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近鉄2600系電車

近鉄2600系電車(きんてつ2600けいでんしゃ)とは、1970年に登場した、近畿日本鉄道の大阪線・名古屋線の電車(一般車両)である。本稿では派生形式の2680系電車および2610系電車、2800系電車、2000系電車、2013系電車についても紹介する。当時の大阪線や名古屋線の急行は、2200系や2250系などの旧型車が運用されていたが、老朽化が進んでいたこと、特に2200系は戦前製で半鋼製車であることから、長大トンネル区間での保安面を考慮し、新型車を導入することになった。一方で普通列車についても大阪線旧型車の1400形や名古屋線に残った17m - 19m級車両の旧型形式の代替として冷房装置を搭載した新規系列を導入することとなった。大阪線2410系や名古屋線1810系以前の大阪線・名古屋線用一般車両では走行機器の差異で形式と運用が区別されていたが、2600番台系列および2800系の登場以降は大阪線と名古屋線の一般車両は共通設計で投入されるようになった。いずれの形式も車体設計は通勤形4扉車の2410系や1810系を踏襲し、前面には排障器が取り付けられたが、2600番台系列に関しては側窓の天地寸法がロングシートの2800系・2000系よりも80mm大きく、窓框の高さも50mm低い。落成時の化粧板の色は関西私鉄標準の薄茶色で、座席モケットはエンジ色である。2600系列は大阪線・名古屋線の急行列車用新型車両として登場し、当初は伊勢方面への観光輸送・長距離利用者の利便に応え、同時に大阪口での通勤輸送や大阪線山間部区間での地域輸送など、多目的な輸送の両立を考慮した固定式クロスシート車として製造されたが、2610系においては若干改善が図られたとはいえシートピッチ・幅ともに狭く、肘掛が省略されたため構造的に問題のあったクロスシートであった。名古屋線急行で多用されていた2800系や2000系においてもトイレが省略されたことで急行運用の際に問題が生じてきており、3扉転換クロスシートの車内設備を備えた5200系や4扉デュアルシートの車内設備を備えた5800系L/Cカーが登場した後は固定クロスシート車のロングシート化、ロングシート車のトイレ増設、L/Cカー改造などの各種改造を経て現在でも多数の車両が在籍している。2600系は、1970年に4両編成2本と2両編成2本が近畿車輛で製造された。電算記号(他社でいう編成記号)はQである。車内設備は、座席は4人掛け対面式固定クロスシートで、扉間に2ボックスが設置された。4扉とクロスシートの両立のため、ボックス長は1,320mmで国鉄近郊形車両(当時の標準1,420mm)よりも狭く、シートは肘掛が省略され、背摺りもロングシート並みに低い設計であった。座席表地はビニールクロスである。扉部分には団体専用列車運用を想定して収納式補助席も設けられており、補助席使用時には乗降扉は700mmしか開かないようになっていた。冷房装置は搭載せず、ラインデリアを装備した。トイレはク2700形とサ2750形に和式が1箇所ずつ設置され、処理方式は貯蔵タンク式である。また、トイレや運転席のないモ2650形は定員210名と当時国内最大を誇った。これはモ2660形、モ2680形も同様である。駆動装置はWNドライブで、主電動機は三菱電機MB-3110-A (155kW) を装備し、制御装置は三菱製ABFM-214-15-MDH電動カム軸式抵抗制御(モーター4台制御)で各電動車に搭載した。これらは2400系以来採用されているものである。台車は2410系と同様の近畿車輛製シュリーレン式空気バネ台車のKD-66系である。集電装置は下枠交差式でモ2650形に2台、モ2600形のT車側に1台装備した。ブレーキ(制動)方式はHSC-D (発電制動・抑速制動付き) 電磁直通ブレーキである。空気圧縮機はク2700形とサ2750形、電動発電機はク2700形に搭載した。性能面では起動加速度2.5km/h/s、最高速度110km/hを確保している。1979年に冷房装置が装備され、同時に座席の背ずりを高く改修し、ビニールクロスの座席表地はモケット化され、一部座席はボックス長を広げている。1989年から車体更新工事を行い、トイレが5200系に準ずるものに改良され、方向幕装置の取り付けも行われた。なお、本系列は繁忙期の団体列車運用を考慮し全座席クロスシートで残された。新造から5200系登場までは後述の2610系や2680系とともに、大阪・名古屋 - 伊勢間の急行を中心に、1976年3月のダイヤ変更まで設定されていた名阪直通急行などの長距離急行の運用に多用された。1979年に全車両が富吉検車区に転属して以降は名古屋線運用が多くなり、1998年には2601F・2604Fは再び大阪線高安検車区所属に変更された。以降はラッシュ時や検査代走、繁忙期の団体運用以外は予備車扱いとされて運用が少ない状態が続いたが、2603Fは他形式併結の4・6両編成で急行・準急に引き続き運用された。2002年2月から同年3月にかけて2601F・2602F・2604F、2004年1月に2603Fが廃車解体されて形式消滅している。廃車後、ク2700形とサ2750形が装備していたKD-66Cは、1200系(現・1201系)の台車更新用に転用されている。2680系は、1971年に近鉄一般車では初の冷房車として、3両2本の計6両が製造された。電算記号はX。車内設備は2600系に準拠して補助席も装備しており、トイレはク2780形に設置している。冷房装置は8,500kcal/hの集約分散式ユニットクーラーを1両に5台設置し、これにラインデリアを併設したほか、熱交換型換気装置(ロスナイ)も1台設置されている。本系列以降の一般車では新製冷房車に限り室内は平天井構造となっている。駆動装置はWNドライブで、主電動機は三菱電機MB-3020-C (125kW) を装備し、制御装置は三菱電機製ABF-178-15MDH電動カム軸式抵抗制御(1C8M制御)であるが、これらは1971年に廃車となった10000系特急車からの流用である。直列・並列切り替えを手動で行う特急用制御装置の流用のため、主電動機4個永久直列2群の並列制御に固定されており、直並列制御は行えないようになっている。台車は新造品が用意されており、両抱き式踏面ブレーキの近畿車輛製シュリーレン式空気バネ台車のKD-72系を装着する。ブレーキ(制動)方式は2600系に準じている。集電装置はM車に菱形式を2台装備し、空気圧縮機はク2780形、電動発電機はモ2680形偶数車に搭載する。性能面では起動加速度3.2km/h/s、最高速度110km/hを確保している。1979年に2610系と同一の座席に交換され(ただし補助席は存置)、同時に方向幕装置の取り付けも行われている。1991年には車体外装材の交換と冷房装置の一部配列変更、側面方向幕設置、座席のロングシート化を中心とした車体更新工事が行われている。2683F(第2編成)は2001年に1481系の代替として鮮魚列車専用車に改造された。塗装はマルーンレッドをベースに、前面に白帯を入れて他形式と区別させた。内装はつり革関係の装備品撤去以外ほとんど手を加えられておらず、側面方向幕は撤去されたが正面方向幕は残され、鮮魚列車での運転時には「鮮魚」(漢字表記のみ)の表示を掲出して運行される。2012年10月に転落防止幌および新型ATS設置工事が施工されている。新造から名古屋線転属までは、大阪 - 伊勢間の急行を中心に、3両編成単独で準急でも運用されていた。1979年3月に名古屋線富吉検車区に転属し、名古屋線急行を中心に運用されていたが、5200系やL/Cカーの増備に伴って大半が準急・普通列車の運用のみとなり、長距離急行には検査代走などで本系列の2編成連結か他形式併結の6両編成で充当された。2002年8月に2681F(第1編成)が廃車された。製造当初より冷房装置搭載の通勤車が廃車されるのは近鉄ではこれが初めてのケースである。2610系は、1972年から1976年に4両編成17本68両が近畿車輛で製造された。当時長距離急行に運用していた2200系などの代替車種である。電算記号はX。車内設備は2600系に準拠するが各所に改良が加えられ、座席表地のモケット化や補助席を省略してボックス長を1,400mmに拡大し、背摺りの高さを当時の一般的な固定クロスシート車と同等とし、混雑対策として立席面積を当時の近鉄標準のロングシート車の5%減に留める設計を行っているが、肘掛は省略された。トイレはサ2760形に和式が1箇所設置されたが、ク2710形は省略された。処理方式は貯蔵タンク式である。冷房装置は集約分散式ユニットクーラーで他にラインデリア、熱交換型換気装置が装備されている。なお、冷房装置は最初の6編成 (2611F - 2616F) は5台搭載の個別カバーだったが、1973年製の2次車以降は容量を10,500kcal/hに増大した新型とし、4台搭載の連続カバーになった。同時に新製時から前面方向幕も装備されるようになった。性能は2600系と同一であり、駆動装置や主電動機、制御装置、ブレーキ方式、集電装置の配置 (本形式では菱形式) も2600系に準じている。台車は2680系と同一の近畿車輛製KD-72系(電動車はKD-72Dを、付随車はKD-72Eを装着)を採用したが、ク2711 - ク2716とサ2761 - サ2766の12両はKD-66Cを装着し、ク2721 - 2724とサ2771 - 2774の8両は2200系が使用していた金属バネ台車の近畿車輛KD-49Cを流用した (後年空気バネ台車に交換) 。2625F以降は電動車をKD-72Fへ、付随車はKD-72Gへ変更された。いずれの台車も両抱き式踏面ブレーキである。空気圧縮機と電動発電機はク2710形に装備した。新造から5200系登場までは2600系や2680系と共に大阪線・名古屋線急行車両の主力として大阪・名古屋 - 伊勢間や1976年3月まで設定されていた名阪直通の急行や区間快速急行、快速急行を中心に運用され、乙特急よりも停車駅の少ない臨時列車「高速・伊勢志摩」号でも運用されていた。基本的には各線の2両編成車を連結した6両編成で運転されていた。新造配置は全編成明星検車区であったが、1991年に2611F・2622F - 2625Fが富吉検車区へ所属変更されている。大阪線で運用されていた2626F・2627Fは1997年のL/Cカー改造後に名古屋線富吉検車区へ転属となり、試作改造L/Cカーの2621Fも同時に富吉検車区へ転属している。なお、車体更新を受けた後もL/Cカーの投入まで名古屋線に所属していた2611F・2625Fは明星検車区に、2622F - 2624Fは高安検車区に転属となったが、鮮魚列車の予備編成として高安検車区に配置されていた2612F・2613Fも含めて、2002年までに明星検車区に所属変更されている。1991年から1997年にかけて車体更新工事が行われた。内容は車体外装の交換と方向幕の装備、1230系に準じた内装材の交換とトイレの改修、座席のロングシート化が中心となっている。初期車が多数在籍していた大阪線所属の14編成から先に着手しており、ロングシートの袖ひじ掛けは最初に車体更新された2611FのみGTO-VVVFインバータ制御車と同一品であるが、以降の編成は界磁チョッパ制御車などに近いパイプ式の旧式ひじ掛けとなった。その他、ク2710型に搭載されていた空気圧縮機はサ2760形に大容量のものを搭載して集約したほか、分散式冷房装置を搭載する2611F - 2616Fは車体更新の際にモ2660形の冷房装置の配列を一部変更している。名古屋線所属の3編成は後述のL/Cカーに改造された。2000年から2015年12月にかけて全編成に2回目の車体更新(B更新)が行われている。主な内容は車体外板・内装材の新品交換と転落防止幌・雨樋取付の他に、2621F - 2624Fは付随台車が空気バネのKD-64Aに交換された。2014年以降にB更新を受けた2624F - 2627Fはサ2760に設置されているトイレが洋式化された。2001年以降の更新車ではL/Cカーと同じ内装材に交換された。座席モケット交換は省略されていたが、2013年以降に検査出場した一部編成は座席モケットが交換された。2006年以降に更新された2617F・2619F - 2626Fは内装更新の仕様変更が行われ、座席モケットやブラインドカーテンを含めた内装材が7020系および5200系更新車と同一品に交換された。2006年に更新された2619F・2620Fでは側窓の一部が大型の固定1枚窓に交換され、2008年以降の更新車ではク2710形連結側車端部に車椅子スペースが整備された。2013年以降は2621F・2625F - 2627Fのパンタグラフが下枠交差型に交換されている。1996年に2621F、1997年に2626F・2627Fの4両編成3本が車体更新の際にL/Cカーに改造された。座席を昼間時はクロスシート、ラッシュ時はロングシートに切り替えできる画期的な座席を導入したもので、2621Fでの試用を経て、新造された5800系および量産改造車を導入することになった。試作車の2621Fとは異なり、2626F・2627Fは仕切り壁の幅が広げられ、客室側窓のロールカーテンはフリーストップ式に変更し、側面二枚窓中央のサッシの車体側は黒く塗装されている。2011年から2012年1月にかけて車体側面窓下に貼られていたL/Cマークが検査時の車体再塗装の際に撤去されているが、車体前面のエンブレムは存置されている。L/Cカー仕様の編成は2008年から2015年にかけて行われているが、更新内容は3編成で異なる。第1陣として2008年には試作車の2621Fに2回目の車体更新(B更新)が施工された。更新内容は以下の通り。2015年5月には量産改造車の2626FにB更新が施工された。更新内容は2621Fに準拠するが、転換装置とシートは更新以前のものを踏襲しており、車端部ロングシートのヘッドレストは存置されている。2015年12月には量産改造車の2627FにB更新が施工され、2015年12月21日に高安検修センターを出場した後、同年12月23日には営業運転に復帰した。2016年4月現在のところ、本系列の廃車は発生しておらず、製造された全17編成が現存している。2800系は1972年から1979年にかけて近畿車輛で製造された2610系のロングシート版である。電算記号はAX。大阪線2430系に落成当初から冷房装置を搭載したもので、冷房装置は集約分散式ユニットクーラーで他にラインデリア、熱交換型換気装置が装備されている。なお、冷房装置は最初の4編成 (2801F - 2804F) は5台搭載だったが、1973年製2805F以降は容量を増大した新型とし、4台搭載になった。座席はロングシートで、トイレは当初全編成で省略された。増備途中から設計変更が行われ、製造当初は行先表示器を装備していなかったが、1973年製の2805F以降から前面方向幕も装備されている。この関係で1977年製の2814Fまでの車両では大型行先標取付ステーが省略された(1978年から1979年に増備された2815F - 2817Fでは設置)。1976年製造の2812F以降は座席のひじ掛けが湾曲したものに変更され、座面を低く、奥行きを広くして座り心地を良くした。1977年製の2814F以降はロールカーテンが一段階ストップ式から三段階ストップ式に変更されている。性能は2610系と同一で、主電動機や制御装置、ブレーキ方式も同系に準じている。台車は2610系と同じくKD-72系(電動車はKD-72Bを、付随車はKD-72Cを装着)採用し、サ2963以降のT車台車はKD-72Eに、最終増備車の2816F・2817FはM車・Mc車をKD-87へ、T車・Tc車をKD-87Aへそれぞれ変更された。空気圧縮機はク2900形とサ2950形、電動発電機はク2900型に装備したが、1975年製の2809Fは他の4両編成と若干仕様異なり、南大阪線6200系と同様にT車を抜いた3両編成運用も考慮してサ2959形には空気圧縮機が省略されている。集電装置は菱形式で、2両編成はモ2800形に2台、3両編成と2809Fがモ2800形の運転席側に1台とモ2850形に2台、4両編成はモ2800形のパンタグラフが連結側にあり、モ2850形は2台装備するが、1979年製の2816F・2817Fはパンタグラフが下枠交差式に変更された。1993年から1998年にかけて全編成に車体更新工事が実施され、車体外板と内装材交換の他に側面方向幕も全車に装備された。1998年に施工された2816F・2817Fは雨樋取付および車内乗降扉床面のノンスリップ加工が行われている。分散式冷房装置を搭載する2801F - 2804Fは車体更新の際にモ2850形の冷房装置の配列を一部変更している。一部の4両編成は後述のL/Cカーに改造された。2008年3月から2回目の車体更新工事(B更新)が開始され、2016年4月までに2801F - 2816Fが更新を完了している。主な内容は2008年以降の2610系B更新車と同一で、転落防止幌およびク2900形連結側の車椅子スペースも設置されている。1989年に2817F、1997年から1998年3月にかけて後述のL/Cカーに改造された3編成のサ2950形に急行での運用を考慮してトイレが設置されている。後述のL/Cカー編成についてはB更新時に洋式化された。その他の13編成には2016年現在でもトイレが設置されていない。2013年以降、従来ひし形パンタグラフを装備していた2811F・2813Fのパンタグラフが下枠交差型に交換されている。1997年から1998年3月にかけて2811F・2813F・2815Fの4両編成3本がL/Cカーに改造された。本系列では中間車連結面の窓を封鎖して2610系2626F・2627Fと仕様を極力統一した。2010年7月から2011年12月にかけて車体側面窓下に貼られていたL/Cマークが検査時の車体再塗装の際に撤去されているが、車体前面のエンブレムは存置されている。L/Cカー仕様の編成では2014年5月から2015年4月にかけてB更新が施工された。 2610系2621Fとは異なり、車端部のヘッドレストは残され、座席や転換装置はB更新以前のものを踏襲している。3両編成の2801F - 2804Fは1998年以降は明星検車区に配置されている。落成当初大阪線所属であった4両編成の2809F・2811Fは、2809Fについては2006年7月にサ2959を抜いた3連化の上で高安検車区から明星検車区に、2811Fについては先述の車体更新・L/Cカー改造を施工後に富吉検車区へ転属している。落成当初名古屋線所属であった2813F・2815F・2816F・2817Fは、5200系の増備に伴って1990年に高安検車区へ転属したが、2813F・2815Fは先述の車体更新・L/Cカー改造を完了後に高安検車区から富吉検車区へ転属した。2817Fについては2002年に明星検車区へ所属変更された後、2004年3月に1000系1002Fの廃車代替として明星検車区から富吉検車区に転属したが、2014年9月のダイヤ変更で名古屋線急行の運用変更に伴って富吉検車区から明星検車区に再度転属している。2013年6月には2両編成の2812F・2814Fが1810系1822F・1823Fの廃車代替のために、高安検車区から富吉検車区に転属となった。2006年7月に先述の2809Fの3連化・名古屋線転属により、編成から外されたサ2959は2800系では初の廃車・除籍となり、塩浜検修車庫で解体された。一般車における新製冷房車の廃車解体は同年5月に廃車解体された奈良線8000系8076F・8077Fのモ8276・モ8277以来5度目で、大阪線・名古屋線所属の機器流用車ではない完全新製車両では本系列のサ2959が初の廃車解体である。実際には同時期に1810系サ1970形を脱車して3両化された2430系2444F・2445Fの他にサ1961と編成を組んでいた2430系2443Fも3両編成化が可能であったが、2443Fはサ1961を廃車の上でサ1976形と交換されたため4両編成が維持されたことや、サ1970形が1979年製と2809Fよりも車齢が4年若く、廃車とするには時期がやや早かったため、2809Fが3連化の対象になったことが挙げられる。2016年4月現在、サ2959形以外に廃車となった車両は発生していない。2016年4月1日現在、高安検車区に2805F - 2808F・2810F・2816Fの6編成、富吉検車区に2811F - 2815Fの5編成、明星検車区に2801F - 2804F・2809F・2817Fの6編成が配置されている。2両編成は2本、3両編成は5本、4両編成は10本の計59両が在籍する。なお、モ2862・2864とサ2951 - 2954・2962・2964は落成当初から欠番である。1978年に名古屋線旧性能車の代替用として製造された、1C8M制御・2M1Tの3両編成で、全車名古屋線所属。車体は同時期に製造されていた2800系後期車2815F以降と同一である。電算記号はXT。本系列と同様の機器流用車である2470系および1000系の新製時から冷房装置を搭載した車両または2680系のロングシート仕様と言える。トイレは当初全編成で省略された。なお、2000形という形式番号は過去に1930年製の参急デニ2000形、次に1948年製の大阪線用・運輸省規格型20m3扉車で使用されており、本系列は3代目ということになる。主電動機は10100系特急車の廃車発生品を出力増強(125kWから132kW)の上で流用しているが、一方で主制御器は日立製作所MMC-HTB-20E型が新製されM車に搭載。集電装置はM車に、10100系から流用した東洋電機製造PT-4203が2基搭載されたが、1979年に増備された車両は新造された下枠交差形の東洋電機製造PT-48に変更されている。空気圧縮機はク2100形に、電動発電機はモ2000形奇数車に搭載した。台車は流用品、新造品を問わずにいずれも空気バネ台車であるが、2001F・2003Fでは電動車も10100系の近畿車輛KD-41Jを最小限の改造と整備の上でそのまま流用、第3編成以降では、制御車のみKD-41Lを流用され、電動車は新設計の近畿車輛KD-85が新造された。2005F以降のク2100に装備されていたKD‐41L台車は2003年から2007年3月にかけて廃車発生品のKD‐64Aに全て交換された。全車名古屋線用として製造されたが、性能面や制動方式は2470系や2680系と同一であることから、一部編成は当初大阪線所属の3両編成形式の冷房改造による車両不足の代走として大阪線の各列車に運用されたこともあった。1996年から1999年にかけて全編成に車体更新工事が施工され、側面方向幕も全車に装備された。2005F - 2011F・2015F - 2023Fは湯の山・鈴鹿線用ワンマン運転対応改造も施工され、乗務員室仕切窓の小型化、客室内の乗務員室仕切扉のガラスが22000系と同様の黄土色のガラスに取り替えられている。ワンマン列車の表示は、専用の行先表示幕による表示で対応しているが、2021F・2023Fについては2007年にワンマン機器統一工事が行われ、通常の行先表示幕を併用した電光表示器が追設されている。2014年からは本形式のB更新が開始され、2016年4月現在、2005F・2007Fが更新を完了している。内容は2800系の後期更新車と同一で、ク2100形には車椅子スペースも整備されている。 1989年には2013Fク2107に急行運用を考慮して5200系(登場時)と同一仕様の和式トイレが設置された。主要駅間の区間乗車が多い普通列車での運用が大半となっていたが、大阪線所属の2610系同様に名古屋線急行車の予備編成とされており、かつては2680系と共に大阪 - 伊勢間の快速急行で運用された時期があった。名古屋線急行車の代走を務める際は、抑速制動未装備編成と併結する場合もあるために大阪線の間合い運用には充当されなかった。また、団体貸切列車や臨時列車などで湯の山線や志摩線などの通常は運転されない線区で運用された場合もあり、2013年に後述のイベント用列車に改造・2013系に形式変更されるまで、その状態で使用されていた。その他の11編成には2016年現在でもトイレが設置されていない。2007年から2013年にかけて全編成の車体連結部に転落防止幌設置が行われた。2016年4月現在、全車が富吉検車区に配置されている。前述の2000系電車の中で、トイレが設置されている2107Fが2013年に観光用列車へ改造された際に、内外装が大幅に変更され、形式を2013系に変更した事から生じた系列。大阪・名古屋寄りからク2107 (Tc) ー モ2013 (M) ー モ2014 (Mc) の編成を組む。2016年4月1日現在の配置検車区は明星検車区。2013年10月に開催される第62回伊勢神宮式年遷宮に合わせ、同年3月に50000系の新造投入、および2012年8月から2013年7月にかけて23000系のリニューアルが行われたが、これと並行して式年遷宮の多客期に伊勢市駅 - 賢島駅で専用列車を運行する計画が持ち上がり、開発プロジェクトが2012年末にスタートした。プロジェクトのメンバーは近鉄グループの総力を結集し、近鉄の企画統括部営業企画部と技術管理部が企画を、大阪輸送統括部工機部検修課が工事図面の作成から施工管理を担当、デザインはアド近鉄株式会社、内装品の設計や製作は株式会社近創、車両改造は近鉄車両エンジニアリング株式会社が担当した。検討段階では各地の輸送統括部事業課などの現業部門からも意見を幅広く集約し、計画からおよそ9ヶ月という短期間で企画・設計・材料手配・施工を進め、式年遷宮の時期である2013年10月には営業運転開始にこぎつけている。開発プロジェクトでは、志摩地域の魅力を再確認することから始まり、地元自治体の志摩市関係者と共に志摩市の見所を回り、豊かな自然や海の幸などを楽しみ議論を重ね、開発コンセプトは次のようになった。愛称は、にぎやかで楽しい多彩な車両空間かな、自然と人が集まり、わいわい賑やかに楽しんでいただくと言うコンセプトにふさわしい名称として「つどい」に決定した。開発コンセプトと使用条件から、改造方針が次のようになった。これらの仕様を満たす車両として、3両編成でトイレを備えた車両である2000系2107Fが選定された。 本系列は大阪線・名古屋線共通仕様の通勤車を改造種車としており、起動加速度切り替え機能の追加を除き主要機器には2000系時代からほとんど手を加えられていないことから、車両性能も全く同一であり、全線のホーム有効長が3両編成以上であれば信貴線を除く標準軌全線で運用可能な性能を有している。車体構造は車内設備の関係や定員80名を確保するために、各車の乗降扉を片側4ヶ所から1ヶ所とされたが、中間車のモ2013形は機材搬入時の業務用扉として片側1ヶ所が残されている。側扉を撤去した部分のうち、座席スペースとなる部分には固定窓が新設されている。方向幕装置は前面・側面共に全て撤去された。車体連結部には棒状の転落防止幌を装備する。外観の塗装はシルキーホワイト1色塗装を基調とし、伊勢神宮や海の幸など、伊勢・鳥羽・志摩の魅力をイラストで表現したものとしている。車内は天井をオレンジとグリーン、側壁の化粧板を木目調とされ、床面は伊勢エビやフグなどの伊勢志摩の特産品をモチーフとした柄や色鮮やかなカーペットを敷きつめて、キュートかつ賑やかな雰囲気とした。乗務員室についても、ブルーの濃淡3種の化粧板を使い分け、観光列車らしい雰囲気とされた。座席スペース1号車の半室24席、2号車の賢島方車端部8席、3号車の48席を合わせて座席数は80席となっている。座席は窓向きに配置され、景色を見ながら飲食を楽しめるようにテーブルを設けた。1両目は半室を座席スペースとして客室中央部をガラスで仕切り、「風のあそびば」と名付けられたフリースペースを設置。扉部分には、スリットと床面までの大型ガラス (高さ約1700mm、幅約600mm) を設置した。スリットから入る爽やかな風を感じながら景色を楽しめるようにしている。側扉は残されており、車庫の入庫時や悪天候時には完全に締め切る事が出来る。車内はカラフルかつユニークな形状の座席を配置し、天井は空をイメージしたブルーで、側壁の化粧板は木目調とされた。床面には色鮮やかなカーペットが敷かれ、明るく楽しい空間を演出した。各部には波形手すり「クネット」を配して安全面にも配慮し、アクセントとした。トイレは従来の和式から、5200系更新車と同等の洋式に改造され、青色の濃淡3種の化粧板を用いて海中をイメージした「うみのトイレ」とされた。2両目はバーカウンターや物販テーブルがあるイベントスペースになっている。各種催しが出来るように、座席スペースは車両両端に配置、広いイベントスペースを確保した。イベントスペースには側壁のスペース全体に受け金具を設け、着脱式テーブルを装備し、催しに応じて自在に変更する事が可能で、使用しない場合は折りたたんでバックヤードに収納する事も出来る。バー・カウンターでは志摩市、志摩市観光協会、志摩市商工会の協力を得て志摩地域の食材や特産品を販売した(2015年3月まで、その場で飲食も可能であった)。2015年度からは通常運転日に海のあそびば(ボールプール)、ゆらゆらハンモックを設置、カウンターでは伊勢志摩の食材を用いたアイスクリーム、ロールケーキほか、ソフトドリンク、ビールなどを販売している。一部の日程で海女、ご当地キャラクターとの記念撮影会、トークショーなどの特別イベントも開催している。車内の天井は太陽をイメージしたオレンジ色で、側壁の化粧板は木目調とされた。床材は海をイメージした青色の床敷物であり、中央部にはスペイン割タイル調のデザインシートを貼りつけた。放送とAV関係はバー・カウンターに3両一括の車内放送用マイクを追加で設置し、2号車専用のイベント用放送装着であるワイヤレスマイクシステムを既存の放送回路と独立させた4個のスピーカーと共に新設し、映像視聴を可能とする32インチの液晶ディスプレイを車内中央部に新設した。大阪・名古屋方車端部には車椅子スペースが設置され、非常通報装置 (通話式) を併設した。3両目は全て座席スペースとされた。乗務員後方には「こども運転台」を設置し、運転士気分が味わえるようにしている。運転台機器は廃車となった1810系1823Fのモ1823形からマスコンと制動弁が流用された。ここまでの大阪線・名古屋線用抵抗制御通勤車(1470系以前を除く)の基本性能は、主電動機出力の差に関わらず起動加速度(高加速時)=2.5km/h/s(MT比1:1)・3.2km/h/s(MT比2:1)、常用減速度=4.0km/h/s、営業最高速度=110km/hとされている。ただし、大阪線の急勾配区間を走行可能なのは、155kWモーター車はMT比1:1、125kWまたは132kWモーター車はMT比2:1以上の、全車抑速ブレーキ付き編成に限られる。歯車比は155kW(MB-3110系)が4.61、125kWまたは132kW(MB-3020系)が5.47と差があるが、155kWモーターは低回転高トルク型なので、定格速度(全界磁で各々49.0km/hと46.5km/h)や走行特性は類似している。また、155kWモーターは弱め界磁制御領域が広く、これによってもMT比1:1で高速域は125kW車の2M1T編成と同等になっている。

出典:wikipedia

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