『グラディウス』("Gradius")(日本国外名"Nemesis")は、1985年5月にコナミ(現・コナミデジタルエンタテインメント)より稼動されたアーケードゲームで、強制横スクロール(一部、任意縦スクロールも併用)のシューティングゲーム。発売当初の正式タイトル名は『超次空ファイター グラディウス』。シリーズ化され、グラディウスシリーズの第1作となった。全7ステージの無限ループ制。プロデューサーは町口浩康。キャッチコピーは「1.9.8.5. 宇宙ガ、マルゴト、ヤッテクル」。数多くのシリーズ作品(続編)がリリースされている。当時の革命的なシューティングゲームとして1980年の『ディフェンダー』と並び称される歴史的作品。惑星グラディウスを救うために、超時空戦闘機ビックバイパーを操り亜時空星団バクテリアンと戦う。同コナミが1981年に製作・販売していたアーケードゲーム『スクランブル』をベースに製作されており、開発当初は『スクランブル2』という企画だった。ステージ毎の印象的な仕掛けと敵の多彩な攻撃を多種多様なパワーアップを使いこなして切り抜けるゲームデザインである。東野美紀による音楽は、サウンドトラックやアレンジバージョン、「GRADIUS IN CLASSIC」(I,II)といったクラシックアレンジも数多く発売されるに至った。8方向レバーと3ボタン(パワーアップ・対空ショット・対地ミサイル、プラットフォームによっては対空ショットと対地ミサイルを1ボタンで併用)でビックバイパー (VIC VIPER) を操作。全7ステージの変化に富む世界を舞台にバクテリアン軍と戦う。パワーアップの種類とゲージの順番は以下の通り。ただし、プラットフォームにより差異がある。記載内容はアーケード版に準拠。ステージ毎に特徴的な戦場が用意されている。各ステージの開始時には、「前衛」、または、「空中戦」と呼ばれる比較的簡単な内容の準備エリアが用意されており、そこで比較的容易にパワーアップを行うことができる構成になっている。ステージの最後まで到達するとスクロールが停止しBGMが変わり、敵の総攻撃タイムとなる。総攻撃を突破した後にボス(主にビッグコア)が出現するという構成を取るステージが多い。各ステージのBGMとは別に空中戦専用のBGMが用意されているのも特徴である。プラットフォームによってステージ構成自体は多少異なる。また、オリジナルステージが加わる場合もある。一例としてMSX版の骸骨ステージ、PCエンジン版の砂漠の骨ステージ、などが挙げられる。ステージ構成を多彩にすることを広く普及させた意味合いではシューティングゲームへの貢献度は大きい。ちなみに、開発チームから説明を受けたコナミの上層部は当初、ステージによって雰囲気が変わり過ぎることに対して、統一性に欠けるとプレイヤーに受け入れられないのではないかと懸念していた。これをチーム側は上記のキャッチコピーで説得したという。7面の後、短いエンディング画面を挟んで、難度が上昇した次周回に突入する。3周目までは敵弾の数が増え、そこから先は敵編隊数の増加を主とした難度上昇をし、自機の装備による難度上昇を除けば、全部で2,3,17,23周目で4回の難度上昇をする。また、23周目以降は難度上昇はなく、単に繰り返しとなる。2周目以降、敵を倒すと同時に自機に対して一発の弾を撃たれる「撃ち返し弾」という攻撃がある程度の割合で加わるようになる。高次周になるほど撃ち返し弾の発生頻度が高くなるため、1周目とは全くと言っていいほど攻略が変わってくる場面も出てくる。各ステージはいくつかに区切られており、ミスした場合はすべての装備を失い区切り地点(復活地点)からやり直すことになる(いわゆる戻り復活)。パワーアップを十分に行っていることを前提としてゲームバランスを取っているため、ミスをした場所によってはパワーアップの立て直しは難しく、2周目以降になるとさらに顕著となる。しかしプレイヤーの中には立て直しを図るべく復活パターンと呼ばれる緻密な攻略を体系化した者たちもいた。こうした復活パターンは、アーケードゲーム専門誌(『ゲーメスト』など)の創刊により攻略記事が人気の記事として掲載されるようになった。復活パターンが確立されるにつれ、不可能かと思われていた高次周の逆火山ステージや要塞ステージなどからの復活パターンも生み出され、熟練すればどこでミスしてもゲームを立て直すことが可能となった。単にクリアや高得点を目指す他に「立て直す」という遊び方(ゲーム性)を定着させた。ただし多くの復活パターンは(キャラクタオーバーによる弾切れを利用するなど)基板やプログラムの仕様に依存しているため、例えば『グラディウス』では可能な復活パターンが日本国外版『NEMESIS』では不可能という場合もある。なお『ゲーム批評』誌上での町口プロデューサーへのインタビュー によると、そもそも復活地点設定は初代作時点では当時のハードの制約からミスをした地点からの再スタート(いわゆるその場復活)が困難だったことによる苦肉の策という。しかし復活パターンが編み出されたため、制約のなくなった以降も復活地点設定は引き継がれることとなった。グラディウスは無限ループ制のゲームであり、上手いプレイヤーならゲームオーバーにならずに何周でもプレイし続けることができる。何周もしていると当然スコアが上がるので、プレイヤー達は区切りの良い1000万点を目標とした。ビデオゲームのハイスコアを集計している雑誌にはよく「1000万点+α」などと書かれた。スコアラーと呼ばれるビデオゲームのハイスコアを競う人々の間では、グラディウスで1000万点を達成することが一種のステータスになった。ただし、同じ1000万点でも時期によって意味合いが異なる。初期は高次面/高次周回でのミスからの復活が不可能といわれていたため、いかにノーミスで長くプレイを続けられるかが重要だった。それに対して中期以降では、復活パターンが編み出され、どこでミスをしても復活できるようになり、コンスタントに1000万点を出せるようになった。実際に、そのような復活パターンを会得したプレイヤー達によって、限界得点の1億点も達成された。得点のカウントは99999900点まででこれ以上になるとカウンターがゼロに戻るが、ハイスコアとしてはカウンターがゼロに戻る直前の数値が記録される。さらにこの得点に至る前の9998万点を超えた時点で残機の無限増加が起こりプログラム上の限界がここに見られる。『沙羅曼蛇』や『グラディウスII』などの後のシリーズでも1000万点を達成することができる。これは現在でも超上級プレイヤーのステータスとして、グラディウスシリーズの伝統ともなっている。今作以降デザイン、名称は異なるが、一部を除き登場する基本敵キャラクターを紹介する。グラディウスは人気の高い作品のため、家庭用ゲーム機やPCなどにも移植された。またバンダイの発売していたボードゲームシリーズ、パーティジョイの60番としても発売された。移植版はその時代背景もあり、ハードウェア毎にその特徴、制限を受けた設計がされており、BGMはその再現性よりも、テンポ、アレンジ共に、オリジナルと異なる物が多い他、オプションの挙動は作品毎に異なる。アーケード版の初代『グラディウス』は、バブルシステム(GX400)と呼ばれるマザーボード(アーケードゲーム基板)を使用している。ソフトウェアは磁気バブルメモリを使った「バブルカセット」という形態で供給された。バブルシステムは本作以外に『ツインビー』『RF-2』『ギャラクティックウォーリアーズ』にも用いられている。バブルシステムは、使用された磁気バブルメモリの特性によりデータ消失などの故障が頻発したほか、修理用の部品が入手できなくなったこともあり、修理対応で通常の1MビットEPROMが2つ載る専用基板に交換されたものが存在する。この基板は『沙羅曼蛇』や、国外版である『NEMESIS』の基板とは全くの別物である。『NEMESIS』では256KビットのEPROMが8つ並ぶ。なお下側の基板はバブルシステム・『沙羅曼蛇』・『NEMESIS』で共通である。またバブルシステムは-12Vの電源を必要とするが、このROM版バブルシステムでは必要ない。後に発売された『グラディウス デラックスパック』・『グラディウス ポータブル』等ではグラディウスを起動する際の読み込み時間にバブルシステム起動デモがカウントダウン終了後のロムチェック・パターン表示まで忠実に再現されている。ただし、暖気カウントダウンは収録されていない。これらコンシューマ機への移植版では読み込みが完了すると任意でスキップできる。また、携帯電話版グラディウス完全版にも起動デモが再現されているが、早くカウントされすぐに終わる。こちらは単なる再現演出のため、最初からスキップ可能。本作に使用されているBGMの作曲は全曲東野美紀が担当している。以下の曲名は1993年に発売されたCD『MIDI POWER Ver2.0』に基づいて記載している(未使用曲のみ『グラディウス リバース』サウンドトラックから)。これらの英字タイトルはキングレコードの『パーフェクトセレクション・グラディウス』(1991年発売)および『パーフェクトセレクション・グラディウス第2章』(1992年発売)に収録された1面,4面,6面,7面BGMのアレンジバージョンに対して表記されたものが初出である。それ以前、アルファレコードの『コナミ・ゲーム・ミュージック Vol.1』(1986年発売)はゲーム毎のメドレー主体の構成で、曲名としての表記は各ゲームタイトルのみ。アポロン音楽工業の『オリジナル・サウンド・オブ・グラディウス』(1987年発売)では「第1ステージ・BGM」といった端的な表記にとどまり、また本作のBGMが『沙羅曼蛇』(1986年)『グラディウスII』(1988年)などの続編に引用された際も同様である。『MIDI POWER Ver2.0』ではパーフェクトセレクションの曲名が引き継がれ、また他の曲にも英字タイトルが表記された。以後の関連アルバムやシリーズ作品ではこれらの曲名の使用が通例となったが、『IV』や携帯電話向けサイト「コナミネットDX」での楽曲配信など、旧来のタイトル表記が行われることもある。2000年に『コナミ・ゲーム・ミュージック Vol.1』がサイトロン・デジタルコンテンツより復刻された際にはジャケットやトラックリストに英字タイトルがフィードバックされ、曲単位でのトラック分割といった時流に合わせた仕様変更が行われている。アーケード版の本作のBGMには、周波数がわずかに異なる音を重ね合わせて深みを出す、「コーラス効果」もしくは「ディチューン」と呼ばれる手法を用いている。これをコンピュータゲームで初めて使用したのはナムコの『ギャラガ』とされるが、『グラディウス』ではステージBGMとして用いられたことでより印象的なものとなり、俗に「コナミ効果」と呼ばれることもあった。 1991年にそれまで発売されていたアーケードゲーム全てを対象に行われたゲーメスト読者の人気投票によるゲーメストムック『ザ・ベストゲーム』では5位を獲得、同誌では「パワーカプセルを集めて、自機をパワーアップさせていくシステムと自機の分身であるオプションがつけられるということは当時として革命的な発想であった」と評している。また、1997年にそれまで発売されていたアーケードゲーム全てを対象に行われたゲーメスト読者の人気投票によるゲーメストムック『ザ・ベストゲーム2』では24位を獲得、同誌では「サウンド、グラフィック、ゲーム性あらゆる面において非常に完成度が高く、シューティングの歴史を語るうえで外すことのできない名作である。以後のゲームに与えた影響は計り知れない程、画期的な作品」、「ゲームシステム面での大きな特徴は、パワーアップのシステムと、無敵の分身・オプションの存在である。必要な装備を順番に選んで装備できるパワーアップシステムは、戦略性が高く、自由度の高い攻略を可能にした」と紹介されている。ゲーム誌「ファミリーコンピュータMagazine」の読者投票による「ゲーム通信簿」での評価は以下の通りとなっており、23.40点(満30点)となっている。ゲーム誌「ファミコン通信」のクロスレビューでは合計27点(満40点)、「月刊PCエンジン」では95・90・80・95・85の平均89点(満100点)、「PC Engine FAN」の読者投票による「ゲーム通信簿」での評価は以下の通りとなっており、22.74点(満30点)となっている。また、この得点はPCエンジン全ソフトの中で104位(485本中、1993年時点)となっている。同雑誌1993年10月号特別付録の「PCエンジンオールカタログ'93」では「ゲームセンターに足を運んだ人で知らない人はいないといわれるぐらい有名な横スクロールシューティング。移植のできがとにかくすばらしい」と紹介されている。
出典:wikipedia
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