太陽熱温水器(たいようねつおんすいき)とは、太陽光に含まれる赤外線を熱として利用することで水を温める装置である。狭義には、建物の屋根の上に設置する集熱器とタンクが一体となった自然循環式のものを指すが、これを改良して貯湯槽と集熱器を分離させたもの(ソーラーシステム)も指す。この項では特に断りの無い限り両者について記述する。太陽熱温水器は太陽の熱で水を温め貯湯し給湯する蓄熱式の給湯器である。アクティブソーラーの一種で、太陽光の40~50%を熱として利用できる。既存の再生可能エネルギー利用機器の中ではエネルギー変換効率や費用対効果が最も高く、20年程度の耐久性が確認されている。 新エネルギーに指定され、各種の補助金や融資優遇制度などの推進策が取られている。気温や日照条件によって給湯温度は変化する。太陽熱温水器は上記の補助金や優遇制度などを用いつつメーカー製のものを購入することもできる。またそれ以外にも、ホームセンターなどで市販されている塩ビ管(塩化ビニール管)などを用いて、かなり安価に自作することもできる。集熱器(ソーラーパネル)と貯湯槽が一体型となったもの。太陽熱温水器のタンク一体型には、屋根上など高い位置に設置してその高低差で出湯する落下式タイプと、耐圧タンクを備えて水道を直結できる水道直圧型がある。水道直圧型は、高低差に関係なく地上に置くことができるため屋根への負担が無く地震対策として利用が増えている。また、水道耐圧型の集熱部には間接伝熱のヒートパイプとその放熱を防ぐ真空管が使われている。屋根上の集熱器と、地上の貯湯槽に分離している形式のシステムである。ポンプにより集熱器と蓄熱槽の間で水や不凍液を強制循環させる。屋根の負担が自然循環タイプより軽いなどの長所を持つ。ポンプを運転する電気が必要なこと、価格がやや高くなることが欠点。大きく分けて、水を循環させるタイプと不凍液を循環させるタイプがある。アクティブソーラーの一種でヒートポンプを用いる。太陽熱温水器でつくられる温水と、強制的に循環させた冷媒とを熱交換させることで、太陽熱を間接的に給湯・暖房・冷房に用いる循環のみを行うもののほか、補助熱源としてヒートポンプ式給湯器を併用するものもある。熱源の一部または全部が太陽熱のため高効率だが、仕組みが複雑になるため太陽熱温水器に加えて他の熱源装置やヒートポンプ式給湯器を個別に設置する場合より設置コストが高い。住宅用太陽熱高度利用システム補助制度がある。太陽光発電モジュールと一体化し発電と集熱を同時に行う(光・熱複合ソーラーシステム)例。強制循環用ポンプの電源を自己調達でき、太陽光エネルギーの総合的な利用効率も上げられるが、製造に高度な技術を要するため高価である。太陽熱利用機器の集熱器部分には大きく分けて平板型集熱器、真空管型集熱器、集光型集熱器の3種類がある。このうち一般家庭用のシステムには、太陽を追尾しなくても良い平板型と真空管型が多く用いられる。最も単純な形式の集熱器である。平板型・黒色の集熱面に直接熱媒(水や不凍液)を接触させる。集熱面裏側は断熱材で断熱する。構造が簡便でコストを下げやすい。集光側においてカバーガラスと集熱部との間の対流損失が大きく、100℃以上の高温を得るのは難しい。自然循環式と強制対流式の両方がある。内部を真空にしたガラス管の中に熱媒を通す管と集熱板を設けた構造を多数並べるものである。カバーガラスとの間の対流による損失がなく、高効率で集熱することができる。熱媒は強制循環させる。内部の真空を長期に亘って維持する必要があるため、高度な製造技術を要する。平板型に比較して一般に高性能、高価である。凹面の反射板または凹面鏡のほか平面反射板または鏡を凹面状に並べることにより太陽光を集光する。太陽炉が給湯用として用いられることは少なく大きさを問わず調理用が多い。
出典:wikipedia
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