はかた号(はかたごう)は、西日本鉄道(西鉄バス)が運行する、東京都新宿区と北九州市・福岡市を結ぶ高速バス路線である。所要時間14時間20分(福岡発は14時間25分)で約1,150kmを走破するバス路線である。福岡(天神)と東京(新宿)を夜行便で結ぶ高速バスとして運行されている。運行開始当初は、運行距離・運行時間が日本一長い高速バスであった。運行距離については長期にわたり日本一であったが、2011年12月8日より西武観光バスと西鉄グループの西鉄高速バスが「Lions Express」(福岡(天神) - 横浜・東京(池袋)・大宮間)の運行を開始し、その座を譲ったが、2015年5月16日をもって「Lions Express」が運行休止となった事により。運行時間については、「ふくふく東京号」・「ドリームふくふく号」(サンデン交通・中国JRバス)の運行開始に伴い運行時間日本一の座を譲り、同路線の廃止にともない再び運行時間日本一となったのち、2007年に「萩エクスプレス号」(防長交通)の経路変更に伴い再び運行時間日本一の座を譲った。なお、運行距離に比して走行時間が比較的短いのは、走行区間のほぼ全線で高速道路を走行し、他の高速路線バスと比べて一般道路を走行する割合が極めて低いためである。利用者数は2.1万人/年(2009年6月の新聞報道による)。太字は客扱いを行う場所。交通事情などにより経由地や休憩場所は変更される場合がある。運行開始当初は片道15,000円・往復27,000円の運賃設定で、運行開始以来2009年まで運賃改定は行っていなかった。はかた号の所要時間は、航空機(所要90分から100分程度)や鉄道(東海道・山陽新幹線「のぞみ」は所要5時間4分)との差は大きかったものの、この当時の鉄道利用の場合は通常期に新幹線普通車指定席を利用の場合で片道23,100円(運賃13,180円+「のぞみ」特急料金9,920円)で、航空機利用なら片道25,350円・往復45,800円(いずれもジェット特別料金片道850円を含む)となっており、「はかた号」の価格面での優位性は明らかであった。ところが、航空では1998年9月にスカイマークエアラインズ(現・スカイマーク)が東京 - 福岡線に新規参入した。普通運賃は大手航空3社の半額となる13,700円に設定されたため、大手3社は割引運賃(「特割」など)でこれに追随した。この結果、航空運賃は「はかた号」の片道普通運賃を下回った(ただし、航空運賃は一定ではなく時期などによって変動する)。のちに航空運賃は徐々に値上げされたため、通常期運賃などに比べ価格面での優位性が再び高まってはいるものの、その後、東京 - 北九州線に新規参入したスターフライヤーが、指定期間のみ発売・2か月前予約・購入が必要という条件とはいえ片道1万円前後の航空券を販売しているほか、北九州発の始発便ならびに羽田発の最終便については、前日までの購入でも13,000円から16,000円程度の価格設定となっている。また、大手航空2社も期間限定の早期割引運賃では「はかた号」の運賃と同程度の運賃設定を行っている。一方、鉄道では福岡市に西日本旅客鉄道(JR西日本)山陽新幹線の終点である博多駅が立地し、JR各社では運賃・新幹線特急料金を割り引いた特別企画乗車券の発売を行っている。福岡側のみの発売で、利用条件が限定(1週間以上前購入・往復利用)されるが、「のぞみ早特往復きっぷ」として福岡市内 - 東京都区内間が「はかた号」のビジネスシートより高くプレミアムシートより安い往復33,000円(片道あたり16,500円)の特別企画乗車券を発売している。航空・鉄道の各種割引制度や特別企画乗車券の導入による実質的な低価格化により、1999年1月18日以降は2往復の運行から1往復に減便されるとともに、西鉄の単独運行に移行した。なお、年末年始・大型連休・お盆などといった航空・鉄道の繁忙期には、はかた号が増車運行されることもある。さらに21世紀に入ると、オリオンツアー・ロータリーエアーサービスなどによりツアーバスが主催されるようになり、「はかた号」のビジネスシートと同等の独立3列シートタイプで片道10,000円から13,000円程度、エコノミーシートと同等の4列シートタイプの格安便だと時期によっては片道8,000円という旅行代金が設定される日もあった。また主催者や便により「はかた号」と同様の新宿・福岡市内のほかに東京ディズニーリゾート・東京駅周辺・横浜市・北九州市などの多様な発着地が設定された。その後、これらのツアーバスは2013年7月31日に「新高速バス制度」施行に伴い高速乗合バスに移行、加えて価格帯にも上昇が見られる。運賃は永らく1クラス制であったが、2009年12月22日の2階建て車両導入を機に、「プレミアム」「ビジネス」「エコノミー」の3クラス制に分けられるようになった。「エコノミー」は往復割引がないものの通常期は片道1万円を切る価格設定がされている。それにより以下のような運賃体系となった。2013年4月1日に運賃を再度改定し、日によりA運賃・B運賃・C運賃・D運賃の4種類の運賃となった。また往復割引が廃止されるとともに、福岡市内乗降・北九州市内乗降ともに同一運賃となり、プレミアムシート利用料は3,000円に値下げされた。2014年12月の新型車両導入に合わせエコノミーシートの設定がなくなり、運賃が以下のように改定された。なお、続行便で運用される2階建てバスに関しては、ビジネスシート以外はこれまでの運賃体系を引き継ぐ。2014年12月から新型車両に替わった。車種はスーパーハイデッカー車の三菱ふそう・エアロクイーン。白夜行ロゴがゴールドになり、2階建てバス同様「Line connecting Hakata with Tokyo」が描かれている。エコノミーシートを廃止し、プレミアム・ビジネスの2クラス制に移行。「プレミアムシート」4席、「ビジネスシート」20席(うち最後部4席は女性専用席)。2009年12月に従来のスーパーハイデッカー車に代わり、西鉄の高速バスでは初となる2階建て車両の運行を開始した。車種は三菱ふそう・エアロキングで、1階にトイレを設置している。外観は一般公募によるデザインが採用され、ゴールドのベースカラーに東京都の都花「桜」と福岡県の県花「梅」が描かれている。座席は「プレミアムシート」4席、「ビジネスシート」21席、「エコノミーシート」10席の3クラス、計35席備えられている。2階建てバス導入前まではスーパーハイデッカー車が使用されていた。岡本太郎のデザインによる白ベースの車両が原則として使用され、塗色名称は「白夜行」と呼ばれている。。全席独立3列シートでトイレを設置している。運行開始当初は西鉄・京王とも正座席23人乗りで後部サロン付き(京王は三菱自動車純正ボディの三菱ふそう・エアロクィーン、西鉄は西日本車体工業SD-IIボディのエアロクィーン)であったが、西鉄は1994年12月に正座席27人乗り・後部談話室付きの車両に、京王は1995年8月に正座席28人乗り・サロンなしの車両にそれぞれ変更された。京王の撤退後、西鉄では2003年から後部談話室と公衆自動車電話を廃止して他の夜行バス用車両と同様の仕様とした車両が導入されている。また、2006年からは従来の西日本車体工業製の車体を持つ車両に代わり、三菱ふそうバス製造が架装する三菱ふそうトラック・バス純正車体(ハイウェイライナー)の車両が導入されている。トイレの位置が異なるため、この車両は座席配置が従来と異なっている。スーパーハイデッカー車は2階建て車両の導入により通常は「はかた号」では使用されなくなったが、2階建て車両が検査に入る際の代走、あるいは2号車以降の続行便が運行される際の続行便用として使用されることがある。続行便を運行する場合は、通常「ひのくに号」などで使用されている「火の鳥カラー」で後部トイレ付き4列シートのハイデッカー車(主に8528、8529)や、かつて「Lions Express」専用車であった「白夜行カラー」でスーパーハイデッカーの8545、8546号車が全席をエコノミーシート扱いとして運行されることがある。西日本鉄道京王電鉄
出典:wikipedia
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