ζガンダム』にも登場が予定されていたが見送られ、替わりにアクト・ザクが登場している。なお、ゲーム『SDガンダム GGENERATION』シリーズでは、宇宙適正の高いMSとして設定されている。目次へ移動するゲーム『機動戦士ガンダムF91 フォーミュラー戦記0122』に登場。オールズモビルが開発した、宇宙世紀0120年代の技術でリファインされたグフ。ヒートロッドの先端にビームを発生させることもできるとされている。小型機であるガンダムF90に比べると大型だった。目次へ移動する
出典:wikipedia
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