戦闘空母(せんとうくうぼ)は、『宇宙戦艦ヤマトシリーズ』に登場する架空の宇宙空母である。現実世界の航空母艦と戦艦の能力を併せ持つ量産型の艦艇である。正式な分類は空母だが、砲を備えているため航空戦艦といわれることもある。劇中に登場する勢力ではガミラス帝国、ガルマン・ガミラス帝国及びボラー連邦がこの艦種を保有しているのが確認出来る。なお、ゲーム版では地球防衛軍、暗黒星団帝国も保有している。PS版『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』及び、PS2版『宇宙戦艦ヤマト イスカンダルへの追憶』『宇宙戦艦ヤマト 暗黒星団帝国の逆襲』『宇宙戦艦ヤマト 二重銀河の崩壊』に登場する。デザイン担当は宮武一貴。ガミラス帝国が保有する宇宙空母。三段空母と並び、同帝国の持つ主力宇宙空母の一種である。双胴を思わせる外観と、後方に寄せられた上部構造物群が特徴的である。しかし、最も特徴的なのは飛行甲板であり、普段は艦載機の離着艦用の甲板であるが、攻撃モードになるとそれを反転させ、左右に二分割された上面甲板に複数のミサイルランチャーや砲塔を二列縦列に装備した強力な火器を出現させることが可能である。火力については巡洋艦並みである。また、上記のように艦橋構造物は極端に後方に偏しており、それにより全通甲板に近い飛行甲板面積を確保している。また、右舷にアングルド・デッキ(斜め離艦用飛行甲板)がせり出している。しかし、空母として使用する時は兵装は艦内に収納される。推進ノズルを艦後部に縦に、艦底後部にそれぞれ2基、計4基配置している。常時使用可能な兵装として、艦橋前後に3連装主砲を背負式に各2基ずつ、舷側部に各2基ずつで計8基装備。下部に多連装ミサイル発射管2基(劇中未使用)。設定上明言は無いが、艦橋側面部に何らかの発射口、艦首・艦尾部分に何らかの魚雷発射管がある。三段空母と同様に、地上に着陸する際に使用する、引き込み式の主脚が艦底部にある。ゴムタイヤを4軸ボギー式に配置した主脚で、左右舷にそれぞれ3か所、計6か所有する。劇中では、戦艦空母と呼ばれることもある。本艦の旗艦発展型としてデスラー戦闘空母がある。デザイン担当は松本零士、加藤直之。なお、松本零士による決定稿はラフタッチで描かれており、細部のデザインについてはスタジオぬえによる設定画を見ても分かりづらい。劇中に登場したガミラス空母部隊は本艦に空母部隊の護衛艦を兼任させることが多く、また空母自体もかなりの火砲を装備しており、通常艦艇の艦隊に空母が同行することはあっても、空母部隊に通常艦艇が同行することはなかった。21話にて初登場。この時の艦体の色は赤。アングルド・デッキ(斜め離艦用飛行甲板)に白い中心線1本が描かれている。オメガ戦線という戦域で作戦行動中だったが、1隻が七色星団での決戦に備え、ガミラス本星に呼び戻される。この時の隊長(艦長)はハイデルン。それぞれ他の戦線にいた3隻の三段空母と旗艦ドメラーズ2世1隻の計5隻でドメル将軍率いる空母機動艦隊(通称ドメル艦隊)を編成、ドリルミサイル搭載の重爆撃機1機を搭載して翌朝出撃した。22話で、三段空母の艦載機による攻撃で索敵、戦闘能力が低下したヤマトに向けて、波動砲を封じるべくハイデルン自らの操縦で重爆撃機を発進し、ドメラーズ2世の瞬間物質移送器により、ヤマトの至近距離に接近し、ドリルミサイルを波動砲口に撃ち込むことに成功する。甲板を攻撃モードにし、反撃できないヤマトに砲撃を加えながら近づくが、真田志郎とアナライザーによってドリルミサイルの動力を逆転され本艦目掛けて飛んでくる。その光景を見て驚愕したハイデルンは操縦桿を握ったまま避けることを忘れ、そのまま艦橋に直撃、艦体が縦に割れて轟沈した。密集隊形をとっていたため、本艦に第1空母が激突して爆発、その破片が第2空母に激突、さらに第3空母も誘爆して旗艦を除いた全艦が没するという悲惨な結果となった。その後、旗艦のドメラーズ2世もヤマトを巻き添えにして自爆したため、ドメル艦隊は全滅。艦容から察する重爆撃機の発着艦は可能でも継続した運用には困難が伴うと考えられる。テレビアニメ版21話で宇宙空間に重爆撃機を甲板に載せた姿で現れ、ガミラス本星へ着陸してから、基地に駐留、七色星団への出撃、22話でヤマトを攻撃する直前まで一貫して甲板に重爆撃機を待機させていた。重爆撃機はヤマトを攻撃後、本艦に着艦した際にハイデルンから「重爆撃機帰還しました」と報告もされたが、その後に機体がどうなったかは不明である。3話より、ガミラス残存艦隊所属艦として登場。仕様は『宇宙戦艦ヤマト』のものと同じだが、色はガミラス標準色の緑。中心線は描かれていない。11話にて、デスラーの命によりヤマトを撃滅すべく単独で出撃した。この艦にはバンデベル将軍が乗艦していた。出撃後すぐにヤマトを捕捉し、ドメル式DMB-87型ガミラス急降下爆撃機(『宇宙戦艦ヤマト』の第2空母の艦載機と同機種)による攻撃を開始した。バンデベルの策により宇宙にばら撒かれた金属腐食性バクテリアによって、重力発生装置を破壊されたヤマトは攻撃態勢に入ることができず、爆撃に晒される。ある程度ダメージを与えると、艦載機を帰艦させ、攻撃モードに入り、ミサイルを発射しようとする。しかし、12話でミサイル発射機構が故障して攻撃不能になる。処理ミスによりバクテリアが艦内に侵入し、伝導体を喰い破られたことが原因だった。その間に重力発生装置を正常に戻し、戦闘機能を復旧したヤマトの主砲が左舷前方から右舷後方へ貫通し、爆発を起こして損傷した。また、自艦にバクテリアが迫ってきたため、撤退を余儀なくされた。戦闘結果は不本意なものに終わったが、ヤマトの主砲の直撃を受けながらも自力での離脱に成功したことは、ヤマトシリーズの敵艦船としては珍しい。本艦の旗艦発展型であるデスラー戦闘空母が登場した。詳細は同項目に譲る。『宇宙戦艦ヤマト』(以下、旧作)のリメイク作品である本作では、「ゲルバデス級航宙戦闘母艦」という艦級名と「ダロルド」という個艦名が設定されている。デザイン担当は石津泰志。全長390m、全幅67m。デザインは艦橋周辺を中心に大幅なアレンジが加えられているほか、飛行甲板がやや細くなり高い位置になっている。艦尾の推進ノズルは中央に縦列2基、左右に1基ずつ、さらに艦底に2基配置している。また、両舷のエアインテーク状の構造物は、本作においてガミラス艦艇のほぼ全てに意匠のように施されている『目』になっている。最大の特徴である砲塔を装備した甲板は「遮蔽式砲戦甲板」という名称になり、上部砲戦甲板の砲の内、連装砲塔と最後尾の固定式多連装砲が三連装砲塔に変更されている。なお、後部の2基は前部の4基より口径が大きい。また、砲戦甲板は飛行甲板上のみではなく、艦底部にも備わっている。さらに艦尾の三連装主砲塔も格納可能となっており、非戦闘時は武装を格納して艦橋を中心とした構造物下部のシャッターを開くことで、全通式の飛行甲板となるという設定が付加されている。旧作では戦艦と空母の両方の能力を兼ね備えた精鋭艦として描かれていたが、本作では戦艦とも空母ともどっちつかずの中途半端な性能で、コストばかりが高い失敗作という描写になっている。アベルト・デスラー政権下での版図拡大政策の中で活況を呈したガミラスの軍事企業群による、属州惑星の統治を旗印とした特殊艦艇の試作競争の中で生み出された艦級。戦艦と空母の特性を併せ持ち、単艦での長期作戦に適した艦。艦載機も状況に応じて艦上戦闘機や艦上攻撃機、雷撃機や偵察機などを幅広く運用することができ、汎用性は比較的高い。情報収集や未開拓地の探査、敵の補給線荒らしなどの戦闘行動を期待されていたが、通常艦艇の約2倍という膨大な建造費と、複雑な建造工程などにより、兵器開発局からの増産許可が下りず、実戦配備された艦は極少数に留まった。PS2版『宇宙戦艦ヤマト 暗黒星団帝国の逆襲』『宇宙戦艦ヤマト 二重銀河の崩壊』に登場する、暗黒星団帝国が所有する超大型空母である。艦名は暗黒星団戦闘空母級。原作であるアニメ『ヤマトよ永遠に』には登場していないが、同作に登場した巨大宙母に該当する艦船である。デザイン担当は宮武一貴。その大きさは同帝国の巨大戦艦を大きく上回る。艦体前部は巨大宙母に似ており、円盤状の艦体をしている。同艦体中央部首尾線方向に大きな切り込みが有り、そこを幅の広い1本の全通式飛行甲板を有している。この艦体前部の円盤状艦体に、艦体後部となる扇型艦体が一体化して艦体全体を構成している点が、本艦の構造上の特徴のひとつとなっている。艦上中央には艦首から艦尾に伸びる全通式飛行甲板が設置されており、艦尾部からはV字型に枝分かれするようにアングルド・デッキが左右1本ずつ伸びている。このアングルド・デッキも、扇型艦体を切り抜く形で作られている。全通式飛行甲板、およびアングルド・デッキが艦体に包まれる形で設置されているという構造は、艦上全体が飛行甲板となっていた暗黒星団帝国大型主力空母とは異なり、むしろ白色彗星帝国の高速中型空母の全通式飛行甲板の設置構造に近い。しかし艦橋などの艦体上構造物は、艦体中央部の左右両舷と左右両艦尾の四か所から延びるアーチ橋の上に作られており、一種の中空構造となっている点は大型主力空母と共通した構造となっている。武装は艦体後部に3連装主砲を10基装備。また多数の対空機銃を持つ。塗装は暗いスチールブルー一色となっている。『暗黒星団帝国の逆襲』においては、ヤマトを暗黒星雲中心の超巨大ブラックホールのシュバルツシルト面に叩き落すべく、その近辺に展開したミヨーズ艦隊の空母として参戦。また『二重銀河の崩壊』においてはサーグラス貴下の艦隊には戦闘空母「ドムドーラ」が配備され、他にも白色銀河内にある第8補給基地守備艦隊に配備された。さらに戦艦グロデーズの随伴艦船として参戦している。『宇宙戦艦ヤマトIII』に登場する。デザイン担当は板橋克己。二連三段空母や大型戦闘艦と並ぶガルマン・ガミラスの最新鋭艦であり、ガミラス帝国の戦闘空母の直系の後継艦。大型化され、全長は522mを誇る。塗装はガルマン・ガミラス標準色の濃緑となっており、甲板は灰色、艦橋先端部がオレンジで艦首部は黒。ガミラス帝国時代の艦と区別するため模型などでは「ガルマン・ガミラス戦闘空母」とも呼ばれる。ガルマン・ガミラスでの改良点を幾つか挙げる。デザインについてもかなり洗練され、艦橋の流線を強くするなど全体的に滑らかになっており、艦後部にある翼が4枚から2枚に減少、代わりに艦体横に小型の翼が1枚ずつ計2枚追加された。艦後部に配置されている推進ノズルも縦配置から横配置に変更、艦底部の推進ノズルと両舷のエアインテーク状の構造物は廃止された。兵装は、艦橋前部に回転速射砲塔1基と3連装主砲2基、艦橋後部に大型回転速射砲塔1基となっている。艦載機は二連三段空母と同じである。艦載機の詳細は宇宙戦艦ヤマトシリーズの航空機・宇宙艇#ガルマン・ガミラス帝国を参照。『宇宙戦艦ヤマトIII』10話にて、ガルマン・ガミラス東部方面軍がヤマトを撃滅のために、(ガルマン・ガミラス帝国の元首デスラー総統は、ヤマトとは知らずに)ガルマン・ガミラス本星から東部方面軍総司令ガイデル提督へ3隻供与され、二連三段空母1隻、円盤型旗艦1隻の計5隻で第17空母艦隊を編成、ダゴン将軍指揮下で白鳥座星域付近の戦いに投入された。ほとんど二連三段空母の見せ場が多く、攻撃シーンがないまま、11話でヤマトの主砲が3隻を次々と貫通し、あっという間に轟沈した。結局、旗艦を除いた全艦が撃沈し、新鋭空母艦隊は壊滅した。16話で、ガルマン・ガミラス本星での軍事パレードに参加している戦闘空母がいるが、これは本艦ではなく、本艦と同じ塗装のデスラー戦闘空母である。『宇宙戦艦ヤマトIII』に登場する。デザイン担当はサブマリン。ガルマン・ガミラス帝国の敵対勢力、ボラー連邦が保有している。塗装は青紫が標準だが赤色の艦も存在する。武装として格納式砲塔2基、砲身せり出し式の格納式砲2基を持ち、艦橋構造物の基部にもミサイル発射口らしき開口部がある。先端部分の横長の開口部が艦載機発進口であり、同国の大型空母やバルコム艦と共通性のあるスタイルである。平べったい外観も共通点である。艦体下部にシャッター開閉式の艦載艇発進口があり、劇中ではここから上陸用舟艇を発進させていた。
出典:wikipedia
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