Y.P.V.S. (Yamaha Power Valve System) は、ヤマハ発動機が開発したオートバイ用2ストロークエンジンに装備される排気デバイスの略称であり、正式名称は「ヤマハパワーバルブシステム」である。YPVSは1974年に2ストロークエンジンの排ガス対策として研究していた中から生まれた技術である。2ストロークエンジンは基本的な特性のひとつとして、排気タイミングが早いと高回転域での出力特性に対して利があるのに対し、低回転域での出力で不利になり、排気タイミングが遅いとその逆になる。その相反する関係を、排気タイミングを可変させることにより両立することを行なうためのデバイスである。基本的な構造としては、排気ポートに備えられた鼓型の可変バルブを回転させる事によりエンジン回転数に応じた最適なポートタイミングを維持するというシステムとなる。低回転時ではバルブを閉じ排気タイミングを遅らせ、高回転時にはバルブを開き排気タイミングを早める。これにより、低回転時でも扱いやすく、高回転時にはパワーの出る2ストロークエンジンが実現される。燃焼ガスの経路に可動部品がある構造であり、カーボンの付着などによる動作不良を予防するため、毎始動時(メインスイッチON時)に鼓型バルブの全開動作および全閉動作を自動的に行うクリーニング機能を有している。鼓型と発展形のスライド型(スライドバルブ方式)に大別されるが、スライド型はおもに競技用車両で採用され、市販車にはもっぱら鼓型が採用されている。市販車でスライド型を採用するのは1993年モデルから1994年モデルまでのTZR250RSPと、1995年モデルから1999年モデルまでのTZR250SPRの、2車種のみとなる。
出典:wikipedia
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