ドブタミン(Dobutamine、商品名:ドブトレックス)は心不全や心停止の治療に用いられるアドレナリン作動薬の一つである。主に交感神経系のβ受容体を直接作動させる。また、弱いがβアドレナリン受容体とαアドレナリン受容体の活性化作用も持つ。1970年代にイソプロテレノール誘導体として合成された。ドーパミンとは異なりノルアドレナリンの放出を引き起こさないため、心拍数や血圧には殆ど影響せずに心拍出量を増加させる。急性循環不全に於ける心収縮力増強が効能・効果である。ドブタミンは心臓の手術中や敗血症性ショック等の急性で可逆的な心不全や心原性ショックに際して陽性変力作用(心収縮力増強)を期待して用いられる。ドブタミンは心不全状態の心臓の心拍出量を増加させる。実施時に、器質性心疾患を持つ場合や心臓手術後で心低下してとなっている際に短期間の陽性変力支援薬として用いられる事も有る。心拍数を上昇させて心筋の酸素要求量を増大させるので虚血性心疾患には用いられない。ドブタミンは冠動脈疾患を検出する為の薬理学的心負荷薬として病院で用いられる。肥大型閉塞性心筋症(特発性肥厚性大動脈弁下狭窄)の患者には禁忌である。主な副作用は、β作動薬に共通の高血圧、狭心症、不整脈、頻脈である。房室伝導を増強させるので、心房細動を有する患者には注意して使う必要が有る。ドブタミンの最も危険な副作用は不整脈であり、時に致死的である。ドブタミンは心臓のに直接働き掛け、心収縮力と心拍出量を増大させる。ドーパミン受容体には働かないので、ノルアドレナリン(α作動性物質)を放出させず、血圧上昇作用はドーパミンよりも弱い。ドブタミンは選択的ではあるが、弱いβ作動作用と選択的刺激作用が有る。臨床的にはβの陽性作用を期待して心原性ショックに用いられる。ドブタミンはラセミ体であり、(+)-異性体と(−)-異性体が混在している。(+)-異性体はβ作動性・α遮断性を持ち、(−)-異性体はα作動性を持つ。その結果、両者の混合物であるドブタミンは結果的にβ作動性を示す。(+)-ドブタミンは弱いβ作動性も併せ持っており、血管拡張薬としての特性も有している。
出典:wikipedia
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