『新・必殺仕置人』(しん ひっさつしおきにん)はテレビ時代劇の題名。必殺シリーズの第10作、中村主水シリーズの第5作である。江戸。暦の寅の日になると「寅の会」なる句会が開かれる。これは句会と称しながら、実は金で殺しを行う殺し屋(仕置人)たちの会合であった。俳句の中に標的となる人間の名前が織り込まれており、その唄が詠まれた後、ここに集った仕置人たちが殺しの依頼を競り落としていく。そのメンバーの中には念仏の鉄もいた。現在、彼は巳代松、正八、おていの4人でチームを組み、鉄が「寅の会」で競り落とした仕置きを行っていた。ある日の句会。かつての仲間の中村主水の名が詠み上げられ、殺しの標的とされたことに鉄は驚愕する。主水は仕業人から足を洗った後、囚人の牢破りを未然に防いだ手柄により、定町廻り同心に復帰していた。鉄は寅の会の掟を破り、密かに接触。4年振りの再会を果たし、主水の命が殺しの競りに掛けられ、競り落とされたことを告げる。主水は仕業人時代の仲間の赤井剣之介が無意味な最期を遂げたことを話し、鉄に「自分が生き残ったら、仲間に加えてくれ」と答える。その後、鉄たちの助けを得て、窮地を脱した主水は「寅の会」に属する鉄チームの仕置人として仲間に加わり、裏稼業に復帰した。当時の必殺シリーズは視聴率が低迷しており、制作スタッフは人気の高かった『仕置人』の続編を決め、念仏の鉄を再登場させた。本作は過去の作品に例の無い、闇の一大殺し屋組織「寅の会」を登場させ、第1話は主水がその標的となってしまうなど、それまでの必殺シリーズを踏まえつつ、新しいストーリー展開がなされた。これらは功を奏し、視聴率は回復し、本作は前期シリーズの代表作に挙げられる。1985年発売のBGM集に載せられた必殺ファンクラブ「とらの会」会長の山田誠二は最終回「解散無用」は必殺シリーズ中でも白眉の出来で、第一次黄金時代の終了を意味するとコメントしている。念仏の鉄を演じる山崎努は同じ役を二度演じないことで有名であった。中村主水役の藤田まことに関して、主人公問題が発生し、必殺シリーズの降板を辞さない構えを見せていた。さらに、中村せん役の菅井きんは娘の縁談が破談になることを恐れ、降板を希望していたなど、本作はキャスト調整が難航を極めた。チーフ プロデューサーの山内久司とプロデューサーの仲川利久は山崎の説得に奔走し、彼は出演を了承した。藤田に対しても、鉄が主人公だった『仕置人』の続編にもかかわらず、本人の希望通りにキャスト ロールを主人公扱いにしたことで、降板を撤回させた。菅井については『必殺からくり人』を延長。『必殺からくり人・血風編』を制作して『新・仕置人』の制作計画を遅らせ、縁談を避けたことで、彼女の快諾を得た。なお、この縁談は無事に成功した。当初、全52話予定だった『新・必殺仕置人』は『必殺からくり人・血風編』の11話分を削減し、全41話となったが、無事に制作、放送された。本作は闇の一大殺し屋組織「寅の会」が裏稼業を取り仕切り、劇中に登場する江戸の仕置人は「寅の会」に所属することになっている。頼み人は元締の虎に、晴らせぬ恨みを晴らしてくれるように頼む。依頼を受けた虎は毎月2回の寅の日に開く句会で、依頼を競りにかける。句会には各仕置人グループの代表者が俳諧師として参加し、標的の名を織り込んだ俳句に模した依頼文が詠み上げられると「値引き競り(ダッチ・オークション)」が始まる。最低金額を提示した俳諧師のグループが依頼を受け、差額は虎の取り分となる。依頼を受けた仕置人グループは、次の寅の日までに仕置を行う。外道仕置や標的との談合の禁止などの原則の他にも、下記の掟があり、これを破った場合は監視役の死神と虎に粛正される。普段の句会は屋内で開かれるが、依頼が無い場合は屋外などの人目の付く場所で開催され、普通の句会として、世間の目を欺く趣向となっている。急ぎの場合は句会を通さず、直接、仕置人に斡旋することもある。
出典:wikipedia
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