チョロQ(チョロキュー)は、タカラ(タカラトミーの前身の一つ)製のミニカーの一種。3 - 4cm四方程度の大きさで、主にぜんまいばねで駆動する。名前の由来はチョロチョロ走るキュート(綴りは "cute" だが、語調 ([kju:t]) からQに引っ掛け)な車から来ている。この玩具は、プラスチック製の寸詰まりにデフォルメされた自動車玩具として発売された。動力部には当時の新素材であるエンジニアリングプラスチックを利用し、小型軽量で特筆すべきダッシュ力を発揮する。また車体後部のプレート部分に10円玉を差し込むことで後輪に重心がかかりウイリー走行ができる(ただし、シャーシの後端を路面に当てて走るので、長くウイリー走行を繰り返すとシャーシの後端が削れるため要注意)。前身となる「豆ダッシュ」開発時は、ミニカーは自動車玩具の定番として人気を博しており、タカラもミニカーのシリーズ開発に乗り出し、他社製品との差別化のために動力を搭載することとなった。当時は動力を搭載したミニカーは少なく、あっても電動式モーター内蔵であったため、小さな車体で且つ低年齢の子供でも遊びやすいようにとの配慮、および省エネルギーを考慮して、ゼンマイ動力が考案された。またディフォルメされた車体は、当時の自動車雑誌の読者投稿イラストでの車の絵が、現実的なものよりも車の特徴をディフォルメしたものが多かったことがヒントになった。結果的にディフォルメした寸詰まりの車体とゼンマイ動力という組合せは直進安定性を欠き、従来の考えだと自動車玩具として欠点を孕むこととなったが、タカラは敢えてこれを、後のネーミングのように「チョロチョロ走ってどこへ行くかわからなくて面白い」と特徴として押し出した。前述のウィリー走行も、重りを乗せて直進性を悪くするという考えから生まれたものである。開発時はタカラ社内での評判は芳しくなかったが、街の人々に試作品を見せたところ、高校生グループから大好評を得たことで、全国販売が踏み切られた。価格的には1970年代末当時の児童が購入し易い安価な製品であり、その小ささと走行力で人気を博し、タカラの主力商品シリーズにもなった。プルバック式ゼンマイで走る。形態は上手くデフォルメしてあり、丸っこく愛嬌がある。また、改造の余地が大きいことも人気に繋がった。一例として和歌山県田辺市の玩具店である米倉人形店は、以前からロボットやレーシングカーの改造コンテストを行なっていたことから、チョロQの改造を呼びかけてもらったところ大好評を得、これが全国キャンペーンに繋がり、1年間で1000万個を売り上げるほどの大ブームとなった。2000年代に入っても小学生低学年層を中心に人気があり、歴代シリーズを収集しているマニアも存在する。タカラトミーは、毎年9月9日を9とQ(キュー)の語呂合わせで「チョロQの日」と制定している。人気自動車などをモチーフにしたスタンダードシリーズの他、数多くのシリーズ展開がなされている。また、企業や、ディズニーキャラクターなど、様々な形のコラボレーションシリーズのチョロQも発売されている。限定物も多く出ており、自動車ディーラーが顧客サービスに新車を模したチョロQを配布したり、全国各地のバス会社が自社路線バスや観光バスを模したものなどいわゆる「ご当地チョロQ」が数多く発売されている。自動車のみならず、バイク、戦闘車両(戦車、装甲車)、鉄道(電車やSLなど)・航空機(YS-11など)・客船、珍しいものでは山車やロボット、怪獣などまでチョロQになった。1980年代のブームの際、独自にカラーリングしたり軽量化を楽しむ児童もおり、『月刊コロコロコミック』などとのコラボレーションによって「レースセット」や「改造セット」などの関連グッズが多数発売された。標準的なチョロQは部品が一部共通化されており、車体(シャーシ含む)が各々に意匠を凝らした形状をしているが、後述するエンジンと呼ばれるぜんまい/変速機のユニット、前輪シャフト、タイヤとホイールは一貫して同サイズのものが使用されており、ネジを一本外すだけで分解して部品交換できる構造から、いわゆる「チューンアップ」(→チューニングカー/カスタムカー)を行いやすい。特に競技用に特化されたカスタマブル・スーパーカスタマブルチョロQは分割式のボディに加え、ミニ四駆を思わせるフロントバンパーとガイドローラーを装備している。また人気の陰でコピー商品も大量に出回った。メーカー不詳の粗悪品や食玩のおまけ、模倣品騒動で知られたコスモス、果ては中堅や大手の玩具メーカーですら「ほぼ同一構造」の小型自動車玩具を発売していた。○印は現在販売中のもの。ただし、電車チョロQなどは玩具店などに並ばない商品である。2009年1月をもってチョロQデッキシステム以外の全てのシリーズの展開が終了した(ただし、地方などの限定チョロQは引き続き展開中)。2009年10月下旬より、約9ヶ月のブランクを経て新シリーズのチョロQハイブリッド!としてリニューアル、2012年には一時的に発売休止したが、2014年からは再度新シリーズで展開されている。チョロQに搭載されるゼンマイはエンジンと呼ばれ、様々な種類がある。基本的に素材はエンジニアリングプラスチックを主体として、ゼンマイと負担のかかる軸の一部に金属部品が使われている。ゼンマイ部分は過剰に巻かれると自動的に収納された円筒内部で滑るようになっており、プルバックで十分巻かれたゼンマイが出す「カチカチ」という音は同シリーズを象徴するものとなっている。このプルバックはエンジンユニット内部のギアが所定箇所に滑り込む形でギア比が変更され、短いプルバック距離で動力をゼンマイ部にため込む。手を離すと、このプルバック用ギアが前進のためのギアに切り替わり、同製品に特徴的なダッシュ力を発揮する。この車体を軽量化し過ぎるとタイヤが空転してしまうこともあるため、その場合は低トルクのエンジンが選択される。走行時は最終的にゼンマイに蓄えられた力が完全に解放され切った段階で後輪タイヤは空転するようになっており、あとは車体の惰性で滑走するようになっている。はめ込み構造で作られており、爪部分を工具でこじ開けることで分解することも可能だが、小さな部品が多くカスタマイズではエンジンユニットの交換が主体となり、内部にまで手を出すことはあまりない。チョロQは上記の標準サイズのエンジンを使わないものも製品化されている。
出典:wikipedia
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