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スプルーアンス級駆逐艦

スプルーアンス級駆逐艦(スプルーアンスきゅうくちくかん、Spruance class destroyer)は、アメリカ海軍の駆逐艦の艦級。本級は、アメリカ海軍が第二次世界大戦から長く使用されていたアレン・M・サムナー級駆逐艦・ギアリング級駆逐艦の後継艦として第二次世界大戦後初めて本格設計された。アメリカ海軍の大型水上戦闘艦としては初めてガスタービンエンジンを採用している。1975年より就役を開始し、冷戦の終結に至るまで、空母戦闘群(現 空母打撃群)において対潜護衛を担う重要な戦闘艦として、一線で活躍した。また、冷戦の終結後の戦略環境の変化のなかにあって、搭載するトマホーク巡航ミサイルによる対地攻撃力が注目されて、従来の駆逐艦の枠をこえて攻勢的に用いられた。将来の余裕を考慮した設計がおこなわれており、静粛性の追求もあって、搭載する武装に対して大きな艦型で知られている。その余裕を生かし、就役後にも様々な装備を追加搭載し、キッド級ミサイル駆逐艦、タイコンデロガ級ミサイル巡洋艦などの派生型も建造された。アメリカ海軍は、1959年より、シーホーク計画のもと、次世代の駆逐艦に関する基礎研究を開始した。これは、1965年以降において、さらなる進歩が予測されるソ連潜水艦に対抗しうる対潜駆逐艦を模索するもので、1970年代において旧式化の問題が予想されていた大戦型駆逐艦(アレン・M・サムナー級、ギアリング級など)の代替艦として建造される予定であった。しかし1966年の予算説明において、ロバート・マクナマラ国防長官はシーホーク計画の中止を発表し、かわって国防長官官房がDX/DXG構想を開始した。これは、重大さを増す航空脅威に対抗するため、大戦型駆逐艦の代替たる対潜駆逐艦DXとともに、その設計に基づいて艦隊防空システムを搭載した防空艦としてDXGを建造するという構想であった。計画では、1969年度から74年度の間にDXを75隻、DXGを18隻建造して、計画全体での合計コストは24億ドルとなる予定であった。その設計に当たっては、変化に応じる設計が標榜されており、また、コスト削減のため、一括調達方式が採用された。これは、海軍がコンセプト形成を行なって、これに対して最適な提案を行なった事業者に対して一括して契約するものである。1967年末にはコンセプト形成はほぼ完了しており、1968年に、各造船所に対して、設計と建造計画の提示が求められた。これに応募したのは、ニューポート・ニューズ造船所、エイボンデール造船所、バス鉄工所、トッド造船所、ジェネラル・ダイナミクス・クインシー、そしてリットン・インガルス(リットン・インダストリーズ、現ノースロップ・グラマン・シップ・システムズ)であったが、1970年6月、リットン・インダストリーズが勝者として、DX 30隻の建造を受注した。本級の最大の特徴は、ガスタービンエンジンの採用にある。この当時、アメリカの水上戦闘艦においては蒸気タービン推進が標準的に採用されており、海軍が検討していたシーホーク計画艦でも、当初は蒸気タービン推進の採用を念頭においていた。しかし、シーホーク計画の後期にはガスタービン推進が検討されるようになっており、より先進的なDX/DXG計画においては、当初よりガスタービンの採用がほぼ決定されていた。その機種としてはゼネラル・エレクトリック LM2500が選定された。当初のリットン社案では、これを3基搭載し、巡航時には1基のみを稼動させて、これから電気カップリングを介して2軸を駆動するという複雑な方式が採用されていたが、海軍はこれに不安を抱き、最終的に、ガスタービン4基によるCOGAG方式という穏当な構成に変更された。当初案のガスタービン3基で30ノットという速力を実現するためには全長の拡大が必要であり、もともと大型の船体はさらに大型化したと言われている。量産効果をあげるため、本級の船体はブロック建造を可能にするため非常に単純なラインをしている。これにより建造のペースが上がり、6,000t以上の艦にも関わらず非常に速いペースで建造が進められていった。本級は、一括調達方式の失敗によるコスト増もあり、搭載する装備に対して大きすぎる船体を有するとして、たびたび論争の的となってきた。本級は軽荷排水量5,825トン、満載排水量7,800トンであり、これは、通常の駆逐艦よりも大型であるはずのベルナップ級ミサイル嚮導駆逐艦 (DLG) よりも大型ですらあった。しかし、実際には、本級の大型化にはいくつかの重要な根拠があった。また、現代の戦闘艦において、そのコストの大部分は搭載する戦闘システムが占めており、船体のコストはそれに比べると取るに足らないものであるので、コスト増にはつながらないとの反論もなされた。実際、本級の調達費のうち、電子機器関連の経費のみで約半分を占めている。本級は、対潜戦闘用にアスロックとMk 32 短魚雷発射管、自衛対空戦闘用にシースパローIBPDMSおよび近接武器システムMk 15、対水上戦闘用にハープーン・システム、多目的ヘリコプター2機と、極めてバランスの取れた兵装を備えている。さらに、後には、対地攻撃用としてトマホーク武器システムも搭載した。本級は、駆逐艦 (DD) としてはじめて海軍戦術情報システム (UYK-7コンピュータを使用)を搭載し、デジタル化された戦闘システムを備えている。システム設計にあたってはシステム工学的なアプローチがなされ、艦の戦闘システムを総体的に捉えて、各種の火器やセンサーをサブシステムとして戦術情報処理装置の周囲に集合させた円環状の構造を採用している。また、戦闘指揮所 (CIC) も統合化されている。これらは、バージニア級原子力ミサイル巡洋艦とともに、イージスシステム登場前夜にあって、統合戦闘システムの嚆矢となった。実際、本級の調達費のうち、電子機器関連の経費は約半分を占めるほどである。また、本級の一部は、後にSYQ-17 RAIDS (SSDS Mk.0) 戦闘システムの搭載改修も受けた。これは、NATO共同開発のNAAWS構想から派生したもので、イージスシステムのコンセプトをそれ以外の艦にも導入するもので、のちに艦艇自衛システム (SSDS) に発展した。本級は、対空センサーとしてSPS-40 2次元レーダー、対空火力としてシースパローBPDMS (のちにIBPDMS)を備えている。これらは、NTDSを中核として結合されており、迅速な対空脅威対処が可能となっている。シースパローの射撃指揮は、Mk 91 GMFCSによって行なわれる。のちには、より近距離での切迫した脅威に対処するため、Mk 15ファランクスCIWSが追加装備された。装備位置は艦橋右舷側上部とヘリコプター格納庫左舷側上部であったが、後者については、適切な射界を確保するため、複雑な構造物上に設置する必要があった。なお、艦の戦術情報処理装置からファランクスCIWSに対する干渉は必要最小限であり、基本的には独立したシステムとして攻撃を実施することになる。また、一部の艦は、シースパローIBPDMSとファランクスCIWSの間を埋めるため、RAMの21連装発射機を搭載している。本級は、対水上戦火力として、艦の中部にハープーン対艦ミサイル4連装発射筒 (Mk 141) 2基を備えている。さらに、のちに一部艦はトマホーク巡航ミサイルの装甲発射機 (Mk 143)を搭載し、長射程の対地・対水上打撃力を手にすることになった。これはアイオワ級戦艦や原子力ミサイル巡洋艦にも搭載されたものである。その後、トマホークの有用性が確認されたことから、その搭載弾数を増強するため、艦橋構造物前方のアスロックのMk 16 GMLSを撤去し、ここに61セルのMk 41 mod 1VLSを設置する改修が決定され、トマホーク装甲発射機の非搭載艦を中心に24隻が改修された。当初、61セルのVLSには16発のアスロックと45発のトマホークが搭載されたが、冷戦後には戦略環境の変化を受け、アスロックの搭載数は4発に減ぜられ、トマホークは57発に増大した。アーレイ・バーク級の就役まで、Mk 41よりトマホークを発射できるのはタイコンデロガ級巡洋艦と本級のみであり、タイコンデロガ級は防空艦としての活動が主であったため、本級は最重要のトマホーク搭載艦として活躍した。また、本級は前後に2門のMk 45 5インチ砲を備えている。これは、速射性や追随性の点で対空射撃には適さないが、極めて信頼性の高い、優秀な砲である。アメリカ海軍においては、伝統的に、巡洋艦以上はECM機能を有し、駆逐艦以下はESM機能のみのSLQ-32(V)2を搭載しており、本級も例外ではなかった。しかし、スターク被弾事件などを受けて、ECM機能が追加してSLQ-32(V)3相当にアップグレードする改修により、SLQ-32(V)5にバージョン・アップされている。設計当初、本級は、その前任者と同様に、QH-50 DASH(無人対潜ヘリコプター)を搭載することになっていた。その後、DASHの運用中止を受けて、本級はLAMPSヘリコプター2機を搭載するように設計変更された。すなわち、本級は当初よりLAMPSの搭載を前提に建造されたことになる。このような経緯により、本級は、DASHを搭載して就役した艦よりも余裕のある航空設備を備えていた。本級が就役を開始したのち、LAMPSはより大規模なMk IIIに発展したが、本級はそのSH-60Bヘリコプターを搭載することができた。これにより、当初想定されたよりもはるかに強力な航空戦力を備えることができたのである。本級はもともと、同一の設計に基づいて対潜艦と防空艦を建造するというDX/DXG構想において、その対潜艦として構想され、建造された。しかし、ターター-Dシステムの開発遅延とこれを搭載した原子力ミサイル巡洋艦の就役、イージスシステムの開発進展、さらには本級の建造コスト高騰などを受けて、最終的に、DXG計画は破棄された。しかし1970年代末、ペルシア湾上での対空哨戒用として、イラン海軍は、本級をベースとしてターター-Dシステムを搭載したミサイル駆逐艦の取得を決定した。この艦は、イラン革命の影響でイラン海軍に引き渡されずに終わり、かわってアメリカ海軍が取得し、キッド級ミサイル駆逐艦として運用することとなった。キッド級はわずか4隻ではあるが、DXGを具現化した艦ということができる。一方、ターター-Dシステムの後継となるイージスシステムの搭載艦についての議論は紛糾し、紆余曲折の末、本級をもとに改設計した艦を建造することとなった。これによって建造されたのがタイコンデロガ級ミサイル巡洋艦である。当初はミサイル駆逐艦(DDG-47級)として計画されたが、イージスシステムの搭載によって排水量が増大したことと、その情報処理能力から防空中枢艦としての行動が期待されたことから、1番艦の建造途中で種別がミサイル巡洋艦(CG-47級)に変更された。本級の最終艦は、海上自衛隊のヘリコプター搭載護衛艦に似た設計による航空能力強化型として建造されることが計画された(完成予想図)が、最終的にコスト面の問題を解決できず、他の艦と同じ設計によって建造されることとなった。また、制海艦構想においては、本級の船体を基にした軽空母も含まれていたが、これは実現しなかった。本級をベースとしたDXG計画が破棄されたのち、アメリカ海軍はDDGX計画によるアーレイ・バーク級ミサイル駆逐艦の整備を開始した。これはイージスシステムを搭載し、またVLSのセル数も本級を上回っており、より柔軟に多用途に運用できた。このことから、本級はアーレイ・バーク級と交代する形で退役が進み、2005年までに全艦が退役した。退役後、他国に売却あるいは再就役した艦はない。

出典:wikipedia

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