カレイ(鰈)は、カレイ目 カレイ科に分類される魚類の総称である。砂や泥の海底に生息し、海底に潜むのに適した平たい体をしており、目が体の右側の面に2つともある特徴的な形態をしている。北極海、太平洋、インド洋、大西洋の沿岸の浅い海から水深 1000 m の深海までに生息する海水魚。汽水に生息する種もいる。5亜科から7亜科に分類され、世界で100種ほどが知られる。日本近海で獲れるものでは、マガレイ、マコガレイ、ババガレイ(ナメタガレイ)、ホシガレイ、メイタガレイ、アカガレイ、イシガレイ、オヒョウなど数十種が含まれる。体は平たく、両目は、ヌマガレイなどの一部の例外を除き、原則として体の右側の面に集まっている。逆にヒラメ類では、目は体の左側側面に集まる。しかし、個別の個体では偶発的に逆となる変異現象(reversal of sides)がある。両目のある側を上にして海底に横向きになり、砂や泥に潜るなどして潜む。体の目のある側は黒褐色から褐色。特有の斑点を持つものもある。この体色は体表にたくさん散らばっている色素細胞である黒色素胞(メラノフォア)の大きさを変えることにより、周囲の環境に合わせて変えることができ、保護色となる。両目のない側は白色。背ビレと尻ビレが長く、背ビレは頭部からはじまり尾ビレの根元まで、尻ビレは、頭部のそばにある小さな腹ビレから尾ビレの根元まで続く。幼生は目が普通の魚と同様に左右に分かれて付いており、体も平たくない。成長とともに変態し、目がだんだんと右側に移動していき、体が平たくなり、また浮き袋がなくなり底生の成体となる。カレイは概して長寿命で、ヨーロッパ産の1種 プレイス () で50年、オヒョウで40年などの記録がある。主に肉食性で、小魚や海底の無脊椎動物を食べるが、似たような外見でフィッシュイーターであるヒラメとは異なり、捕食行動はやや大雑把である。そのため、ヒラメ釣りでは生き餌の小魚や俊敏な動きのルアーを用いるのに対し、カレイ釣りではゴカイ・イソメのほか、鈍重な動きのワームを用いる。日本語の「かれい」は「唐鱏」(からえい)または「涸れ鱏」の転訛とされる。「鰈」の「枼」は葉に由来し薄いものの意。王が魚を半分食べたところを水に放すと泳ぎだしたとの中国の故事から「王余魚、王餘魚」とも書くが、ヒラメをも含めた言い方である。このほか「鰕魿」、「嘉列乙」、「嘉鰈」、「魪」、「鮙」、「鰜魚」などの漢字表記もある。漢名は「鰈」であるが、ヒラメとの混称で「偏口魚」、「比目魚」などとも呼ばれる。カレイはフランス語ではリマンド ()。英語では、カレイ、ヒラメ、シタビラメなどカレイ目の魚を " と総称する。そのうち、カレイ、ヒラメは「」と呼び、体の右側に目が寄っているカレイ科などの魚を、「」、ヒラメ科、ダルマガレイ科などの目が左側に寄っているものを「」と呼ぶ。カレイ科のうち、オヒョウ類を特に「」と呼ぶが、その区別はあいまいである。また、ウシノシタ科などに用いられる「」を名の一部に持つカレイ科の魚も少なくない。カレイ科は5亜科から7亜科に分けられる、主な種は下記の通りである(属、種はともに一部)。カレイ目には、カレイ科以外でも「〜カレイ」の名で呼ばれる種は多い。ヒラメ科のアラメガレイ、テンジクガレイ、メガレイ、ダルマガレイ科のダルマガレイ、トゲダルマガレイ、コウベダルマガレイ、ヤリガレイなど。これらはヒラメを参照。また、地方名ではウシノシタ科のクロウシノシタをスジガレイやニジリガレイなどと呼ぶ例もある。カレイ亜科 学名 "ツノガレイ属 学名 "
ヒレグロ属 学名 "" 属ババガレイ属 学名 "ヌマガレイ属 "イシガレイ属 学名 "メイタガレイ属 学名 "ヤナギムシガレイ属 "ムシガレイ亜科 学名 "ムシガレイ属 "アカガレイ亜科 学名 "アカガレイ属 学名 "
体高が低く、片方の目が頭部の上端に寄っている。口が大きい。オヒョウ亜科 学名 "オヒョウ属 学名 "マツカワ属 学名 "アブラガレイ属 "サメガレイ属 "カワラガレイ亜科 学名 "カワラガレイ属 学名 "トウガレイ亜科 学名 "トウガレイ属 学名 "パラリクトデス亜科 学名 "パラリクトデス属 学名 "白身が美味で、食用にする。日本では、刺身 (新鮮な物に限る)、寿司、煮付け、焼き物、揚げ物などさまざまな料理に用いられる。また、冬のカレイ、特に産卵前の時期のメスは大きな卵巣をもっており、子持ちガレイと呼ばれ、甘辛く煮付けたものが日本の冬の味覚として好まれる。干物、特に一夜干しもよく行われる。日本料理では多くの場合、魚の頭を左に配膳するのに対し、頭を右に配膳する珍しい魚でもある。中華料理では、唐揚げ、蒸し魚、煮魚などとして食べられている。またソウハチガレイ、ババガレイの干物は数ある魚類の干物の中でも非常に美味である。カレイは、浜田市(島根県)の市の魚に指定され、「どんちっちかれいカレー」というレトルトカレーが発売された。カレイは人気の高い食用魚であるが、寿命が長い分、成長が遅く、大きく育てるには長い年月が必要であるため、養殖に適しているとは言いがたい。そのため、出荷サイズまでの養殖はほとんど行われていないが、親魚から採取した卵を孵化させ、稚魚になるまで育ててから放流する試みが行われ、種類によっては一定の成果を得ている。特に市場価値の高いマツカワなどは2000年代から養殖も行われている。
出典:wikipedia
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