『時の継承者 ファンタシースターIII』(ときのけいしょうしゃ ファンタシースタースリー)は、1990年4月21日にセガ(後のセガゲームス)がメガドライブで発売したロールプレイングゲーム。海外では『"Phantasy Star III: Generations of Doom"』(―ジェネレーション・オブ・ドゥーム)として発売。なお、「時の継承者」が主題で「ファンタシースターIII」は副題である。ファンタシースターシリーズのナンバリングタイトルではあるが、時系列的に他のシリーズ作とのストーリー上のつながりが薄いため、シリーズの中では外伝的な位置づけになっている。結婚相手の選択によるストーリー分岐とマルチエンディングが本作の大きな特徴の一つである。1992年頃セガの通信ゲームサービス「ゲーム図書館」にてサウンドテストが配信されていた。1998年4月2日発売の『SEGA AGES/ファンタシースターコレクション』(セガサターン)や、2008年3月27日発売の『セガエイジス2500シリーズ ファンタシースター コンプリートコレクション』に収録されているほか、2008年4月30日よりWiiのバーチャルコンソールで配信されている(要700Wiiポイント)。世代交代によるマルチシナリオが特徴的なRPGで、近未来的な世界観を形成してきたIやIIとは趣向が変わったファンタジー路線の様相を見せながらゲームはスタートする。しかし、物語の進行に伴い、シリーズが本来もつSF的要素が顔を覗かせはじめる。主人公が各シナリオのラストで2人いる結婚相手のうち、どちらを選ぶかで次に進むシナリオが変わるマルチエンディングを採用しており、全エンディングの内容を書いて送ると抽選で景品が当たる「早解きコンテスト」が行われていた。親子3代に渡る物語としては事実上『ドラゴンクエストV 天空の花嫁』より先ということになる。双葉社から刊行されたゲームブックでは再現が困難なため、アイン→シーンの1ルートのみの話になっている。二世代目のクライマックスにおいて、今まで旅してきたこの世界が実は都市型宇宙船「アリサ3世」の中に存在している事が分かる。各世界は半球状のドーム型をしている7つの世界で構成されており、それぞれはパイプ状の通路でつながれている。各々の世界を行き来するには鍵となる腕輪が必要である。伝説の武器として、ストーリー中に登場する5人の戦士の名を冠した武器が登場する。これら武器は中盤以降で手に入るものの、その威力は総じて低めに設定されている。しかし、シナリオの進行に伴い、それぞれネイの名を冠した武器に変化し、各々のカテゴリで最強の武器となる。下記はその対応表。IIでは宝箱からの入手だったネイシリーズの武器は、本作では「ネイ」の名前が封じられており、その名が判明した時点で真の力が発揮されるという新しい解釈がなされた。他RPGで魔法に相当するテクニックは、最初からすべてを習得しており、レベルの上昇に応じて各々の効果が上がる仕組みとなっている。また、その強さの配分を変更する事で、効果を増減させられる。配分は街の「マスターの店」で変更が可能。以下はその紹介。なお、敵も主人公たちと全く同じテクニックを使用する。1000年前、人々は、今は失われた科学技術文明の中で生きていた。しかし、ある日ライアという不思議な力を持つ少女が現れる。彼女は超能力によってモンスター軍団を創造し、それらを率いて世界を席捲する。それまでの科学技術文明はライアの不思議な力の前に敗れ去り、世界中がライア軍に征服されかけていた。敗北する科学技術文明の諸国の中で、オラキオ・サ=リークが反旗を翻す。彼は科学技術文明の最高傑作であるロボット軍団で軍勢を再編し、ライア軍に反撃する。ライア軍は突然の反撃の前に後退し、オラキオ軍とライア軍で互角の戦況となった。そしてこの戦争はオラキオ軍とライア軍の双方が総力を上げての決戦で終わる。この最終決戦の中でオラキオはサイレンとミューン(共に行方不明)、ライアはエシル家の公子ルーン・ケイ・エシル(追放)と、それぞれ最も信頼する腹心を手元から失う。この戦いの戦禍により科学技術文明はその後も衰退し、人々の生活は中世レベルにまで後退した。オラキオとライアは伝承となり、この戦いでオラキオに組した陣営の人々の子孫はオラキオの民、ライア側に組した側の子孫はライアの民、とそれぞれ名乗るようになり、1000年の月日が経った。かつてオラキオが育った国で、今もオラキオの直系の子孫を王と仰ぐリーク王国の海岸に、一人の少女が打ち上げられる。彼女は記憶を全て失っていたが、その少女を拾ったリークの王子ケイン・サ=リークは彼女と結婚しようとする。その結婚式の最中に突然現れたドラゴンによって彼女は連れ去られてしまう。ケインは騎士団を率いて連れ戻そうとするが、私憤で軍を動かそうとした彼にリーク王サイキ・サ=リークは激怒し、ケインを牢屋に閉じ込める。しかしケインはある協力者によって牢を脱出し、連れ去られた少女を探しだすために一人で旅立つ。1000年前の戦いでは、英雄オラキオとライアが決戦の後「邪悪な力」に戦いを挑んだ。オラキオとライアは対立するさなかに、その背後に邪神ダークファルスの存在があることに気づく。二人はともに命を失いながらもダークファルスを海底の神殿に封じた。それから千年後、オラキオの子孫であるケインは、マーリナを探して旅を続け、封じられていた二つの月をアリサ3世に接近させてしまう。二つの月には互いの民族に恨みを持つルーンとサイレンが眠っており、二世代目の主人公は彼らと争い、戦火を拡大させてしまう。そして、三世代目の主人公は、その戦いを終結させるために、ダークファルスを封印していた「オラキオの剣」を引き抜いてしまう。すべては、封じられたダークファルスが再び復活を遂げるために用意した罠だった。主人公たちがドーム型宇宙船「アリサ3世」に住んでいるということが二世代目のシナリオで判明。三世代目でその宇宙船が『ファンタシースターII 還らざる時の終わりに』で起こったパルマ星消滅直前に作られたものの一つであり、大勢のパルマ人が同様の宇宙船に乗って逃げ延びていたことがわかる。このことに関しては『ファンタシースター 千年紀の終りに』でも少し語られている。当初400隻程あった同型の宇宙船は1000年前の時点で既に二隻のみ残して全滅していた。残された二隻の宇宙船「アリサ3世」「ネオパルマ」の運命も三世代目のシナリオごとに変化し、それぞれエンディングで明かされる。シリーズ全体についての時系列については「ファンタシースター公式資料集」を参照。ここでは本作の物語に関係する部分にとどめる。なお、IIの登場人物達やアルゴル星系のその後については一切語られていない。オラキオの民の王子ケインは隣国サテラに許婚を持つ身だが、記憶喪失の少女マーリナを助け、共に過ごすうちに、ふたりは結婚を望むようになる。しかし結婚式の当日、マーリナは謎のモンスターにさらわれてしまう。マーリナと結婚すると展開するシナリオ。ケインはリークへは戻らず、シール国王として暮らすこととなる。そして王子アインが立派に成長した頃、シール、シューソラン王国へロボット軍団が攻め込んでくる。ケインはアインに移住先として「永遠の楽園」サテライトを探すよう命じる。リーク王国へ戻りリナと結婚したケイン。ふたりの息子レインが立派に成長した頃、モンスター軍団がリナの故郷サテラ王国を滅ぼしたとの報が入る。ケインはレインにモンスター軍団を操っている者を探しに行くよう命じる。こちらでは最終的にもうひとつのサテライト「紫の月」を目指すことになる。三世代目は4つにシナリオが分かれているが、共通する登場キャラクターが多く話もほぼ同じであるため、まとめて記述する。この時代ではサテライト・青の月崩壊、オラキオ・ライアのどちら側にも属さない謎のロボットとモンスター混合軍の脅威など、異常な現象が頻発している。なお、レインルート(フイン、ルイン編)ではオラキオの民とライアの民が和解を遂げているが、アインルート(シーン、ノイン編)では未だ民族間での戦争が続いている。三世代目の4人は、いずれもオラキオの民とライアの民の両方の血が入っており、武器は共通で剣を使う。なお、顔は全員違うが、ミューンによればオラキオと見間違えるほど似ているようである。
出典:wikipedia
LINEスタンプ制作に興味がある場合は、
下記よりスタンプファクトリーのホームページをご覧ください。