りんかい線(りんかいせん)は、東京都江東区の新木場駅と品川区の大崎駅を結ぶ東京臨海高速鉄道 (TWR) の鉄道路線である。計画・開業時の路線名は臨海副都心線(りんかいふくとしんせん)だったが、2000年からは一般公募によって決定された「りんかい線」を案内に使用している。大崎駅で接続する東日本旅客鉄道(JR東日本)埼京線・川越線と相互直通運転を行っている。大半の区間が地下にあるが、国土交通省監修の統計資料では地下鉄として扱われていない。ただし、日本地下鉄協会サイトの日本の地下鉄ページには、民営・準公営(第三セクター)地下鉄一覧に東京地下鉄や埼玉高速鉄道、東葉高速鉄道などとともに掲載されている。新木場 - 東京テレポート間は高度成長期に東京外環状線の一部として計画され、湾岸部の海底トンネル工事も完了していた旧国鉄京葉貨物線のうち、国鉄時代に旅客線に転用されず、国鉄分割民営化後は国鉄清算事業団が所有していた新木場 - 東京貨物ターミナル間の一部を東京臨海副都心地区の開発と同地区での開催が予定されていた世界都市博覧会(1995年開催中止決定)に伴う旅客輸送のために旅客線として開業したものである。東京貨物ターミナル方面から分岐する品川埠頭分岐部信号場 - 大崎間については新規に工事を行った上で延伸開業した。なお、同じく工事が終了していた品川埠頭分岐部信号場 - 東京貨物ターミナル間は、東京貨物ターミナルの東側に車両基地(東臨運輸区)を設置した上で回送線として利用されている。また新木場駅の蘇我方ではJR東日本の京葉線と線路が接続されている。東京テレポート駅 - 品川埠頭分岐部信号場 - 東京貨物ターミナル駅(東臨運輸区)を結ぶ海底トンネル・東京港トンネルは旧国鉄の京葉貨物線の一部として建設されたもので、沈埋工法で建設されたためにトンネル断面形状はボックスケーソンの四角形となっている。一方、りんかい線開業に伴って新たに掘削された品川埠頭分岐部信号場 - 天王洲アイル駅間についてはシールド工法で建設されたため、トンネル断面形状は円形である。両線の分岐点である品川埠頭分岐部信号場でトンネル断面形状が変化する。また、2020年の東京オリンピックに向けて、東京臨海副都心地区周辺にオリンピックのための競技場が建設される予定であることから、オリンピックのためのアクセス鉄道にもなる予定である。大崎からJR埼京線に直通し、川越線の川越駅まで相互乗り入れを実施している。これにより、りんかい線新木場駅から埼京線経由で川越線川越駅までは一つの運転系統として成立している。りんかい線内は新木場駅 - 大崎駅間の全線を通して運転する列車のほか、八潮車両基地への出入りのために東京テレポート駅始発・終着の列車も設定されている。日中は1時間あたり川越駅発着の快速(りんかい線内は各駅停車)が3本、新木場駅 - 大崎駅間の各駅停車が4本の計7本が運転されているが、運転間隔はパターン化されていない。りんかい線内では快速(Rapid)および通勤快速(Commuter Rapid)を含めて全列車が各駅に停車する。10両編成化に伴い、自社車両だけではなくJR埼京・川越線系統の車両もりんかい線内での折り返し運転に使用されている。東京ディズニーリゾート玄関口の京葉線舞浜駅への短絡ルートとして、時折JR東日本中央線や東海道線などからりんかい線を通り、京葉線へ直通する団体客向けの臨時列車が運転される。混雑が予想される日に特別ダイヤを組んで対応することが大崎開業(2002年12月)より前はたびたびあったが、大崎開業後はあまり実施されなくなった。ただし、大晦日にはJRからの直通臨時列車が設定される場合もあるほか、東京湾大華火祭、コミックマーケット期間等にも臨時列車が設定される。2014年3月以降は、全電車4ドア車での運行となっている。このほか、臨時列車や団体専用列車として183系やE257系、485系のお座敷列車「華」、検測車のE491系が乗り入れたことがある。りんかい線の地下区間は、トンネル内径が広く非常時に列車側部に脱出することが可能なため、列車の先頭部と最後部に非常時脱出用貫通扉を装備していない系列であっても地下鉄等旅客車であれば走行は可能である。女性専用車は、埼京線と同じく、7時46分 - 9時41分に大崎駅を発車する新木場方面行全列車と22時34分以降に新木場駅を発車する大崎方面行全列車で、ともに平日のみに設定。設定車両は新木場方先頭車両である10号車。全線開業以降臨海副都心や品川、江東湾岸地区の開発により、利用者数は増加傾向にある。大人普通旅客運賃(小児半額・ICカードの場合は1円未満切り捨て、切符購入の場合は10円未満切り上げ)。2014年4月1日改定。りんかい線は、大崎駅経由でJR埼京線と相互乗り入れを行い、新木場駅でJR京葉線に乗り換える乗客も少なくないにもかかわらず、りんかい線と京葉線との直通運転は実施されていない。これは、常時直通運転させるためには多額な設備投資が必要になることや、りんかい線が建設費の償還のためJRより相当に割高な運賃を設定しており、JRとの運賃配分で問題が生じやすいためである(特に、後述の交通系ICカード利用時の運賃計算)。京葉線が通る千葉県は、りんかい・京葉線直通で、ライナー(乗車券のほかにライナー券数百円必要)を走らせ、そのライナー券にJRとりんかい線の運賃の差額を上乗せする形で、この問題を解消しようと試みている。京葉線との直通運転が行われた場合、東京メトロ東西線の一部列車と同様に、事実上両側をJR線に挟まれた乗り入れになるため、不正乗車が多発する懸念がある。また、池袋駅などJR東日本の駅から海浜幕張駅などJR東日本の駅(いずれも直通運転が行われた場合りんかい線との共用駅となる駅を除く)まで直通電車を利用するなどして途中で改札を通らずにSuicaなどの交通系ICカード利用で乗車した場合、東日本旅客鉄道株式会社ICカード乗車券取扱規則第63条(2)の規定により全線JR東日本線を利用したものとみなして出場駅で運賃が引き落とされる。そのため、現状では、りんかい線とJR京葉線の直通運転は運賃の回収が確実な団体客向けの臨時列車のみとなっている。なお、JR東日本が計画している「羽田空港アクセス線」(後述)では、東京テレポート駅に向かう「臨海部ルート」において、京葉線への直通が想定されている。これに関連して、東京都などが保有するTWRの株式をJR東日本が買収する意向であることが報じられている。だが東京臨海高速鉄道側はそれを否定している。発車メロディや操作用のスイッチなどは、JR東日本で使用されているものと全く同じで、JRと共用している大崎以外では基本的に東洋メディアリンクス製の「Water Crown」「Cielo Estrellado」「Gota del Vient」を使用しており、操作方法もJRと同じである。しかし、基本的に発車メロディは時間の関係などであまり長く流れないことが多い。駅自動放送は大崎方面を長谷川浩大、新木場方面を岡浩子が担当している(東京メトロの大抵の路線と同じ組み合わせ)。埼京線直通開始以前は大崎方面を村山明、新木場方面をよしいけいこが担当していた。2000年、運輸省(現国土交通省)運輸政策審議会答申第18号において、「東京臨海高速鉄道臨海副都心線の建設及び羽田アクセス新線(仮称)の新設」として、東京テレポート駅から東京貨物ターミナル駅を経て羽田空港に向かう路線がB路線(今後整備について検討すべき路線)として取り上げられ、「大崎方面からの直通ルートについても併せ検討する」としていた。2013年から2014年にかけてJR東日本が発表した構想の中には「羽田空港アクセス改善」があり、2020年東京オリンピックを「きっかけ」(同社社長)として本路線を羽田空港アクセス線として活用する案が提示されている。計画によると、休止中の東海道貨物線(大汐線)を活用した「東山手ルート」の他、東京貨物ターミナルから「東品川短絡線」を建設して品川シーサイド駅・大井町駅間で合流、大崎・新宿方面に直通する「西山手ルート」、東臨運輸区への回送線を複線化して品川埠頭分岐部信号場で合流、新木場方面に直通する「臨海部ルート」の3ルートを建設するとしている。2016年4月、国土交通省交通政策審議会の東京圏における今後の都市鉄道のあり方に関する小委員会は「東京圏における今後の都市鉄道のあり方について」をまとめ、京葉線・りんかい線相互直通運転化と合わせて「国際競争力の強化に資する鉄道ネットワークのプロジェクト」に位置づけられた。
出典:wikipedia
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