給食当番（きゅうしょくとうばん）とは、学校給食に際し児童生徒から選出された配膳係を言う。交代制によりおこなわれる。当番の期間は学校や学級担任の考え方によって様々であるが、多くは一週間程度で、当番は数人で構成している（あらかじめ決められた班によるローテーション制が多い）。白衣・帽子または三角巾、マスクなどを着用し、マスクを除いた着用具は洗濯をした後、次の当番へ渡す。マスクや洗濯のために持ち帰った着用具は忘れ物となりやすい。学期末の当番の白衣は家庭へ持って帰らないで学校等でクリーニングへ出す学校もある。基本的に給食当番は、白衣（白の他、色々な色のものがある）、三角巾又は、帽子、マスクなどを着用する。このほかに決まりの厳しい学校ではビニール手袋を装着し配膳する場合もある。服装の指導は学校やクラスによって異なり、学級担任が行う場合もあれば、給食委員会と呼ばれる生徒組織が行う場合、栄養士が行う場合もある。決められた正しい服装でないと調理室から当番へ食管の受け渡しが出来ない学校もある。服装を整えることによって、髪や私服に付着した埃や唾液の侵入を防げるほか、私服を汚す心配がない、白衣に袖を通すことにより当番として自覚と責任感を認識することが出来る。小学校の場合、給食当番・待機児童ともに全員、帽子・割烹着・マスクに着替える学校もある。中学校の場合は着替えるのは当番の者だけである。各学校で白衣タイプと割烹着タイプが存在する。白衣タイプは、ボタンがシングルのもの、ダブルのものの二つがある。割烹着タイプは、昔は後ろで紐を結ぶタイプだったが現在は、低学年の児童にとって、割烹着の後ろヒモを結ぶのは容易な事ではなく、マジックテープのタイプが出ている。最近の白衣は繊維上に付着した細菌や微生物の増殖を強力に抑制し、O-157を含む大腸菌、黄色ブドウ球菌、肺炎かん菌、緑膿菌などに対する抗菌効果がある。またエコロジーなペットボトルを使った物も存在する。白衣や割烹着の袖や脇は制服の上着の上からでも着用しやすく配膳作業の動きに支障がないよう、広くゆったりした作りになっている一方で袖口はゴムで絞られ袖が汚れないようになっているものもある。マスクを着用する決まりがある学校が多いが、中には白衣と帽子だけでもよい学校もまれに存在する。しかし近年、衛生意識の高まりとともにマスクをしない学校は減りつつあり、逆に当番ではない生徒にもマスクを着用させる学校は増加の一途を辿っている。かつてはガーゼマスクやナイロンマスクが主流だったが現在はプリーツ型マスクを着用する者も多くなった。当番が一週間同じマスクを使い続ける衛生面への心配から学校で使い捨てマスクを用意する学校も増えてきている。これによりマスクを忘れてしまう生徒の心配もない。マスクを忘れた生徒がいる場合、配膳に参加させるか配膳以外の他の仕事をやってもらうかは、学校やクラスの決まりによって異なる。マスクを忘れた生徒には、当番の人数分により多めの予備の白衣があるクラスでは次の週も当番をやってもらうペナルティがある場合もある。大人数の食事を短時間で用意するためには、数人からなるグループによる準備が最も効率がよいと思われる。また、これは学級の各種係と同様に、責任感、自主性、相手を思いやる気持ちを育むものだとされている。1995年に全国の小中学生の保護者およそ5000人を対象にしたアンケートでも、学校給食の良いところとして「給食当番等の共同作業ができる」との回答が1割以上あった。

出典:wikipedia