レーティッシュ鉄道Ge4/4形電気機関車(レーティッシュてつどうGe4/4がたでんきかんしゃ)は、スイスのレーティッシュ鉄道（）の本線系統で使用される山岳鉄道用電気機関車である。1960年代のレーティッシュ鉄道本線系統で主力として運用されていた1910年代製のGe2/4形、Ge4/6形、1920年代製のGe6/6といった旧型電気機関車の代替と、旅客及び貨物輸送量の増加に対応するために計画され、1973年と1984-85年にそれぞれ10両と13両が製造された電気機関車で、当初の設計要件は35パーミルで200tを牽引して52km/hで、45パーミルで150tを牽引できる連続定格出力1600kWの4軸機というものであった。当時レーティッシュ鉄道ではサイリスタ位相制御の実用化を目指しており、シーメンス製の制御装置を搭載した1969年製のTe2/2 74-75形試作小形入換用電気機関車の導入および、BBC製の制御装置を搭載したベルン-レッチュベルク-シンプロン鉄道の試作改造機であるRe4/4形161号機を借用してのクール - ドマート/エムス間の1435mm/1000mmの三線区間での試運転などを実施しており、その結果を本機及び1971年から製造されたBe4/4 511-516形の実用化に結び付けている。本機は車体、機械部分、台車の製造をSLM、電機部分、主電動機の製造をBBCが担当し、価格は1両約3,800,000スイス・フラン（1984年製造分）であり、サイリスタ位相制御により1時間定格出力1700kW、牽引力116.5kNを発揮する汎用機となっており、35パーミルで200tを52km/hで牽引可能な性能を持つ。それぞれの機番とSLM製番、製造年、機体名（主に沿線の街の名称、各機体にエンブレムが設置される）は下記のとおりであり、総数23両はレーティッシュ鉄道の機関車では最大勢力である。なお、本機を3台車6軸、2車体連接としたGe6/6形711、712号機の製造も計画されたが実現はしていない。ファイル:Igis wappen.svg|611号機Landquartファイル:Thusis wappen.svg|612号機Thusisファイル:Domat Ems wappen.svg|613号機Domat/Emsファイル:Schiers wappen.svg|614号機Schiersファイル:Klosters-Serneus wappen.svg|615号機Klostersファイル:Filisur-coat of arms.png|616号機Filisurファイル:Ilanz wappen.svg|617号機Ilantzファイル:Bergün Bravuogn wappen.svg|618号機Berün/Bravuognファイル:Samedan wappen.svg|619号機Samedanファイル:Zernez-coat of arms.png|620号機Zernezファイル:Felsberg wappen.svg|621号機Felsbergファイル:CH Arosa COA.svg|622号機Arosaファイル:Bonaduz wappen.svg|623号機Bonaduzファイル:Celerina Schlarigna wappen.svg|624号機Celerina/Schlarignaファイル:Küblis wappen.svg|625号機Küblisファイル:Malans wappen.svg|626号機Malansファイル:Tamins wappen.svg|627号機Reichenau-Taminsファイル:S-chanf wappen.svg|628号機S-chanfファイル:Tiefencastel wappen.svg|629号機Tiefencastelファイル:Trun wappen.svg|630号機Trunファイル:Untervaz wappen.svg|631号機Untervazファイル:Zizers wappen.svg|632号機Zizersファイル:Zuoz wappen.svg|633号機Zous

出典:wikipedia