右手の法則（みぎてのほうそく、）とは、三次元空間において、座標系の「右手系」の取り方、クロス積、電磁誘導による起電力の向き、方向ベクトル（回転軸）に基づく「右手回り」回転方向、螺旋の巻く向きなどの定義を言い表したものを指す。日本では「右ねじ」（の法則）とも言う。なお本稿では右手系直交座標系の採用を仮定する。三次元直交ベクトルの三つの基準方向の並べ方として、右手の「親指・人差し指・中指」の順とし、多くの分野で標準的である。左手による順と区別される。直交座標系のXYZ軸を上記の順に取る。電磁誘導による起電力の向きに関する法則ローレンツ力の向きを表すために右手の姿で示す方法がある（→ローレンツ力の向き）。方向ベクトル（回転軸）を基にして回転方向を示し区別するために、「右手・左手」回りと表現する。すなわち与えられた方向ベクトルが正のZ軸方向となるように右手系のXYZ座標系を定めると、formula_2は formula_3の増加に従って、「右手」回り回転となる。「右手」回りの別の覚え方としては、指を握り親指だけを突き出した右手の姿で、方向ベクトルは親指の向き、回転方向は他の指の向きとなる。角速度ベクトルはクロス積の定義に従う。したがってformula_4の回転運動が持つ角速度ベクトルはformula_5となる。螺旋については、formula_6、formula_7を「右手」回り・巻きと言う。日本では「右ねじ（の山）」（の螺旋）とも言う。円偏光電磁波については、電場ベクトルformula_8は、電気工学の分野では「右手」回り（右旋）と言い、光学の分野では「左手」回りと言う。電流の流れている線状の導体を中心にして、磁界が「右手」回りの周回方向に発生することの法則。

出典:wikipedia