忠臣蔵 瑤泉院の陰謀(ちゅうしんぐら ようぜいいんのいんぼう)は、2007年1月2日に、テレビ東京系列・テレビ大阪系列で放送された新春ワイド時代劇。主演は稲森いずみ。原作は湯川裕光の「瑤泉院 三百年目の忠臣蔵」。脚本をジェームス三木が担当する。時代劇のベテラン脚本家のジェームス三木らしく、ドラマの話の上での必要な改変以外の時代考証はしっかりしている。タイトルに想像されるような荒唐無稽さはなく、瑤泉院は資金面や情報、世論工作などで赤穂浪士を比較的地味に援助している。その過程で瑤泉院は死にゆく大石内蔵助と一夜の契りを結ぶ。このドラマでは浅野内匠頭は偏執的強迫症の病的な人物として描かれ、高嶋政伸が演じている。吉良上野介は鷹揚な教養人として描かれ、意図的にひどい嫌がらせをしていた訳でもないのに松之大廊下で一方的な被害者意識に取り付かれた浅野内匠頭に訳も分からず発作的に切りつけられた被害者である。本作では松之大廊下の刃傷は明確な乱心説に立っており、『忠臣蔵』物としては非常に珍しい。赤穂浪士の討入りは、柳沢吉保の政治的な思惑で引き起こされた解釈で、その結果、大石内蔵助は武士の意地として立ち上がらざるを得なくなる。その背後で瑤泉院は情報操作を行い乱心した浅野内匠頭に突然襲われた単なる被害者の吉良上野介を極悪人に仕立て上げて行く。吉良上野介は何もしていないのに斬りつけられた上に、幕閣の都合で高家筆頭の職を失い、世間からは極悪人にされ、夜中に赤穂浪士に集団で自邸に押込まれて首を取られてしまう。その挙句に吉良家はお取り潰し。この理不尽さを、ドラマを暗くせず一見赤穂浪士側を正義に見せるようにジェームス三木の脚本で描いている。討入りの場面では吉良家の家臣を長屋から出さないために扉に鎹(かすがい)を打ち込むなど、できる限り最新の考証を生かしている。第三部では最後の2時間近くを討ち入り後の後日談に使っており、事件に連座して遠島になった赤穂浪士の遺児を救うために努力する瑤泉院を背景に、将軍徳川綱吉の末期の政治情勢を丹念に描いている。このテーマは同じジェームス三木脚本の大河ドラマ『八代将軍吉宗』でも扱われており、徳川綱吉役は同じ津川雅彦だった。
出典:wikipedia
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