『ベルセルク』("BERSERK")は、三浦建太郎による日本の漫画作品。白泉社発行の漫画誌『ヤングアニマル』にて月イチ連載(第4金曜日)されている。単行本は白泉社からヤングアニマルコミックスのレーベルで刊行されている。中世ヨーロッパを下地にした「剣と魔法の世界」を舞台に、身の丈を超える巨大な剣を携えた剣士ガッツの復讐の旅を描いたダーク・ファンタジー。題名の『ベルセルク』は北欧神話の狂戦士伝説に由来している。『ヤングアニマル』誌の前身である『月刊アニマルハウス』1989年10月号より不定期に連載開始。その後、ヤングアニマルにて20年以上に渡って長期連載が続く。ただし連載はしばしば休載する事も多く、その期間が年単位に渡ることもある。作者は休載期間中もマンガを描き続け過労に陥るほどの作業を続けており、掲載誌の巻末コメントで自身の体調に関する不安をたびたび述べ、「死ぬまでに頭の中を全て出せるのか」など完結に対する危惧を自ら語っている。細部に渡って緻密に描き込まれた重厚な画に加え、長大な俯瞰とモブシーンの多用、主要キャラクターの内面と感情的な繋がりを表現するストーリー、壮大な世界観が特徴である。日本国内のみならず海外でも単行本が出版され、世界中でも支持を集めている。2002年には第6回手塚治虫文化賞マンガ優秀賞を受賞し、2011年時点の単行本の発行部数は、国内累計2400万部、海外累計700万部を記録している。他メディアへの展開としては、1997年に『剣風伝奇ベルセルク』と題してTVアニメ化(アニメ>テレビアニメ第1作を参照)。コンピューターゲームやトレーディングカードゲーム(#ゲームを参照)、劇場動画、登場人物の立体造形物、登場物品などを含む物品販売などが行われている。2011年、ベルセルクのすべての物語を映像化することを目的とした「ベルセルク・サーガプロジェクト」の一環で『黄金時代編』を3部構成のアニメ映画として製作することが発表され、2012年から2013年にかけて随時公開された(アニメ>アニメ映画を参照)。映画3部作完結後は暫く動きが無かったが、2015年12月25日の夕刻(日没後)、「アニメ新プロジェクト」が立ち上がり、2016年2月、「TVアニメ」として同年7月から同年9月まで放送。(アニメ>テレビアニメ第2作を参照)2017年の春から「次篇」を放送予定。身の丈を超える巨大な剣や大砲を仕込んだ義手など様々な武器を手に、ひとりゴッド・ハンドを探し出す旅を続ける「黒い剣士」ガッツ。行き掛かり上共に旅をすることになった妖精パックと共に、各地で人々を脅かしている使徒を追い、狂戦士のような戦いを繰り広げる。本作の序章。序章から時を遡り、ガッツの生い立ちから鷹の団での青春時代、「蝕」、復讐の旅に出るまでを描く。死んだ母親の骸から泥の中に産み落とされたガッツは、偶然通りかかった傭兵団に拾われ、過酷な環境の中で育ての親から剣術を教えられ、幼い頃から戦士として戦場で生きていく。ある日、育ての父を殺害してしまったガッツは傭兵団を脱走、流れの傭兵として各地の戦場を転々とする生活を送るようになる。そんなある時、ある城での攻防戦において凄腕の騎士を倒したガッツに、「鷹の団」団長グリフィスが目を留める。グリフィスとの決闘に敗れ、鷹の団に入団して3年。ガッツは切り込み隊隊長として、百年戦争での鷹の団の武勲の数々を支えていた。グリフィスを始めかけがえのない仲間を得、剣士としても百人斬りを成し遂げるほどに成長したガッツだったが、やがてただ闇雲に剣を振るいグリフィスの言うままに人を殺めてきただけの自分の人生に疑問を持つようになる。そしてグリフィスがシャルロット王女に投げかけたある言葉をきっかけに、自分の生きる道を自らの手で見出す決意を固める。百年戦争終結後、グリフィスと真に対等な友になるため、ガッツはグリフィスとの決闘を制し鷹の団を抜けた。ガッツの退団で自暴自棄になったグリフィスは王女と姦通、そのことが国王の逆鱗に触れて地下に監禁され、鷹の団は逆賊としてミッドランドから追われることとなった。1年後、武者修行に区切りをつけ、流浪する鷹の団に戻ったガッツは、王女の手助けを得てグリフィスを牢獄から救出。しかしグリフィスは、度重なる拷問の末に廃人同然となっており、最早鷹の団には存在意義すらなくなってしまった。自ら命を絶つことすらできず、絶望に苛まれるグリフィス。その時、真紅のベヘリットがゴッド・ハンドを現世に召喚した。序章終了後の時系列から物語は再開する。使徒狩りの旅に出てから2年。「霧の谷」付近で悪霊を狩ったガッツは、なりゆきで盗賊に襲われていた少女ジルを助ける。パックの姿を見て悲鳴を上げるジル。話によると、ジルの村は「霧の谷の妖精」の度重なる襲撃に遭い、家畜や大人がことごとく殺害され、子供は霧の谷へとさらわれているという。烙印の痛みにより妖精の正体を使徒と見抜き、ガッツは万全ではない体調を押して霧の谷へ向かう。黙示録の予言にある「闇の鷹」を追い、ファルネーゼ率いる聖鉄鎖騎士団がジルの村を訪れた。使徒らが狩り尽くされ死骸が山積する霧の谷の惨状を見た騎士団は、霧の谷を去ろうとしていたガッツを闇の鷹と見なし、取り囲んで捕縛する。世界中の人々が、世界を覆いつくす闇を光り輝く鷹が切り裂く夢を、一斉に眠りの中で見た。同じ頃、聖鉄鎖騎士団の手を逃れ、キャスカの身に危険が迫っていることを感じ取ったガッツは、ゴドーの住処へと戻り、キャスカの失踪を知る。ゴドーの手で鍛え直された剣や新しい武器と共に、キャスカを救うため、予言に聞かされた「盲目の羊の集う聖地」断罪の塔へ向かう。断罪の塔で受肉したグリフィスは、ゾッドら使徒を配下として新生鷹の団を率い、ミッドランドを蹂躙するクシャーンに対し解放戦争を挑んだ。一方ガッツは、ゴドーの鉱洞が破壊され安全な場所がなくなったキャスカを守るため、パックの故郷である妖精郷を目指す。旅の途中、ファルネーゼ、セルピコ、イシドロが一行に合流。そして霊樹の森で魔女シールケとその師フローラに出会い、彼らと共に悪霊と戦ううち、再びかけがえのない仲間を得たことを実感する。新生鷹の団により焼き尽くされた霊樹の森を後にしたガッツ一行は、妖精郷を目指す船を手に入れるため、貿易都市ヴリタニスへ入る。法王庁教圏連合軍の出陣前夜祭に来襲したクシャーン妖獣兵を、新生鷹の団も入り乱れる激闘の末に撃退し、妖精郷を目指す船旅に出奔するガッツ一行。一方、ガニシュカ大帝によって幽閉されていたシャルロットの身柄を奪還したグリフィスは、ミッドランド王国正規軍・新生鷹の団団長として各地のクシャーン帝国軍を撃破。魔都と化した首都ウィンダムに於いて、互いの国家の存亡を賭してガニシュカ大帝と激突する。グリフィスとガニシュカ大帝との対決に乱入してきた髑髏の騎士による剣の一閃によりガニシュカは消滅。直後、幽界と現世が混在した「幻造世界」が出現した。その影響は船に乗って妖精島を目指す旅を続けていたガッツ一行にも及ぶ。海上にて一行を狙う海賊船を迎撃。途中、辺鄙な島へ寄港するもそこに住む島民らは既に魔物へ変貌し、島の奥深くにあった古代の封印が崩れ、解き放たれた巨大な海神が暴れ狂う状況に巻き込まれる。海馬号乗員らとガッツの剣、島唯一の生存者の少女イスマと突如現れた人魚の一群によって海神は葬り去られた。海神との戦いが終わり、イスマの母とその仲間の案内を得て、一行は遂に妖精郷のあるスケリグ島に辿り着く。だが、島の住人は外部からの侵入者を拒む仕掛けを施していた。その頃、旧鷹の団団員だったリッケルトは突如出現した怪物を排除しつつ、命からがら辿り着いた王都ファルコニアで”影”の一端を垣間見、かつての「白い鷹」は過去の思い出と確信。ファルコニアに見切りをつけたリッケルトに死の危機が迫る中、唯一の家族であるエリカとの安住の地を求め、即席の仲間達と共にファルコニアを後にする。37巻収録。かつて流れの傭兵として旅していたガッツが初めて妖精と出会った際のエピソード。声優はテレビアニメ第1作・ゲーム / アニメ映画・テレビアニメ第2作。物語の舞台となるミッドランド王国を始め、大陸にある国々は、領土と信仰を巡り、何百年にわたって幾度と無く争いを続けている。太古はアニミズムが宗教の規範となっていたが、現在は法王庁を中心にした公認宗教やシャーマニズムや偶像崇拝が主流になっている。人間以外にも超自然的な生物が存在するが、現在ではほぼ姿を消している。人間社会は完全な階級制度で、農奴制が取られ、政治および法権力は貴族など特権階級の専有となっている。諸国家は主に君主制で成り立っており、周辺諸国は封建体制を執っている。貿易商などの商品取引業や銀行業務は存在するが、銀行券および紙幣といったものは見られず、金貨や銀貨などが本位貨幣となっている。科学技術の面では、大砲や火薬はすでに開発されているが、携帯用銃器類はまだ普及しておらず、戦争では剣・槍・弓矢(ボウガン)などが主力兵器となっている。船は帆船が一般的。法王庁教圏国が中世ヨーロッパをモデルとした風俗、クシャーン帝国は中世南アジアをモデルとした風俗を持つ。魔術士が製作する、精霊の力が宿った道具。魔術士でなくとも使うことができる物もある。第83話『深淵の神・2』は、欠番・未収録となっている。単行本14巻には、本作の原型となっている同名の短編が収録されている。作者が大学生時代に投稿したデビュー作で、第7回コミコミまんがスクール準入選作となり、『月刊コミコミ』(白泉社)1988年11月号に掲載された。設定やあらすじは本作の最初期に近いものとなっている。1997年10月から1998年3月までテレビアニメ第1作『剣風伝奇ベルセルク』が放送された。2012年から映画『ベルセルク 黄金時代篇』が3部作で公開された。2016年7月よりテレビアニメ第2作『ベルセルク』が放送。『剣風伝奇ベルセルク』(けんぷうでんきベルセルク)のタイトルで、1997年10月7日から1998年3月31日まで日本テレビほかで深夜アニメとして放送された。全25話。ナレーションは石塚運昇が担当。原作『黄金時代篇』を基にしたストーリーだが、オリジナルエピソードが追加されている、また一部の過激な描写が控えめに修正されている。日本テレビは本作を「世界戦略アニメ」と位置づけ、衛星放送や海外セールスを前提に、日テレグループ全額出資で製作された。放送時、予告番組として「号外!!ミッドランダム」が放送された。すべてバップから発売。他にLD版、VHS版もあり。BD版はすべてBOX仕様で発売。2012年1月に発売されたスタンダード版と、2016年4月に期間限定で発売されるスペシャルプライス版の2種類。(仕様はどちらも同じだがボックスのイラストが異なる)『ベルセルク・サーガプロジェクト』第1弾として、原作「黄金時代」編を3部作でアニメ映画化。配給はワーナー・ブラザース映画。アニメ製作はSTUDIO4℃。3作すべて新宿バルト9、ヒューマントラストシネマ渋谷他にて公開された。三浦が新規に描き下ろした女性キャラクター「クララ・ド・ポラス(Clara_de_Porras)」が「ミッドランド王国から派遣され任じられた鷹の団広報官」として、映画公式Twitterを中心に映画の情報を随時ツイートする。カプコンのアクションゲーム『ドラゴンズドグマ』とコラボした。作品の内容上、ストーリーが進展するにつれて過激な描写が増え、それに伴いレイティングも上がっている。第1作目『ベルセルク 黄金時代篇I 覇王の卵』(ベルセルク おうごんじだいへんワン はおうのたまご)は2012年2月4日よりロードショー公開。キャッチコピーは「俺たちの絆は、誰にも斬れない。」。G指定。映画観客動員ランキング(興行通信社調べ)で初登場第11位となっている。第2作目『ベルセルク 黄金時代篇II ドルドレイ攻略』(ベルセルク おうごんじだいへんツー ドルドレイこうりゃく)は2012年6月23日に公開。キャッチコピーは「訣別もまた、宿命。」。PG12指定。全国93スクリーンという小規模公開ながら、2012年6月23、24日の初日2日間で興収2,775万6,900円、動員1万9,117人となり映画観客動員ランキング(興行通信社調べ)で初登場第9位となっている。3部作完結篇『ベルセルク 黄金時代篇III 降臨』(ベルセルク おうごんじだいへんスリー こうりん)は2013年2月1日に公開。R15+指定。キャッチコピーは「すべては、因果の流れの中に──」、「あらゆる闇が―光を凌駕する」。第2作『黄金時代篇II ドルドレイ攻略』の公開に合わせて、特別番組『ベルセルク 黄金時代篇 The Beginning 貴きもの』(ベルセルク おうごんじだいへん ザ・ビギニング つらきもの)がHABを皮切りに全国各局にて放送された。第1作『黄金時代篇I 覇王の卵』をガッツとグリフィスの視点で再構成。第3作『黄金時代篇III 降臨』公開に合わせて、特別番組『ベルセルク 黄金時代篇 堕ちた鷹』(ベルセルク おうごんじだいへん おちたたか)がTOKYO MXを皮切りに全国各局にて放送された。第3作『黄金時代篇III 降臨』公開前夜に、特別番組『ベルセルク前夜祭』が放送された。発売・販売元はバップ。下記はいずれも上映当時に順次発売されたもの。2016年4月には全編を1ボックス化した期間限定スペシャルプライスBlu-ray版が発売。2016年7月より、MBSを制作局とする深夜アニメ枠・アニメイズムおよびWOWOWが同年4月より新規に立ち上げるアニメ枠・アニメプレミアにて放送。「アニメプレミア」枠では「アニメイズム」枠に先んじて放送。テレビアニメ第1作目(以下「1作目」)から約18年近く経ってからの再テレビアニメ化という事で、近年のテレビアニメでも導入例が進む3DCGをメインとした作画が成されている(従来の手描きセルタッチ2DCGとのハイブリッド)。スタッフは音楽を除き、劇場版・1作目から完全に一新、メインキャストについては劇場版の出演者が引き続きキャスティングされるが、ナレーションは1作目から引き続き石塚運昇が行う。本作では「黒い剣士」となって以降のガッツをアニメ作品では初めて本格的に描いている。監督としては「黄金時代」篇も作りたかった意向もあったが、諸々の事情により「断罪篇」を中心に構成する事となった。なお黄金時代篇もオープニングで「触」を経て「黒い剣士の旅立ち」までが、本編中にも「ガッツの脳裏に浮かぶ過去の残像」という形で適宜イメージショット的に描かれる。第1作では登場しなかったパックも第1話から登場、本作より登場するイシドロと合わせ、原作に存在するも過去のアニメ作品では殆ど無かったコミカルでギャグっぽい演出も随所に描かれる。2016年9月16日、最速局(WOWOW「アニメプレミア」枠)で第12話を放送終了後、2017年春より「次篇」(第2クール)放送予定と発表。現在鋭意制作中。序盤は原作第1・2話(「黒い剣士」篇の冒頭)と「断罪篇 縛鎖の章」を併わせたアレンジストーリーが展開される。前述したパックに聖鉄鎖騎士団一行にイシドロとシールケも第1話冒頭より登場。(特にイシドロとシールケは原作の構成のままだと、かなり後の登場になってしまうためと思われる)「使徒」はこの時点では登場せず、彼ら絡みのストーリーも割愛される。(「ロスト・チルドレンの章」は丸ごと割愛)第3話では三浦原案によるオリジナルストーリーとなり、ガッツの目的の一端(「使徒」を狩る事)が明かされる。第4話からは本格的に「断罪篇」に突入、第12話まで「生誕祭の章」が描かれた。第7話では地上波・BS-TBSにおいて、後述するwebラジオの出演者(MC日笠陽子・行成とあ)による副音声放送「ベルセルク公式WEBラジオ~狭間のラジオ出張版~」を実施。地上波・BS放送版では規制されていた一部表現をオリジナルのまま収録した「規制解除版」。なおDVDは発売予定なし。『ベルセルクアワー「狭間のラジオ」』のタイトルで、2016年7月21日よりdアニメストアにて配信。以降、毎月第4金曜日12時更新。パーソナリティは日笠陽子(ファルネーゼ 役)、行成とあ(キャスカ 役)。本作を元にしたカードゲーム。2003年から2004年にかけてコナミから発売された。全4弾。プレイヤーは傭兵隊長として様々なキャラクターを仲間にし、都市に傭兵を差し向け攻略することで都市を占拠し、戦利品や国を得るという内容である。レアカード40種類(パラレル仕様になっているレアカードが同絵柄で40種類)、アンコモンカード60種類、コモンカード60種類の全200種類からなる。
出典:wikipedia
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