必至(ひっし、必死とも)とは、将棋において、どのような受けの手を指しても詰めろが解除できない状態のこと。たとえば先手の玉将に必至がかかっているとは、先手が次の番でどのように指したとしても、その後、後手が正確に指せば、先手が(王手の連続で)詰まされる状態のこと。「詰めろ」や「必至」は終盤戦の重要な概念とされる。必至をかけられた側は、相手の玉を詰ませない限り負けとなるので、王手の連続で詰ませにいくか、その場で投了するかのどちらかを選択する。ただし例外として、相手玉に王手をかけつつ、同時に自玉を防ぎ、必至を解除する手が成立する場合がある。このような局面を「部分的な必至」ということがある。図1は次に▲2二金または▲3二金で一手詰みとなるので、詰めろである。これに対し後手はこれら2種類の手を同時に受ける手を指すことが最低限必要だが、実はどう対応しても詰みから逃れることができない。つまりこの状態は必至である。図2は、後手玉の周辺は図1と同じであるものの、必至ではない(部分的な必至)。これは後手が△4二飛と打つことで、王手をかけつつ▲2二金や▲3二金を受けられるためである(先手の玉が王手を避けた次の手で△2二金や△3二金と対応できる)。必至問題は詰将棋に似ているが、攻め方の手番では王手か詰めろをかけることが要求され、最終的に必至をかけられれば正解である。ただし普通は、その局面が確かに必至であるのを確認することまで求められる。上達法として詰将棋に勝ると言われることも多いが、作成が大変なため、詰将棋に比べると圧倒的に問題数が少なく、確立した文化と呼べる状態ではない。詰将棋にはなく、必至問題に頻出する種類の手がある。たとえば、あるマス目への、自分の駒の利きを増やす、あるいは相手の駒の利きを減らす手である。1手必至とは、攻め方が1手指して必至を完成させる問題、3手必至とは、3手後に必至を完成させる問題、等となる。1手必至の難易度は詰将棋7手詰前後と言われる。必至に似たような状態で、次に何も受けの手をしなければ詰みになる状態を詰めろ(つめろ、詰めよとも)または一手すき(いってすき、一手透きとも)という。「詰めろ」の語源は、「次にあなたの玉を詰めるから、その前にこちらの玉を詰めてみろ」といわれている。必至は詰めろの一種で、詰めろより強い状態であるといえる。表記、呼称としては、今日では「必至」、「詰めろ」、「一手すき」が、「必死」、「詰めよ」、「一手透き」よりも圧倒的に多い。昭和20年頃は、「詰めろ/詰めよ」の語自体が、広く用いられていたわけではないようである。攻める方が次に一手指せば詰めろ(一手すき)になる状態を、二手すきという。
出典:wikipedia
LINEスタンプ制作に興味がある場合は、
下記よりスタンプファクトリーのホームページをご覧ください。