『焼きたて!! ジャぱん』(やきたてジャぱん)は、橋口たかしによる日本の漫画作品。第49回(2003年度)小学館漫画賞少年向け部門を受賞。週刊少年漫画雑誌『週刊少年サンデー』に2001年から2007年まで連載された。単行本は小学館:少年サンデーコミックスより全26巻。もともとは5週限定の短期集中連載だったが、正式に連載となった。パンの魅力に魅せられた少年が、プロのパン職人として理想のパン「ジャぱん」を追究する姿を描く。作品当初はギャグ要素を織り交ぜつつも比較的真面目な作品だったが、徐々に荒唐無稽な設定が登場するようになっていった。また、作中にて専門用語を解説している。2004年10月12日から2006年3月14日まで、テレビ東京系の毎週火曜日19時00分 - 19時30分の時間帯で放送された。全69話。倫理面に際し、パンチラや肉体関係などのお色気描写が控えられている(肉体関係については全カット)ほか、原作で死亡した人物がアニメではかろうじて生存していたり、食事時間にも不適な一部の描写(カビの生えたパンを食べるシーンなど)がカットされているといった変更点がある。番組スポンサーである山崎製パンが本作をテーマにした菓子パンや惣菜パンを製造し、一部地域を除く全国のローソン、デイリーヤマザキとジャスコで販売され、累計販売数は2005年2月時点で600万個を突破するヒット商品になった。海外では台湾電視台、香港無綫電視翡翠台、韓国TOONIVERSEで放送されている。韓国版は、登場人物は韓国人、舞台は韓国に変更されている。2006年1月12日には、バンダイよりニンテンドーDS専用ボードゲーム『焼きたて!!ジャぱん ゲーム1号パンタジックグランプリ』が発売された。ゲームオリジナルキャラクターとして、原作者の橋口たかしに描き下ろされた美女「キボンヌ」が登場する。アニメ放送開始以前、連載誌である『週刊少年サンデー』のCMにこの「焼きたて!! ジャぱん」が起用されたことがある。「太陽の手」と呼ばれるパンの発酵に適した温かい手を持つ少年、東 和馬は、幼少の頃、姉・稲穂に連れられて行ったパン屋St.Pierre(サンピエール)の主人から、「日本人にとっての『ごはん』より美味い日本独自のパン『ジャぱん』を創りたい」という夢を聞かされ、自らも「ジャぱん」を生み出すべく、独学でパンづくりを覚えていく。中学校を卒業した和馬は、大手ベーカリー・チェーンの「パンタジア」東京本店の採用試験を受ける。和馬は河内 恭介、梓川 月乃、諏訪原 戒と共に最終選考に残るが、オーナーの孫娘で有力な新人を発掘するために採用試験に参加していた月乃は最終選考を辞退する。一方、河内は大げさな身の上話で和馬の同情を買い、最終選考課題の「クロワッサン」をルール違反をして二人で作ることになる。和馬は「324層クロワッサン(ジャぱん43号)」の生地を完成させるが、河内の話を真に受け、勝ちを譲るために採用試験を辞退してしまう。最終選考に受かった河内だったが、和馬が辞退した理由を月乃から聞かされると、その優しさに心打たれ、本店採用を辞退する。二人は月乃に拾われ、彼女が店長代理を務めるパンタジア・南東京支店に勤務することになる。しかし、そこはパンタジアの支店とは思われないほどに寂れた店だった。実は、月乃の母は正式な妻ではなかったため、梓川一族の中でも冷遇され、寂れた店をあてがわれていたのだった。そうとは知らない和馬と河内は協力して南東京支店を盛りたてていき、やがてパンタジア・グループの新人職人が挑戦する新人戦に参加する。しかし、そこで二人は、正妻の子で異母妹である水乃から姉として扱われていない月乃の姿を目にする。南東京支店の店長である松代 健から月乃の境遇を聞かされた二人は、月乃の力になろうと誓い合う。水乃そして水乃が放つ謎の職人・コアラ(正体は模糊山 剛)をも撃退した和馬だったが、さらに月乃の異母姉である雪乃の挑戦を受ける。パンタジアのライバルチェーンであるサンピエールのオーナー・霧崎 雄一と手を組んだ雪乃は、パンタジアを乗っ取るために、なりふりかまわず汚い手を使って和馬を潰しにかかるが、和馬はそうした妨害をことごとくはねのけてしまう。そして、雪乃は最期の切り札として酵母菌に造詣が深い冠 茂と和馬を対戦させる。しかし、タンパク質分解酵素エンドプロテアーゼを試合前に混入させ、親友の河内をも陥れた雪乃の汚い手口に和馬は怒りを爆発させ、見事冠に対しても勝利を収めるのだった。新人戦終了後、研究所を雪乃の手によって爆破された冠も南東京支店に移籍する。冠は、雪乃の悪事を阻止するために、パンタジアが乗っ取られても別行動が取れる月乃個人名義の南東京支店に移籍したのだった。霧崎・雪乃によるパンタジア乗っ取りを防ぐための資金稼ぎとして、和馬・河内・諏訪原が出ることになったパンの世界大会、モナコカップでの日本チームの優勝に冠は5170万円を賭けた。冠が河内に教えたある作戦が大成功したためオッズは300倍、日本チームが優勝するのを待つばかりとなった。だが、サンピエールからの数々の妨害が和馬ら日本チームを待っていたのだった。しかし困難を乗り越えた日本チームは見事に優勝、120億円が手に入る。だが時すでに遅しサンピエールはパンタジア株50%以上を買い取り、パンタジアを企業買収してしまう。そんな時、サンピエールオーナー霧崎雄一は月乃をパンタジアの社長、雪乃をサンピエールの社長にして2社をテレビ番組焼きたて!! 25(アニメでは、焼きたて!! 9(ナイン))で対戦させ、パンタジアが勝てばサンピエールは株を返し、負ければ返さないと挑戦状を叩きつけ、月乃はそれに応じた。和馬は次第にパンタジア対サンピエール・月乃対雪乃の対立に巻き込まれていき、月乃を守るため、己が理想とするジャぱんに近づくために新たな挑戦者たちに対峙していくことになる。従来の料理漫画では出された料理を食べた客や審査員が「うまい!」と唸る等のリアクションを起こすのが常識であるが、本作の場合、単なる演出のレベルにとどまらず、そのリアクションが過剰に大きい。作中の人物も「リアクション」として異常現象を認識している。この手の演出はジャぱんと同様にテレビ東京とサンライズが制作していたテレビアニメ『ミスター味っ子』や味っ子と同じ週刊少年マガジンで連載されていた『中華一番!』などに見られる。作品世界内では審査員の起こしたリアクションが過剰であればあるほど旨いパンだったということになっている。リアクションは一般人であっても起こすことがあるが、ピエロや黒柳といったプロの審査員は、よりエスカレートしたリアクションを表現することに文字通り命を賭けている。リアクションの中には、下手をすると著作権侵害になりかねないようなものも数多くある。アニメのオリジナルのリアクションでは『NARUTO』、『ONE PIECE』などのジャンプ系の漫画のパロディーが頻出する。原作では、1話ないし数話まるごとリアクションだけに費やされることもある。初期のリアクションは、うまさのあまりのけぞるなど控えめなものであったが、徐々にリアクションはエスカレートしていき、臨死体験したり、人間外の者に変貌したり、命に関わる非常に危険な寸劇などを行ったり、果ては地球を救ったりと荒唐無稽な暴走を見せつけた(アニメでは第1話から既に大袈裟なリアクションを演出している)。後半では変身するリアクションがほとんどになり、その中でも「すりゴマ」が入ったパンを食べたら「釣りバカ」になるなど無理やりの駄洒落のリアクションが大きな割合を占めるようになった。初期はパンの美味さを表現していたリアクションが、変身するためにパンを食べるということが増えた。中盤辺りまでは変身するなどの演出もあくまで精神世界での出来事であり、他のリアクションも精々身体を張ったり、セットを用いて演技を行なう程度だったが、後半からは本当に肉体が変質するようになっていった。また、和馬のパン等のせいでリアクションを取ったまま人間に戻れなくなってしまった人達も少なくない。原作終盤のストーリーでは、「意思を持ったパン“魔王”が食べた人間の精神と肉体を支配して、パン人間ヒューパンとすることで世界征服を謀る」「津波から世界を救う為、地球上の全大陸を浮遊させる」という、もはや料理漫画とは到底思えない展開となり、暴走したまま最終回を迎えた。カッコ内は特徴。また※は山崎製パンによって製品化したジャぱん。
出典:wikipedia
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