論理学あるいは哲学において命題(めいだい、)とは、平叙文の「内容」あるいは「意味」、若しくは平叙文を構成する「記号、模様、音などの並び」のいずれかを指す。いずれの意味の命題も、それが真か偽のどちらであるかという真理の担い手となることを目的とするものである。西周による訳語の一つ。厳密な意味での命題の存在は、「意味」の存在と同様に、疑問を投げかける哲学者もいる。また、「意味」の概念が許容される場合にあっても、その本質は何であるかということにはなお議論のあるところである。古い文献では、語の集まりあるいはその語の集まりの表す「意味」という意味で命題という術語を用いているかどうかということが、つねに十分に明らかにされているわけではなかった。現在では、論争や存在論的な含みを持つことを避けるため、ある解釈の下で(真か偽のいずれであるかという)真理の担い手となる記号列自体について述べる時は、「命題」という代わりに「文 」という術語を用いる。ストローソンは「言明 」 という術語を用いることを提唱した。命題という語は明治の初期には一覧表などを作成するさいに標記する「項目名」などと同じような意味で使用されており、「命題」は「題命」すなわち題名とほぼ同義である。小学館デジタル大辞典では「題号をつけること。また、その題。名題」と説明する。この場合命題の命は「命(いのち)」の意味ではなく名づけること(あるいは名づけられていること)を意味する。アリストテレス論理学において命題は、主題の叙述するものを肯定または否定する、特定の種類の文である。アリストテレス的命題は「全ての人間は死ぬ」「ソクラテスは人間である」というような形を取る。数理論理学において命題(あるいは論理式 () は量化子を含むことのない言明であり、それはまた原子論理式と五つの論理結合子(選言、連言、否定、含意、双条件)およびグループ化記号のみから構成される整論理式の合成である。命題論理は、(内部的に無矛盾性が証明されたという意味で)完全に解決された数少ない数学の分野の一つであり、命題論理において任意の定理は真であり、任意の真なる言明が証明可能である(この事実とゲーデルの不完全性定理から、命題論理が自然数論を構成するには不十分であることを知るのは簡単である)。命題論理の拡張としてもっともよく用いられるものは、命題論理に変項と量化子を加えた、述語論理である。数学においては、例えば確率は命題の確からしさを表すなど、命題を基本的前提として出発する場合がある工学では、問題を解決することに主眼があり、命題の演算で問題が解決すればよい。命題の確からしさはその対象領域の知見または前提に依存する。
出典:wikipedia
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