近江鉄道700系電車（おうみてつどう700けいでんしゃ）は、近江鉄道の電車である。近江鉄道開業100周年と八日市駅の新駅舎完成を記念し、同社の彦根工場にて西武401系437F編成（クモハ438-クモハ437）をベースに1年がかりの改造工事を経て1998年（平成10年）5月12日に竣功。イベント列車にも使用できる多目的車両として近江鉄道本線八日市駅の改築竣功記念式に合わせた同年6月13日に運行を開始した。「あかね号」という愛称があり、これは蒲生野で詠まれた万葉歌「」に因んでいる。デザインは種車とは大きく異なる流線形となり、先頭部分は前面展望も考慮した大きな窓が装備されている。塗装はクリームを基調とし、赤と青のラインが側面に塗装されている。室内は車端部を除いて転換式クロスシートが1020ミリピッチで展開されている。当系列は2両編成1本のみ彦根工場で改造され、増備車として401系427F（クモハ428-クモハ427）を種車とした第2編成の「702編成」2004年度が竣工予定となっていたが、実際には同編成は700系とはならずに800系810Fとなり、2005年4月に竣工している。竣工当時から大きな変化がなく運用されてきたが、2015年に正面の行先表示器がLED式に改造される工事が行われた。この工事では正面窓下にあった字幕式表示機が使用停止となり、新たに前面窓内にLED行先表示器が設置されたため表情に若干変化が見られる。

出典:wikipedia