『犬神の悪霊』(いぬがみのたたり)は、東映が1977年6月18日に公開したホラー映画である。1976年の『オーメン』、『犬神家の一族』の大ヒットで到来した恐怖映画ブームを受け、松竹が準備中の『八つ墓村』のメディア露出の増加を見た東映の岡田茂社長が「恐怖映画を作れ!」と号令をかけ製作された。監督・脚本を担当した伊藤俊也は、1973年の『女囚さそり けもの部屋』で梶芽衣子と衝突して干されてからの復活戦であったが、本作で大コケして1982年の『誘拐報道』の逆転ホームランを打つまでまた5年間の雌状期間を強いられた。伊藤は日本土着の差別問題である犬神憑き・狐憑きに焦点を当て、前半は文明・都会人の象徴である主人公が地方で犬神憑きによる差別に直面する……という物語であったが、途中から本当に犬神が取り憑いて大暴れする少女とのバトルホラーになるという展開を見せ、なんとも焦点がぼやけた、しかし印象的で個性的な作品に仕上がっている。特にラスト、焼かれていた主人公の死体が突然起き上がって溶けていくシーンはいまだに意味不明であり、作品の評価を分ける原因となっている。ウラン技師・加納竜次は同僚の安井・西岡と共にウラン鉱探査のためにある地方の寒村を訪れるが、その際に車が路傍の小さな祠を破壊してしまう。その後、加納は村長・剣持剛造の娘である麗子と結婚するが、その直後に西岡が発狂して自殺し、安井が野犬の群れに襲われて殺される。麗子は祠の件や、親友の垂水かおりが竜次に惚れていた事を知り、犬神の祟りだと断定し、次第に精神に異常をきたしていく。現代医学でも治療はできず、やむなく竜次は麗子の実家へ帰郷。そして犬神に憑かれたと断定された麗子は、憑き物落としの責め苦に耐え切れず、絶命する。それにより、村で犬神憑きの家系として忌み嫌われていた垂水家は村人達の憎悪を集めることになり、さらに竜次の会社がウラン採掘時に使った酸が村の水源に流れ込み、村人たちの中に死者が出る。村人達はそれを犬神=垂水家の仕業と断定、主人である垂水隆作の留守中に、かおりたち家族を皆殺しにする。隆作は犬を土中に埋めて呪いと共に犬の首を刎ねた。宙を飛ぶ犬の首に喉笛を噛み切られ、隆作は絶命。そしてその瞬間、磨子に犬神が取り憑き、村人たちへの復讐が始まった……。※クレジット順
出典:wikipedia
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