菊川駅(きくがわえき)は、静岡県菊川市堀之内にある、東海旅客鉄道(JR東海)東海道本線の駅である。両隣の掛川駅と金谷駅が旧東海道沿線にあるのに対し、菊川駅は旧東海道を外れて5kmほど南下した場所にある。(日坂宿(現在の掛川市日坂)と金谷宿の間の宿である菊川宿は、現在の島田市菊川であり、当駅の立地する菊川市とは関わりがない)特に菊川駅と金谷駅の間は、それまで東西に走っていた東海道本線が南北に走るほど、大きく方向を変えている。(菊川駅‐金谷駅間は、関ヶ原付近と同様にR400(半径400m)の急カーブが多い区間である)そのため、なぜ旧東海道を通らずに、これほどまでに線路が曲げられたのか、という疑問をもたれることがある。これに関して、東海道本線建設時、日坂村の住民らから、農業への悪影響(蒸気機関車の吐く煙によって茶葉に煤がつく、振動で茶の根が緩む、等)を懸念した根強い反対運動(鉄道忌避)が起こったこと、代替案として考えられていた海岸ルート(現在の御前崎市を通るルート)でも同様の鉄道忌避が起こり、それと対照的に、堀之内村(現在の菊川市堀之内)の住民らは県知事への陳情を行うなど積極的な誘致活動を行ったために現在のルートに決まった、とする伝承が残されており、児童書「ちいさな村に汽車がきた 〜東海道線菊川駅ものがたり〜」(望月正子、ISBN 4265013147)にも取り上げられている。しかし、他の鉄道忌避伝説と同様、この地においても鉄道誘致を行なっていたことを示す証拠はあっても鉄道忌避が起こったことを示す証拠はなく、仮に存在したとしてもそれがルート変更の理由になったかどうかは不明である。技術的側面から考えれば、当時の技術では急勾配の坂を越えることや長大なトンネルを建設することは難しく、当時はこの菊川沿いのルート以外は考えられなかった、と『静岡県鉄道興亡史』は結論づけている。なお、駅の誘致活動を行った住民らは、1889年(明治22年)に堀ノ内駅(菊川駅)が開業すると、駅周辺の商業地としての発展を願い、駅前から自主的に移転して別の場所に、旧くからの堀之内村の住民の集落であることを示す「旧村」(きゅうそん)という農業集落を形成した。旧村はその後旧村自治会となり、現在の菊川市堀之内自治会となっている。いまでも駅前の土地の多くは旧村地区の地主が所有している。単式ホーム1面1線と島式ホーム1面2線、合計2面3線のホームを有する地上駅。構内南側から駅舎、1番線(単式ホーム)、2番線・3番線(島式ホーム)の順に並んでいる。なお、2・3番線が本線、1番線が副本線となっている。駅舎に隣接する1番線は一部の列車が発着するのみで、通常は跨線橋を渡った2番線または3番線を発着する。3番線の北側には留置線がある。この留置線は上り貨物列車の待避用に使用されてきたが、2002年のサッカーワールドカップ開催時に下り側の信号機が整備されエコパスタジアムでの催事等には臨時列車の発着にも利用されている。下り線では2本だけ(6時台のみ当駅始発)長距離運用の普通列車が設定されている(岐阜行き)。車両は掛川駅以東ではほとんど見られない大垣車両区の311系で運用される。発車番線は1番線である。駅長は配置されない駅員配置駅(直営駅)であり、掛川駅が当駅を管理する。みどりの窓口が設置されている。改札外コンコースにベルマートが設置されている。「静岡県統計年鑑」によると、1日の平均乗車人員は以下の通りである。駅の南側は菊川市の中心市街地で、商店や住宅が立ち並んでいる。昭和50年代に計画された中心市街地再開発事業が2006年現在においても継続中であり、再開発の長期化による商業の衰退と人口の郊外への流出がみられる。近年は駅から1kmほど南の菊川インターチェンジ周辺で宅地・商業地開発が盛んであり、これらに対応する送迎用ターミナルの整備が2008年度までに行われた。北側は茶畑などが広がる丘陵地帯である、駅の近くには緑ヶ丘や柳町といった住宅街が整備され、ショッピングセンターも開業したものの、駅には横地事業所へ統合移転した旭テックの旧本社が隣接しており北口がないため、駅を利用するには遠回りをしなければならない。2013年1月には、駅北の柳町・潮海寺地区と駅南との交通の便を向上するアンダーパスが開通し、2014年12月には旭テック旧本社建物の取り壊しと造成工事が開始された。駅に北口を新設する構想もある。バス停留所の名称はすべて「菊川駅前」バス停留所の名称はすべて「菊川駅前(島信前)」で、駅前バスターミナルではなく100mほど西の島田信用金庫(島信)前を発着する。括弧内は路線識別用の色とマスコット。※「ホームライナー静岡」「ホームライナー浜松」の隣の停車駅は東海道線 (静岡地区)を参照のこと。
出典:wikipedia
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