マレーシアの国王(マレーシアのこくおう)はマレーシアの立憲君主である。アゴン (Agong, 「Yang di-Pertuan Agong」) の称号を持つ。マレーシアは選挙王制であり、州の君主であるスルターン (Sultan)の互選により任期5年の国王が選ばれる。この制度は、現在のマレーシアが過去の小王国(首長国)の集合体によって構成された経緯による。マレーシアを構成する13の州のうち、スルターンが存在しないペナン州・ムラカ州(マラッカ州)・サバ州・サラワク州を除いた、9州(ジョホール州・クダ州・クランタン州・ヌグリ・スンビラン州・パハン州・ペラ州・プルリス州・スランゴール州・トレンガヌ州)のスルターンが国王を選出する。選挙制であるが、実際には各州のスルターンが輪番で国王に選出されることが慣習化している。なおアラブ首長国連邦の制度とも類似するが、アラブ首長国連邦のアミールは連邦構成首長国における絶対君主であり連邦もアミールの合議で運営されること、アミールの互選で選ばれる連邦のポストは大統領や首相といった役職名であるといった違いがある。立憲君主として規定されており、大権の多くは内閣の助言に基づいて行使される。首相の任命については国王自らが判断することができるが、内閣は下院に責任を負うため、下院多数党党首が首相に任命されている。下院が内閣を不信任した場合は、内閣の助言により下院を解散するか、助言を拒否して内閣を解任するかの判断を行うことができる。かつては国王とスルタンは公私に渡って法的免責特権を有していたが、1993年の改憲で私的行為についての免責特権が廃止された。以降は、司法大臣の承認のもと、検察当局もしくはマレーシア国民は特別裁判所において国王またはスルタンを提訴することができるようになった。公務について国王を提訴することはできないが、国王の公務に対して責任を持つ政府を提訴することができる。マレーシアにある企業や学校には、国王と王妃の肖像が飾られることが多い。かつては私生活でも免責特権を有したスルターンによる暴力事件が報道され、批判的世論を背景に私的免責特権を剥奪する改憲がなされた経緯がある。副国王は「Timbalan Yang di-Pertuan Agong」の称号を持つ。
出典:wikipedia
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