プロビデンスの目(プロビデンスのめ、)とは、目を描いた意匠。プロビデンスはキリスト教の摂理という意味で、神の全能の目()を意味する。光背や、三位一体の象徴である三角形としばしば組み合わせて用いられる。この「目」は、「太陽」と「月」と「金星」(あるいは「星」)の、三位一体を表している。つまり、「太陽(神)」でもあり、「月(神)」でもあり、「金星(神)」(あるいは「星(神)」)でもある、「究極の存在」、即ち、「究極の神」を、表している。以下、簡単で基本的なことから、複雑で応用的なことへと、話を進めていく。この「目」の「思想的な」起源はかなり古い。「少なくとも」紀元前数千年に遡る。それは、世界最古の文明とされるメソポタミア文明やエジプト文明の神話から、明らかである。この「目」は、元々は、「太陽」のシンボル(図像的表現)である「丸」と、「月」のシンボルである「三日月」を、合成したものである。ゆえに、一つ(単眼)しかないのである。この「目」は「第三の目」とも呼ばれる。「第三の目」は、「右目」と「左目」が合一したものである(例えば、「金星」が「第三の目」であれば、「太陽」が「右目」であり、「月」が「左目」になる)。ゆえに、「第三の目」は右目でも左目でもない(でもある)。ゆえに、「左目」は「第三の目」ではない。世間では「円環思想」の基本原理を知らないゆえに、両者を混同する間違いが散見される。では、この「左目」は何かといえば、かつて「第三の目」から分離し(天界から追放され、地の底に向かって堕ち)、円環を一周して(地の底へと封じられ、そして地の底から解放され)、今再び「右目」と合体して、「第三の目」へと合一して、世界を破壊し再生するために、復活せんとする、存在である。以下、基本的な概念について説明する。ただし、これらは「原型・理念型」であって、実際の世界中の神話や宗教教義の構造は、これらほど単純素朴ではない。しかし、これらの「原型・理念型」を理解すること無しに、実際の世界中の神話や宗教教義の構造を、真の意味で理解することはできないのである。古代人は、「月(神)」が支配する「夜の世界」と、「太陽(神)」が支配する「昼の世界」があると考えた。そして、夜が昼に、昼が夜に、移り変わる、2つの世界の境(さかい)に、「明けの明星」と「宵の明星」である、「金星(神)」がいると考えた。ゆえに、「金星(神)」は、「夜の世界」を破壊して「昼の世界」を創造し、「夜の世界」を破壊して「昼の世界」を創造する、「破壊神」にして「創造神」であると、考えられた。古代人は考えた。「私達の世界は「円環」であり、「夜(闇)の世界(時代)」と「昼(光)の世界(時代)」を交互に繰り返し、その境(さかい)には「金星(神)」がいる。世界の終わりに「太陽(神)」と「月(神)」が出会うとき、「金星(神)」は復活し、「金星(神)」は古い世界を滅ぼして、全てを無に還し、そして新しい世界を創造し、世界は始まりに戻る。そしてそれは永遠に繰り返されるのだ」と。古代人は、世界(宇宙)の歴史(あるいは人類の歴史)を、一日や一年の、「夜昼」や「季節」の移り変わりと、同じものであると考えた。彼らにとって、それは、「自然法則」であり「摂理(プロビデンス)」であった。「星」というのは、「太陽」でも「月」でもない(でもある)、天体の総称を指す抽象概念でもあるが、具体的には、その中でも特に、(太陽と月と金星を除く)星々の中で最も明るい、星々の王である「シリウス」のことを指す。「金星(神)」と「シリウス(神)」は同等視された。ゆえに、「金星」=「星」である。この事象(「太陽」と「月」の交代劇と、「金星」による世界の破壊と創造)を、図式にすると、「円環」で表される。以下は基本例である。1. ポイントが一箇所の場合: 円環の頂点に「金星」がいる。「金星」は「月」と「太陽」に分離し、「月」は円環の頂点に留まり、「太陽」は円環に沿って時計回りに移動する。やがて、「太陽」は「月」と邂逅する。すると、「太陽」と「月」は合体して「金星」になり光り輝き、世界の破壊と創造を行い、半日が終わる。そして、「金星」は「太陽」と「月」に分離し、今度は、「太陽」が円環の頂点に留まり、「月」が円環に沿って時計回りに移動する。そして、「月」が「太陽」と邂逅すると、「月」と「太陽」は合体して「金星」になり光り輝き、世界の破壊と創造を行い、一日が終わる。そして、最初に戻る。この図式の場合、円環を2周すれば1日である。この図式が基本中の基本である。2. ポイントが2箇所の場合: 円環の頂点と底に、「月」と「太陽」を配置する。これらは動かない。「金星」が円環の頂点である「月」から出発し、円環に沿って時計回りに移動し、円環の底の「太陽」と邂逅すると、「金星」は「太陽」と合体して「月」となり、世界の破壊と創造を行い、半日が終わる。そして、「月」は再び「金星」と「太陽」に分離し、円環の底の「太陽」から出発し、円環に沿って時計回りに移動し、円環の頂点である「月」と邂逅すると、「金星」は「月」と合体して「太陽」となり、世界の破壊と創造を行い、一日が終わる。そして「太陽」は再び「金星」と「月」に分離し、最初に戻る。この図式の場合、円環を1周すれば1日である。3. ポイントが3箇所の場合: 円環の12時に「月」、4時に「太陽」、8時に「金星」を配置する。これらは動かない。「金星」(8時の「金星」とは別のもの)が円環の頂点である「月」から出発し、円環に沿って時計回りに移動し、(省略)最初に戻る。この図式の場合、円環を1周すれば1年である。実は世界中の神話や宗教は、その主要な神格達は、「太陽」と「月」と「金星」(あるいは「星」)を擬人化したものであり、その教義と構造は、「「円環思想」の図式を解釈・意味づけしたもの」である(もちろん例外もある)。以下の法則は、世界中の神話で共通である。「太陽」+「月」→「金星」、「金星」→「太陽」+「月」「太陽」+「金星」→「月」、「月」→「太陽」+「金星」「月」+「金星」→「太陽」、「太陽」→「月」+「金星」「太陽」=「地球」同じ天体が重なったときは、より強力な存在となって、世界に破滅を齎す。この「目」は、静的なものではなく動的なものであり、「円環思想」と不可分である。以下は「円環思想」の特徴である。針が一つしかないアナログ式の12等分(1周で半日を表す図式の場合)された時計を思い浮かべてもらいたい。世界(宇宙)の歴史は、この時計で表すことができる。重要なのは、この時計の「円環」の頂点である、「12時=0時」である。つまり、「終わりと始まりは同じ場所にある」。「終わり=始まり」である。この時計の針が「12時=0時」を指すと、カタストロフィが起こる。この時計の針が「円環」を1周するのに要する時間は、つまり、世界(宇宙)の歴史の期間は、「12,000年」である。中世からルネサンスにかけて以降、三位一体の象徴としてデザインが用いられた。現在でもアメリカ合衆国の国章の裏面をはじめ町や大学の紋章、アメリカ合衆国ドルをはじめとする通貨のデザインで用いられている。フリーメイソン陰謀論者やそれにまつわる都市伝説では、三角形に目を配したプロビデンスの目はフリーメイソンの象徴とされる。この紋章がUSドル紙幣に描かれていることはアメリカ合衆国がフリーメイソンの支配下にある証拠だ、と唱える者もいる。これらの図像学研究においては、プロビデンスの目は「神が全てを見通す目」だと考えている。未完成のピラミッド型の建造物の上で、まわりを栄光の光によって囲まれる三角形の目で監視する、という意味。神の目で人類を監視していることを示しているとされる。アメリカのドル札だけではなく、日本の千円札を透かして見ると野口英世の左目と富士山の頂上付近が重なって見える様子が「プロビデンスの目」であり、日本銀行紋章も、フリーメイソンがアメリカ合衆国と同じく日本経済にも関与していると考察する者もいる。尚、野口英世は、ジョン・コールマン氏著書の三百人委員会会員のロックフェラー財団の研究員に属し貢献した。ロックフェラー財団は、福島県の野口の生家の保存を目的として「野口英世博士記念会」を設立し、現在は野口英世記念館となった。紙幣発行の日本銀行も資本の30%程度は非公表であるとし、同行は三百人委員会が保有している私有銀行であるとの陰謀論を唱える者もいる。また世界の紙幣発行のFRBも国有ではなく、三百人委員会の資本が入っているとしている。ただし、プロビデンスの目自体のデザインは古くから教会建築などに用いられる一般的な紋章であり、国章選定の当時はフリーメーソンとの関連があるとは見られていなかった。また国章制定委員会のメンバーであったフリーメーソンメンバーはベンジャミン・フランクリンのみである上、プロビデンスの目使用を提案したのはである。さらにこの委員会での国章制定は流れ、フランシス・ホプキンソンが提案したデザインを元にしたのデザインした案が最終案の雛形になった。ただしホプキンソン自身が提案した図案に階段ピラミッドはあるがプロビデンスの目はない。さらにこの際の委員会でも決定は行われず、正式決定が行われたのは1782年のことであった。ホプキンソンとバートン、正式決定に関与したらがフリーメーソンと関係があったという事実は確認されていない。紋章はその後いくつかの修正を経て現在に至っている。さらにフリーメーソンでもプロビデンスの目のデザインは用いていたが、1782年の国章制定以前に三角形と目によるプロビデンスの目が用いられたフリーメーソンの文書は存在していない。フリーメーソンが公式に三角形と目によるデザインに言及したのはの著書による1797年のことである。フリーメーソンの複数のロッジはこれらの根拠をあげ、国章制定への関与や、この三角形に目を描いた紋章がフリーメーソンを表す紋章であることを否定している。また、イルミナティの紋章であるとされることもあるが、大英博物館にあるイルミナティ文書の原本や、メンバーが使用していた場所のデザインにプロビデンスの目は存在していない。さらには、日本銀行は法律上出資者に議決権がなく支配を目的とした株式の取得に意味がないこと、米国での連邦準備銀行は各地区銀行の出資によるもので資本構造は明快で不明な出資者による支配はないこと、金融監督により通貨供給量を管理するFRB・実際の紙幣を引き渡す各地区連邦準備銀行・紙幣を印刷するアメリカ合衆国財務省・市場操作により通貨の流通量の間接的な操作を行う連邦公開市場委員会を混同していること、香港のように香港上海銀行他中央銀行以外が長期間紙幣を発行し安定した紙幣の流通を実現している例があること、現在では直接の紙幣の流通残高をはるかに超える信用取引が実体経済を支えていること等から、紙幣発行に関する陰謀論は極めて稚拙なものであり容易に反論できる水準にすぎない。金融による支配についても同様にロスチャイルド、ロックフェラー、ジョン・モルガンを混同したものが多い。
出典:wikipedia
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