饅頭(マントウ 、満州語:mentu)は小麦粉に酵母を加えて発酵させた後、蒸して作る中国の蒸しパン。日本の饅頭のルーツになったといわれる。日本では一般に中華まんと呼ばれるものだが、中国では現在、一般的に中に餡や具のないものを指す。小麦粉を使った伝統的な食品で、一般に直径4cmから15cm程度の半球形または、6~7cmの短い蒲鉾型をしている。歴史的には、中に餡や具が入っていたが、現在は中には何も入っていないのが普通で、中に餡や具が入っている包子(パオズ、)と呼ぶようになり、区別される。華北や東北地方一帯は寒冷地で降水量がそれほど多くないため、米の栽培に適していないが、小麦の栽培には適しているため、伝統的に麺類またはマントウが主食として食べられる。上海・香港など、華中・華南で出されるマントウは、上記のものより小さく、主食ではなく軽食(点心)として食べられる。日本で中国のマントウに似た食品としては、長崎市の卓袱料理の一品や、愛媛県松山市の「労研饅頭」(ろうけんまんとう)などが挙げられる。群馬県の焼きまんじゅうはマントウとは直接的なルーツはない(同項参照)が、餡の入っていない酒饅頭(餡入りもある)を用いる事から部分的に先祖返りしたものともいえる。地域によっては「」、モーモー mómó ドンガン語:мәмә)または「」と呼ぶ。陝西省や甘粛省などの地域や、キルギスのドンガン人は、小麦粉をこねて加熱したパン様の食品を広くこう呼んでおり、焼いたものも含む。新疆ウイグル自治区、青海省、山西省、山東省、江西省、湖南省、福建省などでは具のないものを指す。内モンゴル自治区では具入りの包子も含めた総称である。西安でも総称であるが、単に「」というと焼餅(シャオビン)を指すことが多く、蒸したマントウは「」(ジョンモー)と呼び分ける。なお、チベット料理のモモは具入りのものが多い。他に、浙江省温州では「実心包」()、江蘇省蘇州では「大包子饅頭」()と呼ぶなど「包」を含む呼び方をする地域もある。ベトナムや朝鮮にも「マントウ(饅頭)」という言葉がある。また、モンゴル語やペルシア語でもマントウから派生した言葉が使われている。アメリカ合衆国のベトナム風サンドイッチ店には「Deli Manjoo(デリ・マンジュー)」という名称の、今川焼きに似た菓子(カスタードクリーム入り)があるが、それは韓国系のペイストリー会社が提供しているものである。3世紀の中国三国時代の蜀の宰相・諸葛亮が、南征の帰途に、川の氾濫を沈めるための人身御供として生きた人間の首を切り落として川に沈めるという風習を改めさせようと思い、小麦粉で練った皮に羊や豚の肉を詰めて、それを人間の頭に見立てて川に投げ込んだところ、川の氾濫が静まったという。これが饅頭の起源とされている。この説は次の書に記述される。『事物紀原』などの説が後の明代に書かれた説話『三国志演義』に収録され広く知られるようになったため、その内容を解説されることが多い。『七類修稿』では中華思想で南方の異民族を南蛮と呼ぶので、蛮人の頭を意味する「蛮頭」()が語源であるとする。『因話録』では「神をだまし、本物の頭だと信じ込ませる」ことから「瞞頭」(、発音は同じマントウ)と最初呼ばれたという。その後、饅頭を川に投げ入れるのがもったいないので祭壇に祭った後で食べるようになり、当初は頭の形を模して大きかった饅頭が段々小さくなっていったと言われている。その後、北宋時代に中に具が入っている饅頭は包子(パオズ )と呼ばれることが多くなり、現在の中国でマントウといえば、中に餡も具も入っていない一種の蒸しパンを指すのが普通である。なお上海などの方言では、具が入っていても、入っていなくても、マントウと総称する。マントウを油で揚げ、ジャー・マントウ()として食べることもある。レストランで頼むと加糖練乳が調味用についてくる。小振りの蒲鉾型のものを揚げることが多い。
出典:wikipedia
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