キングカメハメハは日本の競走馬。いわゆる持込馬である。2004年のNHKマイルカップをレースレコード、東京優駿をコースレコードで優勝し、JRA賞最優秀3歳牡馬に選出された。引退後は種牡馬となり、現在は社台スタリオンステーションにおいて供用されている。2010年・2011年日本リーディングサイアーとなった。2003年11月16日、京都の新馬戦でデビュー勝ちを収め、次走のエリカ賞(500万下条件戦)にも勝利した。明けて2004年、初戦の京成杯ではフォーカルポイント、マイネルマクロスに先着を許し、生涯唯一の敗戦となる3着に敗れる。しかし、すみれステークス、毎日杯と連勝する。クラシック第一弾の皐月賞は京成杯の敗戦から中山には不向きと見て回避した。毎日杯をステップに臨んだNHKマイルカップでは、中団待機から最後の直線で先頭に立って大外に持ち出すと差を広げ、2着のコスモサンビームに5馬身差をつけて優勝。勝ちタイムの1分32秒5は、同レースのレコードであった。また5馬身差の勝利はこれまでの1 3/4馬身を上回るレース史上最大着差となった。3歳馬の頂点を目指して挑んだ次走の東京優駿は、良馬場で行われた。京成杯2着のマイネルマクロスが後続を引き離して1000m通過が57秒6というハイペースとなった。残り600mの最終コーナーから、2番人気のコスモバルクが押して先頭に立った。コスモバルクが失速すると、道中を中団で進んできたキングカメハメハが直線で早めに先頭に立ち、そのままゴールした。走破タイムは2分23秒3で、従来のレースレコードを14年振りに、2秒も更新した。このNHKマイルカップ・東京優駿の連覇は、調教師の松田国英がこだわり続け、厩舎の先輩であるクロフネ、タニノギムレットでも成し遂げられなかった「変則二冠」である。一方、NHKマイルカップから東京優駿というローテーションは、馬に過酷ということで各方面で物議を醸した。こののち2008年には昆貢厩舎のディープスカイがキングカメハメハと同じローテーションでNHKマイルカップ・東京優駿を制している。秋初戦の神戸新聞杯でケイアイガード、ハーツクライらを退け優勝するも、出走を表明していた天皇賞(秋)の2週間前に右前浅屈腱炎を発症、10月23日に引退が発表された。キングカメハメハは、この年のJRA賞最優秀3歳牡馬に選出された。競走馬引退後は国内調教馬としては当時の史上最高額となる総額21億円の種牡馬シンジケートが組まれ、北海道勇払郡安平町の社台スタリオンステーションに種牡馬として繋養され、2005年より供用されている。2006年7月11日、ノーザンホースパークにおいて行われたセレクトセールにて、初年度産駒の当歳牝馬(母:トゥザヴィクトリー)が6億円という当歳世界最高額で落札された。サンデーサイレンスの血を持たないため、サンデーサイレンスの血を持つ繁殖牝馬との交配ができることがメリットとされ、2010年には年間種付頭数266頭の日本記録を達成している。初年度産駒が競走馬デビューし、5月29日に旭川競馬場で行われたルーキーチャレンジをマサノシャルナが制し、産駒が初勝利。8月10日にはフィフスペトルが函館2歳ステークスを制し、産駒がJRA重賞初勝利。フィフスペトルを含めた初年度産駒は、勝利数こそゴールドアリュールと並ぶ26勝だったが、トータルでは4億円超の賞金を獲得。フレッシュサイアーにして2歳総合リーディングを獲得した。アパパネが阪神ジュベナイルフィリーズを制しGI(JpnI)初勝利を挙げると、翌週の朝日杯フューチュリティステークスもローズキングダムが制し、史上初めて産駒が同一年で両2歳GIを制覇。またローズキングダム、アパパネがそれぞれ最優秀2歳牡馬、最優秀2歳牝馬に選出され、優駿賞当時にライジン、テスコガビーが選出されたテスコボーイ以来35年ぶりとなる、同一年度に牡牝のJRA賞最優秀2歳馬を出した種牡馬となった。この2頭の活躍を含め、2歳馬獲得賞金が4億円を突破し、種牡馬デビューから2年連続で2歳リーディングに輝いた。前年度に活躍したアパパネが牝馬三冠を達成、ローズキングダムもジャパンカップに優勝するなど産駒がGI4勝を含むJRA重賞9勝の活躍。3年連続の2歳リーディングは2010年に産駒がデビューしたディープインパクト、朝日杯フューチュリティステークス優勝のグランプリボスを輩出したサクラバクシンオーに次ぐ3位に終わったものの、全体では2位フジキセキに12億円以上の大差をつけて中央および全国リーディングサイアーに輝いた。サンデーサイレンス系以外の種牡馬がリーディングサイアーとなったのは1994年のトニービン以来16年ぶりのことで、日本においてミスタープロスペクター系の種牡馬がリーディングサイアーとなったのは史上初のことであった。また、11月21日に京都第4レースでグラッツィアが勝利したことによりJRA年間158勝目をあげ、クモハタの157勝を抜いて内国産種牡馬のJRA年間勝利数の新記録となった。JRA年間勝利数は最終的に179勝まで伸び、これに地方での8勝を加算して、2010年における中央・地方合わせての勝ち星数を187勝とした。アパパネのヴィクトリアマイルでの勝利によるGI1勝を含む重賞12勝を挙げ、獲得賞金は2位クロフネに17億円近い大差をつける40億円越えで、2年連続の中央および全国リーディングサイアーを獲得した。JRA年間勝利も、自身が前年達成した内国産種牡馬の最多記録を更新する、184勝を挙げた。ルーラーシップによるクイーンエリザベス2世カップ、ロードカナロアによるスプリンターズステークスと香港スプリントと、JRAGI1勝に加え国際G1競走でも2勝を挙げた。JRAサイアーランキングは、この年の11月17日に内国産種牡馬のJRA最多勝利記録を抜き去ったディープインパクトに次ぐ2位に後退したが、JRA年間勝利は199勝、JRA重賞レース年間15勝と自己最多を更新した。この年は地方競馬でリーディングサイアーとなった。JRAサイアーランキングは2年連続でディープインパクトに次ぐ2位だったが、ロードカナロアがGI4勝を挙げたほか、ホッコータルマエがかしわ記念、帝王賞、JBCクラシックおよび東京大賞典を、ベルシャザールがジャパンカップダートを制した7月26日、札幌競馬第6競走でエーシンノーティスが勝利し、産駒の中央競馬通算勝利数が1000となった。2月1日の京都開催で産駒が7勝を挙げ、サンデーサイレンスが保持していた1場1日のJRA最多勝利記録(6勝)を更新し、また同日の東京開催でも4勝を挙げており1日の合計勝利数は11勝、こちらもサンデーサイレンスの9勝を更新するJRA新記録となった。12月19日には阪神第8レースにおけるクルーガーの勝利でJRA通算1300勝を達成したが、これもサンデーサイレンスの7年11ヶ月22日を更新する7年5ヶ月29日での最速記録達成となった。産駒も、ドゥラメンテが皐月賞と日本ダービーの二冠を制し、その他レッツゴードンキが桜花賞に優勝。ラブリーデイが宝塚記念と天皇賞(秋)を含む重賞6勝をあげ、リオンディーズがデビュー2戦目で朝日杯フューチュリティステークスを制し、2着にエアスピネルが入るなど活躍。しかし、産駒の勝ち数こそ中央と地方の総合で272勝として他を圧倒したものの、収得賞金の差により4年連続でディープインパクトの後塵を拝し、2位に甘んじることとなった。太字はGI級競走は地方重賞ハイペースの東京優駿を押し切った本馬を、管理した松田国英は「ハロン11秒台のラップをいくつも続けられ、そのどこかに10秒台のラップを織り交ぜることができる馬です。」と語っている。また、主戦騎手の安藤も「あのダービーはベストの騎乗とはいえないはずでしょう。普通に強いのであれば、後ろから来たハーツクライに飲み込まれていたところですからね。どう乗っても、誰が乗っても勝てるほどの馬だったんですよ。」という評価を与えている。精神面に関しては、高野友和は「どこへ行っても、競馬場に行っても落ち着いてはいましたね。ダービー前もあの大観衆の前で落ち着いていました。ダービーを勝つには、これだけ堂々とした精神力が必要なんだなと、思わされた」と評し。安藤も「能力もそうだけど、とにかく不安がない馬だったね。返し馬にしろゲートにしろ折合いにしろ、精神的な部分がドシッとしてたしね。乗ってて安心できる」と評した。半兄に2000年のサンタアニタダービーを勝利したThe Deputy(父Petardia)がいる。
出典:wikipedia
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