ハイソカーとは、1980年代の日本で、日本産の高級乗用車や上級小型乗用車を指した自動車の区分名称。語源は"High society car"(和製英語 上流階級向け車種の意)を略した造語である。特定メーカーの自動車を指した言葉ではないものの、現実的にはハイソカーとしてカテゴライズされたのはトヨタの4ドア車が中心である。1960年代中盤になると、それまで社用車や公用車として利用されていた車種、あるいは運転手付きで乗るものと考えられていた高級車が、景気の上昇に伴って、これまでの黒ないしは暗めの外板色から、白を代表とする明るい色へ変えて中流家庭へも徐々に普及しはじめる。1967年(昭和42年)にはトヨタ・クラウンが3代目にフルモデルチェンジし、「白いクラウン」のキャッチコピーで個人需要を開拓した。翌年には「ハイオーナーカー」を謳った日産・ローレルが登場し、この時広告で用いた「ハイオーナーカー」という言葉が、後に上級小型乗用車(トヨタ・マークIIや日産・スカイラインなど)全般を指す言葉として一般化した。1980年(昭和55年)になるとトヨタが初代クレスタを発売した。1982年(昭和57年)のマイナーチェンジ時に姉妹車のマークII/チェイサーと同様に設定されたツインカム24(1G-GEU)搭載車から、トヨタが「スーパーホワイト」と名付けた白いボディーカラーの3車は爆発的に売れた。白い高級車のブームは1984年(昭和59年)に登場したGX71系マークII/チェイサー/クレスタで決定的なものとなり、この頃から1クラス上のクラウンやセドリック、当時爆発的な人気を博していたソアラなども含めた、高級乗用車全体のブームへと発展する。自動車雑誌では「ハイオーナーカーブーム」と呼んでいたが、「ホリデーオート」(モーターマガジン社)がこれを「ハイソカーブーム」と名付け、この頃に登場した多くの高級乗用車を「ハイソカー」と呼ぶようになった。しかし現在ではこのハイソカーという呼び名は死語となっている。「ハイソカーブーム」の時代は、オーナーカーとして爆発的に売れただけではなく、自動車教習所の教習車としても大量に投入されていた(特にマークII・クレスタ・チェイサー・ローレル)。「ハイソカー」と呼ばれるクルマの多くは、ほとんどが4ドアハードトップのボディを持つ。少数ながら2ドアクーペ(それもノッチバックに限られる)も含まれるが、スポーツカー然としたスタイルのものはハイソカーとして扱われず、セダンに近い形のクーペがハイソカーとして扱われた。その中にワインレッドやブルーのモケット張りを基調とし、フルファブリックのルーズクッションシートを合わせた豪華絢爛な内装を持っていた。一部の上級グレードでは電子制御サスペンションやターボチャージャー付きエンジン、デジタルメーターなどを装備するものもあった。車体色についてはトヨタの「スーパーホワイトII」が人気を呼び、バーガンディー(ワインレッド)の内装を合わせたマークIIやクレスタ、ソアラが好調な販売を見せた。他メーカーもトヨタの成功を横目で眺めて、ハイソカー路線の自動車を販売したが、市場での人気はトヨタに比べて振るわなかった。あるいはトヨタのハイソカー路線とは異なる形で、市場に受け入れられた。これらの例からも、各メーカーのいずれのハイソカーに対しても人気面・売上げ面ともにトヨタのハイソカーの方に軍配が上がった。
出典:wikipedia
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