『ターミネーター2』("Terminator 2: Judgment Day")は、1991年のアメリカのSF映画。1984年の映画『ターミネーター』の続編として製作された。監督は前作と同じくジェームズ・キャメロン。略称は「T2」(ティーツー)。同年のアカデミー賞で視覚効果賞、メイクアップ賞、音響効果賞、録音賞を受賞している。1991年7月3日アメリカ公開(「特別編」1993年 上映時間154分)。上映時間137分。製作費1億ドル(当時の日本円では約140億円)。全世界での興行収入は5億6千万ドルを超えた(これはターミネーターシリーズ最大の興行収入記録でもある)。カロルコ作品。マリオ・カサール提供、パシフィック・ウェスタン製作(製作協力はライトストーム・エンタテイメント)。人類と機械の戦争が続く近未来からそれぞれの勢力が現代へ送り込んだアンドロイドと、戦争を回避すべく奮闘する人間達とが繰り広げる死闘を描く。本作における未来において、核戦争を生き抜いた残りの人類は、戦争勃発の日を「審判の日(Judgement Day=本作の原題)」と呼ぶ。本作ではこの核戦争が起こった原因の中にソビエト連邦が含まれているが、奇しくも作品の制作年である1991年にソビエト連邦は崩壊した(そのため、テレビ放送された際の吹替え台詞では「ロシア」に変更されている)。ちなみに審判の日とされる8月29日はソビエト連邦が核実験に初めて成功した日でもある。スペイン語風の決め台詞「」(アスタ・ラ・ビスタ、ベイビー!)は有名となり、U2が同名のライブアルバムを作っているほか、1992年アメリカ合衆国大統領選挙においては「共和党から対立陣営へのメッセージ」として用いられ、その後も政治的な文脈でたびたび使用される。敵役を滅ぼすときはスペイン語であいさつし、最後に人間には英語で「Goodbye.」と別れを告げることについて微妙な問題があるとの指摘もある。なお、スペイン語版にはこの台詞は存在せず、代わりに「Sayonara, Baby!」となっている。日本語字幕や吹替版では意訳され「地獄で会おうぜ、ベイビー!」または「さっさと失せろ、ベイビー!」となっている。テーマソングにガンズ・アンド・ローゼズの「ユー・クッド・ビー・マイン」が使用されており、劇中でも少しであるが流れている(ジョンが悪友とバイクを乗り回しているシーンでスピーカーから流れている)。この曲のPVでは、バンドメンバーとシュワルツェネッガーとの共演が実現している。ちなみに、この曲が収録された同バンドのアルバム『ユーズ・ユア・イリュージョン II』は全米初登場1位となった。この曲は後に『ターミネーター4』でも小ネタ的に用いられている。1994年/1995年のロサンゼルス。10年前のサラ・コナーとターミネーターの死闘を知る者は無く、30億人の人命が失われる1997年8月29日に起こり得たスカイネットと人類間の核戦争(審判の日)を追憶にするサラは精神病患者として警察病院へ収監され、カイル・リースとの間に生まれた息子のジョンは養父母の下に引き取られていた。ある日、時空を超えて再び2体のターミネーターが送り込まれる。1体は10年前と同モデルのT-800・モデル101型、もう1体は変形自在の液体金属で構成された最新モデルT-1000型。2体はそれぞれ共通の目標であるジョンを捜索し、ほぼ同時に発見する。襲いかかるT-1000からジョンを救ったのは、かつてサラを襲ったT-800だった。T-1000の追撃を振り切った後、T-800は未来のジョンが過去の自分を護るためにT-800を再プログラムしてこの時代へ送り込んだことを告げる。T-800の出現によりサラの話が真実であることを知ったジョンは、T-1000の次の標的であるサラの救出に向かう。辛くもサラを保護してT-1000から逃れた一行は、メキシコ方面への逃亡を図る。かつて殺されかけたターミネーターと同型のT-800にサラは疑念を拭えなかったが、やがてこの忠実な殺人機械こそがジョンの絶対的な保護者としてふさわしい存在であることを悟る。T-800から、スカイネット誕生に繋がるコンピュータ素子を開発することになるサイバーダイン社の技術者マイルズ・ダイソンの存在を知らされたサラは、戦争を阻止すべく単身でダイソン宅に侵入して彼の殺害を試みるが、傷つけられてなお妻子と庇い合うダイソンの姿に思い留まった。サラを追って来たジョン達はダイソン夫妻に全てを話し、彼の研究がサラに破壊された最初のターミネーターの残骸に基づいていることを知る。因果の輪を断ち切るべく、一同はマイルズを伴ってサイバーダイン社へ侵入。警官隊に包囲された中、マイルズの犠牲により研究の全てを破壊するが、逃亡する一同の背後にはT-1000が迫っていた。逃亡の末、製鉄所でT-800はT-1000との最後の対決に挑む。T-1000は液体窒素での冷凍を経てバラバラとなるが直ぐに再生してしまう。T-1000の脅威的な猛攻の前に一度は動力源を破損し、機能停止するT-800だったが、予備電源により辛くも活動を再開。グレネードランチャーを撃ち込まれ溶鉱炉へ転落したT-1000は、断末魔の叫びとともにようやく最期を迎えた。T-1000は消滅したものの、サイバーダイン社で破壊したプロセッサと同じものがT-800にも内蔵されているため、彼は自身を溶鉱炉へ沈ませて「消滅」させることをサラとジョンに求める。だが二人にとって、もはやT-800は単なる「機械」という存在を遥かに超えていた。ジョンの頬を伝う涙に触れたT-800は、初めて人間の感情と生命の尊厳を理解する。二人と別れの抱擁と握手を交わした後、彼が溶鉱炉へ沈みながら最後に見せたのは、メキシコでジョンに教えられたサムズアップであった。不確定な未来の闇に対し、サラは殺人機械ターミネーターが生命の価値を学べた事実に希望の光を見出すのだった。※視聴率はビデオリサーチ調べの関東地区の視聴率。※2回目放送時の視聴率は、ビデオリサーチの「1995年 年間高世帯視聴率番組30(関東地区)」の30位にランクインした。※6回目放送時、本来は「めちゃ×2イケてるッ!」を放送する予定だったが、同番組の収録準備中にスタッフの死亡事故が発生したため、予定内容を急遽変更して「ターミネーター2 特別編」が放送された。※120分バージョンは更にCMも合間に入ることもあり、かなりカットされている。T-800が他人を見て笑い顔を真似る・T-800の頭部を調べる・地下室で武器を選ぶ・サラの夢で核爆発前などが無い。1994年に発売されたLDセットに収録するために製作されたもの。キャストやスタッフによる音声解説を日本語で吹き替えている。※括弧内は日本語吹替声優前作『ターミネーター』の予想を超えたヒットにより、早くから続編の製作が期待されていたが、元々B級映画だったために続編製作の権利は複数のマイナー会社に握られており、「作りたくても作れない」状況にあった。また、キャメロン自身も前作の焼き直しに陥るのを危惧して早期の続編製作には否定的で、「少年とターミネーター」という新たな構想を温め続けていた。事態が大きく動いたのは1990年、カロルコのマリオ・カサールが『トータル・リコール』に続くシュワルツェネッガー主演の超大作として本作の製作を企画し、製作の権利を買い集めたことによる。脚本・監督の依頼を受けたキャメロンは、T-800同様にサラ・コナーも続編に不可欠な要素と考え、ただちにリンダ・ハミルトンに連絡を取った。キャメロンから新たなサラのキャラクターの概略を聞かされたハミルトンは、契約目前だった他の映画の主演を蹴って本作への参加を決め、激しい筋肉トレーニングや軍事教練を受けてサラに変貌した。前作で追加シーンの脚本を手がけたウィリアム・フィッシャーと共に脚本執筆を開始したキャメロンにより本作の第1稿が完成したのは5月10日、同年のカンヌ国際映画祭へ出発する直前だった。カンヌに向かう飛行機の中でシナリオを読んだシュワルツェネッガーは、「期待以上の物だった」と絶賛した。そのカンヌ映画祭で本作の制作発表が行われ、封切りは翌年7月と決定したため、本作をわずか1年ほどで製作するという難事業にキャメロンは挑むこととなった。帰国したキャメロンはただちにシナリオの改稿作業に取りかかり、序盤の未来戦争のシーン(未来のジョンがカイルとT-800を過去に送り出す場面など)や中盤のメキシコのシーンなどが大幅にカットされた。主役2人以外のキャスティングも進められ、少年ジョン・コナー役は多くの子役俳優のオーディションが行われたが、結果的に演技経験ゼロながらキャメロンに「他の子役にないリアリティがある」と評価されたエドワード・ファーロングに決定した。T-1000役には、『ダイ・ハード2』でテロリストの1人を演じたロバート・パトリックが起用された(『ダイ・ハード2』でのシーンのオマージュもある)。一方、T-800の特殊メイクとエンドスケルトン(内骨格)のアニマトロニクスは前作に続いてスタン・ウィンストンが担当し、T-800の製造工場を描いた最初の予告編の監督も務めている。T-1000の変身エフェクトは『アビス』で変形する海水のCGを手がけたILMのデニス・ミューレンが手がけることとなったが、当時はCGのコストがあまりに高額だったため、CGで製作する予定だったシーンの多くがアニマトロニクスに変更されている。本編撮影は1990年10月から翌年4月にかけて行われ、終盤のT-800の台詞「休暇が欲しい」は、現場の状況を象徴するものとしてキャメロンとシュワルツェネッガーが採用したものである。また、製鉄工場で大ダメージを受けたT-800の特殊メイクは3時間近くを要し、その間にシュワルツェネッガーは自身が経営する会社の仕事を行うという多忙振りだった。なお、本作でシュワルツェネッガーの演じるT-800が前作から一転して「善玉」となったことについて、当初は公開まで極秘にすることが検討されたが、結局はこの事実を早期に公開し、むしろ本作の売りとして積極的にPRする方針が採られることになった。編集作業では、上映時間の都合などからカイルの登場シーンやT-800の手術シーンなどが削除され(特別編で復活)、ラストシーンは核戦争の起きなかった平和な未来の情景から、不確定な未来を暗示するサラのモノローグへ変更された。こうして公開まで1か月を切った1991年6月、遂に本作は完成した。ユニバーサル・スタジオ・フロリダで1996年から開催されている、12分のアトラクション。ユニバーサル・スタジオ・ハリウッドでも1999年から2012年まで開催されていた。エドワード・ファーロングなど、原典のキャストも登場する。ユニバーサル・スタジオ・ジャパンでも同じタイトルで、3D立体映像とスタントマンによるアクションを組み合わせたショーが展開される。こちらでは日本語吹替版になっており、玄田哲章がT-800役を担当し、他のキャストはフジテレビ版のキャストを踏襲(但し、引退している吉田理保子は参加せず沢海陽子をが代役を務めている。)サイバーダイン社のビデオのナレーションは内海賢二が担当している。ラストシーンの決め台詞は意訳ではなく、「アスタ・ラ・ビスタ、ベイビー!」に変更されている。サイバーダインシステム社が企画した「ビジターセンターツアー」にて、ツアー参加者(ゲスト)が極秘プレゼンテーションに参加する。舞台はサイバーダインシステム社内なので、社内には受付、エレベーターなどが存在する。ここで働くクルー(従業員)は、サイバーダインシステム社で働く警備員という設定である。極秘プレゼンテーションの前にはプレショーがあり、そこではサイバーダイン社の「メディアコントロール主任・綾小路麗華」が登場。ツアー参加者を毒舌で弄った後、麗華が編集した「自称素晴らしいビデオ」を見せる。サイバーダインシステム社の理念を理解してもらいたいという趣旨のビデオを見ていると画面にノイズが走り、サラ・コナーとジョン・コナーが登場し、「このままでは人類は滅亡する」とのメッセージをツアー参加者に伝える。そして入場したメインホールでは、最終プレゼンテーションが行われる。
出典:wikipedia
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