アシナガアリ（脚長蟻） "Aphaenogaster famelica" は、ハチ目（膜翅目）・アリ科・フタフシアリ亜科に分類されるアリの一種。日本では山野の日陰で見られる大型のアリで、和名通り脚の長いスマートな体型が特徴である。働きアリの体長：4.5mm-8mm 女王アリの体長：10mm働きアリは初期コロニーの個体と大コロニーの個体とで、大きく体長が異なる。女王はクロナガアリの女王よりも一回りほど大きい。雄アリの体色は女王アリや働きアリと同じで、赤みを帯びる。また、特殊な形態をしていない。森林やその周辺に多く生息し、コケが生えるような湿り気がある日陰の地面に巣を作る。普通種だがオオズアリほど身近ではなく、森林近くの畑や林道、大きな木が生い茂った公園や神社などの地面で見られる。活動期は春から秋まで幅広く、羽アリが飛び出す結婚飛行は6～7月下旬に行われる。働きアリはおもに地上を徘徊して餌を探す。昆虫など小動物の死骸を見つけると集団で巣穴に運ぶが、オオズアリほどの動員はしない。イモムシなどの生きた動物を襲うこともあるが攻撃性は低く、抵抗されると引き下がる。また、雨天でも巣外活動をする個体が多く見られる。単女王性で、一つの巣には1個体の女王がいる。クロヤマアリのようなタイプであることは確認されていない。北海道から伊豆諸島、対馬、種子島・屋久島まで、日本の広い範囲に分布し、日本以外では中国にも分布する。アシナガアリ属（"Aphaenogaster" 属）は日本から15種が知られている。

出典:wikipedia