アストラ(" )は、ゼネラルモーターズ(GM)傘下のオペルが生産・販売するコンパクトカーである。元々はイギリスのGM傘下のボクスホールブランドの1車種に対して使われていた名称であり、ドイツのオペルではボクスホール・アストラと同じプラットフォームから作られたものを最初オペル・カデット(Kadett)という名称で販売していた。1984年にはGMのオーストラリア子会社、ホールデンが、日産・パルサー(2代目、3代目)のOEMモデルとしてを発売していたことがあった。1991年にGMのコーポレートアイディンティティ(CI)政策により、世界的に車名がアストラに統一された。そのとき、カデットF=アストラFとなり、その流れで現在でもアストラF、アストラG、アストラHと呼ばれている。なおイギリスでは逆にカデットの流れとして、アストラF=アストラMk-III、アストラG=アストラMk-IV、アストラH=アストラMk-Vと呼んでいるユーザも見られる。「アストラ」とは、ラテン語で「星、新星」を意味する。2009年にはGMグループ内のオペル(欧州・中国・台湾)、ボクスホール(イギリス)、ホールデン(オセアニア)、サターン(北米)、シボレー(南米)のブランドで販売されていたが、その後2009年8月にホールデンでの販売は終了。2010年1月から中国で、上海GMビュイック・エクセル(英朗)XT(アストラJ)として販売開始。2010年10月サターン・ブランド廃止によりサターン・アストラの販売は終了。1991年にドイツ・リュッセルスハイム本社工場(サルーン、ワゴン)、ボーフム(ワゴン)、ベルギー・アントウェルペン(ハッチ)で製造が開始された。1994年にイタリア・トリノのベルトーネの工場でカブリオレの製造が開始された。南アフリカのデルタモーターズがライセンス製造、これにより世界80個所で270万台を販売し、GMグループで最高の販売台数になるとともに、カローラに次いで世界第2位の販売台数を誇る車種となり、1997年には西ヨーロッパにおける販売台数で第1位を記録した。競合であるフォルクスワーゲン・ゴルフにはワゴンモデルが存在しなかったため、1994年からの欧州、日本のワゴンブームにのり、ワゴン車でもドイツでは第1位を記録した。この影響により、その後、フォルクスワーゲンはゴルフにワゴンモデルを投入するに至っている。アストラGが登場してからも一部地域ではアストラ・クラシックとしてサルーンモデルを生産していた。3または5ドアハッチバック、4ドアサルーン、5ドアワゴン、2ドアカブリオレのガソリンエンジンのモデルが輸入された。1993年から1996年モデルまでは、全ボディともにC20NEと呼ばれる2.0LのSOHCエンジンに4速ATを組み合わせたものが基本となった。1997年モデルより全車エコテック("ECOTEC" )と呼ばれるDOHCエンジンを搭載した(シュポルトグレードのみ前年からの搭載)。エコテック搭載車はリヤエンブレムに"16V"とあるのが外装からの判別ポイントになる。それまではスポーツモデルを除きグレードによるエンジンの違いはなかったが、この年よりGL系は1.6L、CDX/ワゴンクラブ/カブリオは1.8L、SPORT系は2.0Lとなった。1998年モデルは限定車のワゴンクラブスペシャルのみで、これを最後にアストラGにバトンタッチした。なお外装が大きく変わったのは1995年モデルからである。フロントグリルや灯火類、サイドモール、エンブレムが全車変更され、ワゴン以外の車種にリヤガーニッシュ追加、ハッチバックはリヤスポイラーとリヤバンパー形状がそれぞれ変更された。1994年モデルまでは、瞬間燃費などが表示されるマルチインフォメーションディスプレイ(MID)が装備(GL/ワゴンGLS/カブリオ除く)されたが1995年以降は時計やオーディオ情報のみ表示のトリプルインフォメーションディスプレイ(TID)に全車変更された。運転席エアバッグは1994年モデルから、助手席エアバッグは1995年モデルより全車種に標準装備された。なおABSは初年度(1993年)より全車標準装備である。カブリオとコンフォートエディション(1997年の限定車)を除き、後席の窓は手動だった。1997年に発表、1998年に発売開始。アルミニウム製のサブフレーム、シボレー・コルベットが採用した高水圧高張力ボディによりボディ剛性が2倍に引き上げられた。その他アクティブヘッドレスト(同じGMグループのサーブ・オートモービルが開発)、ブレーキペダル脱落装置(特許取得)など安全面の強化が図られた。2001年以降のスポーツモデルに搭載されるサターン製の2.2LDOHCエンジン(Z22SE, L61)は実用本位に開発され、GMグループでもっとも成功したエンジンといわれ、スピードスターやトラヴィックなどにも搭載されている。5ドアハッチバック、4ドアサルーン、5ドアワゴン、2ドアクーペ、2ドアカブリオレのガソリンエンジンモデルが輸入された。全車ニュートラルコントロール付き4速ATのみだった。大きく分けて、1998-2000年モデルのXエンジン搭載車と2001-2003年モデルのZエンジン搭載車に分けることができる。サルーンはCDのみ、クーペとカブリオはベルトーネエディションというサブネームが付くモノグレード。後期のLS(Z16エンジン)とCD(Z18エンジン)のみレギュラーガソリン仕様である。発表資料写真に1枚だけ5ドアのミニバンが発表されていたが、これはアストラベースのミニバン、ザフィーラであり、アストラG開発時からミニバン(EUではMPVと呼称)も同時開発していた。クーペとカブリオはボディ部分をイタリアのベルトーネで組み立てられた。アストラG同様に各国で販売され、ボディタイプは投入順にハッチバック、ワゴン、クーペ(GTC)、カブリオ(TwinTop)、セダン。1.7Lのディーゼルエンジンはいすゞから供給されている。2009年のフランクフルトモーターショーにて発表される。シボレー・クルーズと同じGMデルタIIプラットフォームを採用する。スタイリングは、前年に登場したインシグニアと強い共通性を持ったものになっている。5ドアハッチバックが先行で、モデルチェンジを果たし3ドアハッチバックやカブリオなどは2011年中に登場する予定。本来のモデル名は「I」であり、オペルオフィシャルティーザービデオでも「I」が使われていたが数字の1と紛らわしく、アストラ1stと混同されるのを危惧し、「J」となった。同年11月、中国市場にてバッジエンジニアリング車がビュイック・エクセルXTとして、そして北米市場ではビュイック・ベラーノとして発表された。2010年10月ワゴン登場。従来のワゴン、キャラバン、エステートという呼称は使わず、スポーツツアラーという呼称に変更している。ハッチのスタイリングを継承しながらも、リアゲートから操作できるリアシートアレンジ、チルトアップするトノカバーなど、細かい使い勝手の工夫が図られており、オペルのインサイドファースト設計は引き継がれている。2010年10月、パリモーターショーにてASTRA GTC Paris Conceptを発表 コンセプトはエレガンス&スポーツ。290馬力のターボエンジンを搭載しつつ、カリグラフィックデザインを施した皮シート、ドアヒンジからリアに伸びる「ヒップアップライン」など美を追求している。それでいて5人乗車の空間を確保している。アストラF時代で人気のGSiグレードを彷彿させる。2011年には3ドアがアストラGTCとして投入され、2013年にはツイントップの後継がアストラシリーズから独立してカスケーダの名で投入された。なお、日本国内では、2006年5月8日付けでオペルが撤退しており、このモデルも正規輸入はされていない。2015年9月のフランクフルトモーターショーで公開。新開発の軽量モジュラープラットフォーム「D2XX」を採用し、先代比で全長を49mm、全高を26mm、ホイールベースを23mmそれぞれ短縮すると同時に、120kgから200kgの軽量化を実現。パワーユニットも大幅に見直され、1.0Lの3気筒直噴ターボエンジン、1.4Lと1.6Lの4気筒の直噴ターボエンジン、1.6L・4気筒ターボディーゼルエンジンと一層のダウンサイジングが図られる。
出典:wikipedia
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