全国高等学校ラグビーフットボール大会(ぜんこくこうとうがっこうラグビーフットボールたいかい)は、毎年12月末から翌1月の始めにかけて大阪府東大阪市の東大阪市花園ラグビー場で開催される日本の高校生のラグビーにおける選手権大会である。通称「花園」(はなぞの)「冬の花園」、「ラグビー甲子園」とも。なお全国大学ラグビーや全国高校サッカーなどとは異なり大会名に「選手権」がつかないことに注意。全国高等学校選抜ラグビーフットボール大会(春の熊谷)、全国高等学校7人制ラグビーフットボール大会と並ぶ高校世代の三大タイトルの一つであり、その中で最も歴史が深い。全国高等学校総合体育大会の一環で、「高校ラガーマンの甲子園」とも言われる。優勝旗は「飛球の旗」と呼ばれる(第40回大会より)優勝校には他に大優勝楯、文部科学大臣杯、全国高体連会長杯、目良記念杯、大阪府知事杯、ラグビーのまち東大阪市賞、NHK杯、MBS杯(旧民放杯)が授与され、準優勝校にも準優勝トロフィー、MBS杯が授与される。花園ラグビー場に会場が定着した時期は第42回大会(1962年(昭和37年)度)からである。主催は全国高等学校体育連盟、日本ラグビーフットボール協会、大阪府、大阪府教育委員会、および毎日新聞社の各団体であり、文部科学省、日本体育協会、東大阪市、NHKが後援。神戸製鋼所、毎日放送が特別協賛をしている。1918年(大正7年)に「日本フットボール大会」の呼称で大阪府豊中市においてサッカーの選手権(現・全国高等学校サッカー選手権大会)と併せて開催されたことが始まりとされている。このため、式典で豊中市の梅花高等学校の生徒がプラカードを持っていたが、現在は出場校の生徒がプラカードを持っている。当初は旧制高校や大学の参加もあったが、第3回大会から旧制中等学校のみの参加となり、現在に至っている。現在では、51チームによるトーナメント方式で本大会が行われている。8つのブロックに分け(各ブロック6〜7校)、2校出場する北海道、東京都、3校出場する大阪府ではそれぞれ別ブロックに配置される。12月に毎日新聞大阪本社オーバルホールで3回戦までの組み合わせ抽選を行ない、準々決勝、準決勝はその都度抽選を行なう。県代表制という形式上、この大会および競技に限ったことではないが、1チーム15人という大人数のスポーツであるため、伝統的に参加校も少なく絶対的な強豪校が代表を独占してしまう都道府県も存在する。近年は少子化の影響や、生徒が「きつい、汚い、けがが多い」ことを敬遠するほか、保護者や学校もけがを恐れてラグビーをやらせたがらないため、選手が集まる強豪校以外の地盤沈下が進んでいると指摘されている。大会に出場することを、開催地を取って「花園に行く」と表現することもある。またラグビーに関わる人間は「花園」で会話の意が通る。戦前においては当初は同志社が圧倒的だったが、その後外地勢の強さが目立ち、朝鮮、台湾、満州などの代表がしばしば優勝を飾っている。戦後は秋田工、盛岡工や東京の保善高等学校、天理の台頭が顕著であったが、ここ20年は大阪・京都府勢の活躍が目立つ。特に京阪電鉄沿線には優勝校(伏見工(「スクール☆ウォーズ」のモデル)・啓光学園(現・常翔啓光学園)・東海大仰星・大阪工大高(現・常翔学園))が集中し常にハイレベルな練習試合を行い実力を磨いている。啓光学園は2001年度大会から4連覇を果たしたが、2005年度の大会では準々決勝で敗退し、戦後初となる5連覇は実現しなかった。2011年度は東福岡が史上5校目の3連覇となる4回目の優勝を果たした。また高校ラグビーの底上げのため2008年度から決勝戦の前座試合でU18合同チーム東西対抗戦が始まり、全国高等学校合同チームラグビーフットボール大会に参加した選手を選抜し、選手の高校の所在地によって東西2チームにそれぞれ25名に分けて花園ラグビー場の第1グラウンドで行われている。さらに7人制ラグビーと女子ラグビーを広めるために2009年度・2010年度は女子7人制ラグビー東西対抗戦が女性選手を東西2チームそれぞれ11人(2010年度は10人)に分けて開会式終了後に第1グラウンドで行われて、2011年度からはU18花園女子セブンズ花園からオリンピックへが実施され、高校3年生以下の女子選手から40名を選抜して、まずハイパフォーマンスの部と普及の部に20人ずつ分けて、それぞれ10人で2チーム合計4チームを作り、それぞれの部で同じく開会式終了後に第1グラウンドで行われているが、2015年度大会は15人制ラグビーの試合で実施される予定である。そして大会終了の1週間後には「高校東西対抗試合」と題して、この大会で特に活躍した選手を選抜した上で東西に分かれて行なう高校ラグビー版オールスターゲームが秩父宮ラグビー場(2008年までは国立霞ヶ丘陸上競技場)で開かれた。2010年度の第90回記念大会は北海道の南北2校・東京都の2地区・大阪府の3地区に加えて、埼玉県・神奈川県・愛知県・福岡県の4県から2代表が加わって過去最多の55校で開催。2015年度の第95回記念大会でも、出場校を55校に増やしている。原則として1日おきの開催。これはラグビーの場合は連日の連戦にすると選手の疲労がたまるためである。元日(1月1日)も開催される。その一方、決勝戦の日程を集客の望める土曜日・日曜日・祝日(成人の日)にずらすことは、1日程度の例を除き基本的に行なわれなかったが、選手の健康管理と集客面の観点から2015年度からさらに日程間隔を空けることにし、2015年度は準決勝を従来の1月5日ではなく、準々決勝から4日空けて7日(木曜日)に、さらに決勝も3日空けて11日(第2月曜日=成人の日)に行なわれた。MBS制作・TBS系全国ネットの土曜朝のワイドショー『知っとこ!』(2015年3月終了)では、大会及び準決勝ハイライト・決勝生中継の宣伝活動(キャスター陣のゲスト出演など)を一切実施しなかった。同年4月から放送中の『サタデープラス』(ハイライト番組のキャスターである小島がMC陣の1人として出演している後継番組)では、2016年1月9日放送分(決勝前々日)のエンディングで小島が決勝生中継を告知した。ハイライト番組については、高校野球の全国大会期間中に放送される『みんなの甲子園』(MBS制作)や『熱闘甲子園』(ABC・テレビ朝日共同制作)などと違って、決勝を振り返る回が制作・放送されない。MBSでは、(本来のサービスエリアである)関西地方をラグビーで盛り上げるべく、2015年度から「MBS高校ラグビー推進プロジェクト」を開始した。2015年度(2016年 第95回)
2015年秋にイングランドで開かれたラグビーワールドカップ2015で日本代表(エディーJAPAN)が予選プール3勝1敗という好成績を残したことを背景に、当大会で花園ラグビー場でのプレーを経験した代表選手(全14名)が当時の思い出を振り返る『花園から世界へ〜エディーJAPAN戦士の花園時代〜』(5分間のミニ番組)を大会期間中にMBSテレビ(関西ローカル)で随時放送していた。また、ハイライト番組のキャスターである大畑がレギュラーで出演中の『ちちんぷいぷい』(MBSテレビ平日午後の情報番組)の金曜日では、10月から「だいじょぶ?だいじょぶ!」(大畑と元・女子プロテニス選手の沢松奈生子が交互に取材を担当するスポーツ関連のVTR企画コーナー)の放送を開始。大会の前後には、出場校を大畑が取材した模様を、同コーナーで複数回にわたって紹介した(一部の回は北海道放送との相互ネットゾーンで放送)。ハイライト番組キャスターの小島や、大会テーマソングを提供したスキマスイッチも、PRを兼ねてスタジオゲストやVTRコメントで随時出演。準決勝の当日には、前述の生中継に続いて関西ローカルで放送された同番組のオープニングに、花園ラグビー場からの生中継を通じて大畑・小島が登場した。かつて大会の試合を中継していたMBSラジオでも、大会期間中の2015年12月30日に編成された特別番組『MBSベースボールパーク みんなでスポーツ総決算!』の11時台後半に、花園ラグビー場第1グラウンド実況席からの生中継で「大畑大介のラグビー講座」を放送。大畑に加えて森本栄浩、市川いずみ(母体番組『MBSベースボールパーク みんなでホームイン!』水・金・日曜レギュラー)が大会の見どころを伝えた。BS・CSではJ SPORTSが全試合生中継を行っている。実況はJ SPORTSのラグビー中継レギュラーである谷口広明、大前一樹、土居壮、矢野武、佐藤哲也に加えて、坂信一郎、住田洋、熊谷龍一、西達彦のフリーアナウンサーが担当。2009年度大会までは関西テレビのアナウンサーである山田恭弘、若田部克彦、林弘典も担当していた。特徴として坂は埼玉代表試合を担当。関西テレビの3名は大阪代表試合を担当していたが、2010年度から同時期に開催される春の高校バレー中継を優先するため同大会の担当から退いた。一部の地域ではMBS製作のハイライトとは別でJ SPORTS製作の中継をネットしている局もある(準々決勝まで、準決勝からはMBS製作)。1回戦 - 3回戦は1日2試合実況するアナウンサーもいる(特に谷口、大前)。準々決勝・準決勝の組み合わせ抽選会の模様は第1グランド第4試合(最終試合)の実況、解説が進行を進める。準々決勝(第4試合はなし)の後続試合ハーフタイムに谷口が勝利監督とキャプテンにインタビューを行うため第1試合の実況を務める(決勝はMBSと共同)。MBSの大会公式サイトでは、2014年の第94回大会まで、準決勝の生中継(J SPORTSによるBS・CS向け生中継映像の同時再配信)と決勝戦の中継動画ディレイ(事後)配信を無料で実施していた。2015年の第95回大会からは、「MBS高校ラグビー推進プロジェクト」の一環として、無料生中継の対象を第1グラウンド開催分の22試合(1回戦から準決勝まで)に拡大。配信ページには、生中継の見逃しを防ぐ目的で、Cal-Push(カルプッシュ)を活用したカレンダー登録型の通知予約機能を試合ごとに備えるようになった。決勝戦については、地上波で全国向けの生中継を実施する関係で、2015年も無料でのディレイ配信を続けた。 ちなみにハイライト番組ではオープニング、CM前のアイキャッチ、エンディングで使用されている。第85回(2005年度)から第88回(2008年度)までは松任谷由実の「ノーサイド」が大会テーマソングに定められ、毎年若手アーティストがカバーしていた。大学やトップリーグの会場では「ジャパンラグビー応援ソング」の『威風堂々』(ゆず)が流されることが多いが、高校ラグビー本大会ではこれらの曲が流れることが多い。なお、「COSMIC RUGBY」が使用されるようになって以来、CM前のアイキャッチとして使われるようになった曲は、かつて「プロ野球ニュース」内「クイズまとめてホームラン」の正解音楽としても使われたことがある。大会キャラクターが初めて起用されたのは第81回大会(2001年度)でこの時はイメージキャラクターとして井川遥が起用された。第85回大会(2005年度)より大会キャラクターとしてミスマガジンから1人起用されているが、必ずしもグランプリ受賞者が起用されるとは限らない。「全国高校サッカー」の応援マネージャー(2007年度はミスマガ2005 グランプリの北乃きい)のように現役高校生の学齢のみという限定はないが(2006年度の入船、2007年度の鹿谷が全日制高校卒業済みの学齢)、2008年度以降は現役高校生の学齢の受賞者が続いている。キャラクターは森喜朗日本ラグビーフットボール協会会長より直々に任命され、ツーショットを披露することが慣例。ミスマガジンは2012年度に休止が発表されたため、同年度はMBSの中継テーマソング(上述)を歌うNMB48が「応援サポーター」として起用された。2013年度以降は、グラビアアイドルとしても活動するハイライト番組キャスターの小島瑠璃子が、単独でポスターや看板などに登場している。「毎日ラグビー坊や」という高校ラガーマンをモチーフとしたマスコットキャラクターが存在する。「青春にトライ!」のキャッチフレーズとともに第66回(1986年度)大会よりテレビ中継のオープニング、エンディング、アイキャッチで使用されている。デザインとしてはパスを受けランニングする絵とインゴールにグラウンディングする絵があるが、「横向きしかない」。かつて場外に上げられていたアドバルーンや現在場内に表示される看板も横向き。その後、1996年より東大阪市のマスコットとして、プレイヤーを模した「トライくん」、ラグビーボールを模した「ラボちゃん」が制定され、ラグビー場周辺のマンホール蓋や街路灯にあしらわれるようになった。こちらは正面向きの着ぐるみも作られ、大会期間中ラグビー場に出没する。さらに2009年、全国高校体育連盟・ラグビー専門部のマスコットとして、プレイヤーを模した「ダイラ」、相棒の熊型ロボット「タックルリン」が制定された。これら3種類ともキャラクターグッズは存在し、花園ラグビー場内外でバラバラに販売されている。なお、地上波のテレビ中継を担当するMBSのマスコットキャラクター「らいよんチャン」も、大会の直前から終了まではラグビー選手に扮したバージョンに差し替える。第95回(2015年度)では、佐賀工時代に3年連続で大会へ出場した五郎丸歩が日本代表(エディーJAPAN)としてラグビーワールドカップ2015で活躍したことにちなんで、いわゆる「五郎丸ポーズ」を模した日本代表バージョンが使われた。出場校は各都道府県につき1校が原則(1990年度(第70回)以降)であるが、北海道・東京・大阪の3都道府については分割している。このほか、福岡県も2校出場していた時期がある(1957年度・第36回大会〜1975年度・第54回大会)。また、1982年度(第62回大会)まで、優勝校には次回大会への出場権が与えられていた。 対戦成績西軍6勝東軍2勝(2016年現在)太字は優勝経験者。太字は7人制日本代表または元7人制日本代表現役引退した選手現役選手
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