『カムイ外伝』(カムイがいでん)は、白土三平の漫画作品、およびそれを原作とするテレビアニメ・ラジオドラマ・映画作品である。このうち、テレビアニメ版は『忍風カムイ外伝』、ラジオドラマ第2弾は『続・カムイ外伝』と題して放送された。『カムイ伝』で抜忍となったカムイは、変移抜刀霞斬り(へんいばっとうかすみぎり)や飯綱落し(いづなおとし)といった必殺忍法や、自己暗示等の技を駆使しつつ執拗に迫る追っ手と戦い、村々で起こる事件を解決しながら、終わりの無い旅を続けていく。エピソード内、カムイは下人や黒鍬・樵・漁師に代表される肉体労働者といった江戸時代の様々な階級に身をやつしている。この作品は、『カムイ伝』から主人公の一人であるカムイのみを取り出して描かれたスピンオフ的な作品である。『カムイ伝』の「第一部」後半と「第二部」の間に存在するものと位置づけられており、『カムイ外伝』で登場した人物が『カムイ伝 第二部』にも再登場する。以下、便宜上『カムイ外伝』を「第一部」とし、『カムイ外伝 第二部』を「第二部」とする。「第一部」は『カムイ伝』執筆中に浮かんだアイデアのうち、本伝のストーリーとしては先の話になり、また本伝にはうまく取り込めない部分を発表したものだという。「第二部」においては「今回の「外伝」では、忍者同士の戦いや必殺技に重点を置くよりも、身分制度に疑問を持ち追われる者が、何を思い、いかなる希望を糧として生きてゆくか、という作品の主題を色濃く前面に出してゆきたい」とのテーマで描いている。白土作品では忍者が武芸者よりも強い扱いがされることが多いが、このカムイ外伝でもそれは見られる。例えば、当時の剣の第一人者である柳生厳包(連也斎)であってもカムイには歯が立たないという設定になっている。単行本に出版社記述の無いものは全て小学館。※「スガルの島」はイタリアの雑誌『MANGA-ZINE』に1991年4月創刊号から1992年にかけて全15回連載されている。「七ツ桶の岩」(カムイ外伝より)※初出:『ビッグゴールド』1979年11月5日号(No.4)「カムイ外伝-再会-」全3回 ※初出:『ビッグコミック』2009年10月10日号-11月10日号『忍風カムイ外伝』のタイトルで1969年4月6日から同年9月28日までフジテレビ系にて毎週日曜 18時30分 - 19時00分に放送された。全26話。提供は東京芝浦電気(現・東芝)。第1話から第20話までは『カムイ外伝 第一部』。第21話 - 第26話は放送当時は漫画での発表がされていなかったが、白土の原作に基づく。元々は、宣弘社プロダクション制作・東芝提供による特撮テレビ番組『光速エスパー』の次作品として実写で企画されていたが、『エスパー』で予算がかかりすぎたためアニメ作品に変更された。アニメーション制作は、宣弘社が製作した「アリナミン」のCMを手がけた縁からエイケンが担当した。内容の暗さなどから視聴率が低迷したため打ち切りとなり、同じ東芝一社提供番組で当初要望していた枠を確保できなかった『サザエさん』が後番組となった。本放送当時のオープニング(1分30秒)はまず東芝のCMソング「光る東芝の歌」(インストルメンタル。作曲 - 越部信義)をBGMに、同じ東芝提供番組『東芝日曜劇場』でもオープニングキャッチで使われている「未来都市」に、カムイの相棒である鷹が飛来、直後に刺客忍者が現れた所でBGMが「しのびのテーマ」(インスト)に変わって、城のナレーションが入る。その後BGMが再び「光る東芝の歌」に代わり、カムイが鷹を再び呼んだ所で、「東芝がカラーでお送りする忍風カムイ外伝」のナレーション(城とは別人)、最後は旅立つカムイ一行の上に「東芝マーク」(当時使われた「傘マーク」)、下に「東芝」がそれぞれクレジットされる構成となる。一方再放送版(1分)では東芝のクレジット部分はカットされ、カムイと忍者との戦闘が一部編集が異なるほか、城のナレーションも本放送版よりセリフが一部異なり、声のトーンもやや低めになっている。最後の制作のクレジット部分も、本放送版の「企画 制作:TCJ・宣弘社」から「企画 制作:TCJ動画センター」に変更された。エンディングの映像は、本放送時は「しのびのテーマ」を歌詞付きで1コーラス流したのちスタッフクレジット部でコーダが流れ一旦終了し、鷹の飛来するシーンから「忍風カムイ外伝」のテロップが出る30秒の映像(インスト→コーダ)で番組が終了する構成となる。再放送版ではこの2つの映像が合体し、「しのびのテーマ」を2コーラス流す構成に変更された。これらオリジナルのオープニングとエンディングは、その後の再放送はもとより映像ソフトにも収録されていなかったが、2016年発売のBlu-ray Disc版で46年半ぶりに日の目を見ることになった。「続・カムイ外伝」は1997年3月17日に徳間ジャパンコミュニケーションズからCD(2枚組)で発売。映画『カムイ外伝』(カムイがいでん)は、2009年9月19日に松竹配給で公開された松山ケンイチ主演の日本映画である。2007年7月30日にメディア発表された。原作は『カムイ外伝 第二部』の「スガルの島」で、このストーリーは上述のように、過去に劇場アニメ『忍風カムイ外伝 月日貝の巻』にもなっている。脚本を宮藤官九郎と監督の崔洋一が務めた。2007年11月にクランクインしたが、主演の松山が撮影中に怪我をして撮影は一時中断した。約半年後の2008年5月に撮影再開し、同年10月に全撮影を終了した。当初、怪我などがなければ2008年2月のクランクアップを予定していた。主題歌は「Alive」倖田來未(ヘンデルの「私を泣かせてください」を日本語アレンジしたもの)。キャッチフレーズは「生き抜け!」。初の秋の大型連休となったシルバーウィークの初日、2009年9月19日に公開された。興行収入は11.2億円だった。日本での公開に先駆けてカナダのトロント国際映画祭で上映され、他にもバンクーバー国際映画祭、ロンドン映画祭で上映された。2009年12月11日、第6回ドバイ国際映画祭で上映され、崔洋一監督が現地で舞台挨拶を行なった。2010年2月17日にDVDとブルーレイが発売された。崔洋一監督作品で初のドルビーデジタル・サラウンドEX作品でもある。白土三平からは「初めて生身の、本物のカムイと出会ったような気がする。それをひしひしと感じる」とのコメントが寄せられた。2009年9月11日付の朝日新聞紙上で映画評論家の秋山登が「仕立てが大味」などと評価したことに対し、10月1日付の中日新聞紙上で崔が反論、「秋山さん、本当に映画を観ていたのですか」と名指しで批判した。また、9月18日付の日本経済新聞紙上で映画評論家の宇田川幸洋は、5点満点で2点をつけ、「アクションは停滞し、緊張はゆるむ」「サスペンスがどこかに消えてしまった」「本筋を忘れたかのように見えるのは残念である」と評している。映画雑誌『映画秘宝』がその年度最低の映画や監督を選出するHIHOはくさい映画賞にて、崔監督が本作で2009年度の最低監督賞に選出されている。17世紀、日本。非人の出身であるカムイは貧しさから伊賀の忍になるが、自由を求めて抜け忍となる。ある日彼は伊賀の追い忍たちとの戦いの直後、領主・水谷軍兵衛の愛馬「一白」の白い足を切り落とした半兵衛という漁師に出会う。カムイは半兵衛が住む島に辿り着くが、そこにいたのはかつてカムイが仕留め損ね、今は半兵衛の妻・お鹿として生きる同じ伊賀の抜け忍・スガルだった。
出典:wikipedia
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